にぎやかな夜戦

８筋で
ながせひろせが
みせあって
すずきのだいが
きょえーする夜

折句「ハナミズキ」短歌

あんさんとはちがうんです

張りつめていた朝のレストラン
何から何までかみ合わない
水の残りはどれくらい？
すかさず「いっぱい」と答えた
　……？？？？？？……
きみの「いっぱい」はよくわからないな


　アクロスティック「ハナミズキ」




　……？？？？？？……
　　　……？？？？？？……
　　　　　……？？？？？？……


……ボクのいっぱいと君のいっぱいはまるで違うからね。だったらなんできくの。いっぱいってどんないっぱいだね。100パーセントさ100パーセントのいっぱいさ。はあ、よくわかんないと男はついに自らの目で確かめるために動き始めた。ああ、もう何も答えたくはない。……DJはハガキを読み終えて、「次の曲はロッド・スチュアートで……」……

聞き手トナカイ

長考が
駒を真冬に
張り付けて
継ぎ盤をさす
トナカイの角

折句「チョコバット」短歌

冬化粧

ユーモアのセンスの先に

着膨れして鈍くなった冬

人の優しさを集めて

ヨーグルトが新しい菌を見つける

疑わしい実験室にいた



　アクロスティック「ユキヒョウ」

雑念あり

未来へと
蕎麦打ち伸ばす
作戦が
座禅の中で
一度閃く

折句「ミソサザイ」短歌

一番大事なもの

大切な日曜日だから

コーナー付近でキープに入った

やっと守るべきものができた

家族よりも勝利よりも

スニーカーが一番大事



　アクロスティック「たこ焼かず」

AIキング

AIに
道理を聞いて
少々の
狂いを正す
35歳

折句「江戸仕草」短歌

独り乗り

羽のついた蟻たちが

七つの星を慕っていた

みんなの好きな

スクランブルエッグにはなれないと

君は自転車の上に立ち上がる



　アクロスティック「ハナミズキ」

肉肉ナイト

うらびれた
盾を構えた
一戦で
ビーフチキンを
とりあうナイト

折句「うたいびと」短歌

ラッキー・ワード

その時はもう

壊れかけていた

かけている間はまだ十分

詩を交わすことができた

幸運なことに



　アクロスティック「そこかしこ」

海辺の棋士

見つめれば
壮大な海
最善の
指し手を追って
筏に乗ろう

折句「ミソサザイ」短歌

にんにくとともに

ソレイユの
焦がしにんにく
革命が
知らしめた
幸福のあり方

折句「そこかしこ」短歌

体温時計

愛していたのかどうだったか

面倒なのは振り返るすべてだった

37℃が街を覆う

意志ある内に詩を書いておけ

クーラーは今夜音を上げ始めている


　
　アクロスティック「飴細工」

あいうえおプレゼン

かくめいの
かは未来だけ
みていると
一文字毎に
四の五のあるの

折句「鏡石」短歌

愛をみおくるもの

ありすぎた
時間の中に
風化した
ラブソングもう
いってらっしゃい

折句「アジフライ」短歌