眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

どうなってんだ馬鹿野郎(こどもの日)

2023-04-30 02:26:00 | アクロスティック・ライフ
この問題を10分で
解いてくださいよーいスタート
もういいかい
のりをつけて写真を貼ってね
酷い面接だ馬鹿野郎


高野豆腐の発注者は行方不明
どこに行ったんだ馬鹿野郎
もやもやとした日常から
逃れる術を求めて
悲観するにはまだ早い


今週のキャンペーン
どれでもお買い得
持っていたクーポン券
飲み物には使えませんだって
酷いクーポンだ馬鹿野郎


更新は1年後
当然有料となります
もう忘れてるって
飲みはじめは甘くやがて苦くなる
酷い契約だ馬鹿野郎


ここに捺印をお願いします
どこだここかここもかよ
もう何個も押しただろうよ
のりで受けただけなのに
酷い会社だ馬鹿野郎


ここから上は入ってないの
どの箱もすかすかだな
もうその内空っぽになるか
のりしおってだんだん軽くなるね
酷いまやかし値上げだ馬鹿野郎


講義の中心は
ドブネズミの生き様
もうどうなってんだ馬鹿野郎
ノンアルコールビールをあびたテキスト
平たく言って今日は終わってる

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眠れない夜のリフレイン

2023-04-28 00:15:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
眠れない夜に打ち勝つ方法をAIと練る眠れない夜

眠れない夜にはじまる歌がある限りは続く眠れない夜

眠れない夜に開いた歌会が散々すぎて眠れない夜

眠れない夜にはいっそ歌います聴いてください眠れない夜

眠れない夜に数える羊には一千万の名前があった

眠れない夜の向こうに訪れる夜明けは何も明るくはない

眠れない夜の彼方に飛ぶ鴉 まもなく朝と勝手に歌え

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窓の向こうに

2023-04-22 02:48:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
お決まりの17音を抜け出して散文はレベル1の歩み

空白に満たされたまま動かない僕の1日400字詰

相槌の行き先不明対岸のソファーに伸びたスマホの男

チロルチョコレートをとってレジへ行きピッ♪と4回通し会計

後からの列車が先に到着とホームに響くイソップ童話

適当な言葉を探し60分 あるわけないが正しい答え

チャットから愛と正義を導いて生き残るのはゲーム感覚

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大臣パズル

2023-04-21 03:07:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
言ったとか言ってないとか人間の記憶はいつもうそつきだけど

罪ならば秘書の鞄に詰め込んで私は道義上を払おう

不都合なものなら順次差し替える手馴れた君の大臣パズル

問題を起こさぬように選びなさい 1問目から超難問だ

腐っても腐っても切り替えられる予備登録に絶対多数

大臣の顔に睡魔を覚えたら次のカードは総とっかえだ

つきだしたうそをとことんつき通す人こそ真の大臣マスター

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つまらない歌

2023-04-20 03:38:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
つまらない大人になった200歳ここから僕の逆転はある

つまらない大人になった昨日から肉をつまんで酒を飲んでる

つまらない大人になった昨日から道行く人をただ眺めてる

つまらない大人になった僕なりに少しはわかるコーヒーの味

つまらない大人になった窓辺から素敵な詩など降りてはこない

つまらない大人の口に住み着いた愚痴と駄洒落が時の支配者

つまらないつまらないなと繰り返す時間だけあるつまらない人

つまらないことで落ち込む未熟さに贈ろう僕のつまらない歌

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またぎ掃除機の最期

2023-04-20 00:51:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
一部だけエレベーターに呑み込まれ掃除機を壊したのは僕

不完全移動の掃除機を引いてエレベーターを止めたのは僕

あるいはと無事の帰還を期待した扉が開いて剥き出しコード

全体を把握するには長すぎるコードのやばい掃除機さらば

鳴り止まぬ点検ブザー15時に業者を煩わせたのは僕

2つしかないエレベーターを1つ止め大渋滞にさせたのは僕

落ち着いてさぼるがベターがむしゃらにフロアをかけすぎるはリスキー

「どうせもう捨てる奴だよ」そうなんだ僕は全く何もしてない

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誰もいない指定席

2023-04-19 04:49:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
風穴を僕に残して過ぎ去った転校生は初恋の人

「指定席?」当惑しつつ去って行くここは特急おき1号車

創作が指と脳との競争に変わる夕暮れサイバーパンク

共感に一番遠い場所にある読点きみのため息で飛ぶ

琴線に触れる言葉をたずねればいつもの空に浮かぶ広告

つかれたとあなたがいった教室の窓に風船どこからきたの

「空いてます?」鞄を置いて去って行くカフェは1つの椅子取りゲーム

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誰がために心を鬼に

2023-04-18 03:55:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
仕方なく心を鬼にしましょうか傷つく人のことはみないで

コンプライアンスをギリで飛び越えて上司が推した解約新規

一番にノルマが大事ねじ伏せた倫理の上の業務命令

法に触れない程度にはたぶらかし組織のために推奨の鬼

コンプラをノルマのために封じれば罪悪感に勝ってこそ鬼

よく言えば詐欺ほどじゃないやり口は上も認める悪しき慣習

鬼となり人を苦しめましたから私は首を洗い待ってる

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心離れ

2023-04-17 06:15:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
流行り廃りが振り回す人心にプッシュクローズアップ現代

最大で大層お得かもしれん 僕はだいたい最小の人

この令和世界の部屋にブラウン管あるかのような君の集金

不都合な真実だけを映さないテレビに学ぶ不条理がある

神様が総合的な判断で僕を選んでくれましたとさ

「重要」に思えなかった封筒がチラシと埋もれ紙屑となる

人々の心にいたい今夜一粒の共感だけを求めて

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終盤の覚醒(自陣二枚飛車の失敗)

2023-04-06 04:02:00 | 将棋ウォーズ自戦記
 振り飛車党の人には、美濃囲いを心から愛する人が多いのではないか。囲いの長所や弱点、勝ちパターンも経験を積むことで理解している。最も大事なのは、49の金だろう。囲いの要の金が無事なのかどうかで勝率は大きく変わってしまうように思う。それをはがされて勝つことは容易でなく、逆に言うと達人レベルの人はそうした窮地でさえも何とか凌いで勝ち切ってしまうのだ。
 その時、僕の美濃は49の金を既に失っていた。そして、銀の腹から48金と張りつかれた。中飛車の59飛車に当たっていて痛そうだ。相手は持ち駒に角を持っている。まず考えたことは飛車取りをどうしようかということ。そして、この金を放置しておくのは気持ちが悪いということだ。そこで僕は持ち駒の飛車を自陣に投入して、49飛車!?と打ちつけた。言わば金の代用として飛車を使ったのだ。受けとしてはある意味で最強ながら、疑問手だった。なぜなら、手抜いて攻め合いに出る絶好のチャンスだったからだ。では、なぜ受けてしまったのか? 攻め合うという判断ができなかったのだろうか。


・攻め対受けの構図・リズムができていた

 しばらく前から居飛車の猛攻を受ける展開が続いていた。攻め潰されてなるものかという心構えで、視線が主に自陣の方に向けられていた。あなたがぼけて、私がつっこむ。あなたが食べて、私が作る。あなが命じて、私が動く。人間は役割が固定され定着してしまうと、なかなかそこから抜け出すことが難しくなる。言わばそれは必然的な手拍子だった。受け止めようとして逆に攻めが調子づいてしまうということはよくある。
 結果、どんどん攻め込まれて、受けの難しい形に追い込まれることになった。
「受け方がない!」
 そうなって初めて攻め合うという発想を抱くけれど、それではほとんどの場合、一手遅れているのだ。
 最初から攻める発想を持っていれば、それ以前にそのタイミングはいくらでも見つけることが可能だ。受けがないということは、攻めが厳しさを極めているという証で、本当に攻め合いに出るべきタイミングは、受け方がないところではなく、受ける必要がないところだと言える。要はより主体的に、積極的に見つけるべきということだ。


・受けを学んでしまった

 もっと以前なら、そもそも自陣に飛車を打って受けるという発想自体浮かばなかったかもしれない。当然、ノータイムでそこに手がいくということもあり得ない。言わばそれは学習の結果、あるいは途中経過としての(前向きな)失敗でもある。攻めだけに満足していれば、受けを学ぼうとしなければ、受けて間違うことはないはずだ。新しい言葉を覚えた子供は、的外れでも何でもやたらとそれを使ってしまうものだ。デタラメを交えながら、だんだんとバランスを取り精度を向上させていく。将棋にもこれと似たようなところがあり、上達の過程で失敗はあるし、成績が下がることも珍しいことではない。


・一段落をつけたかった

 まずはしっかりと受け止めてから。一段落をつけてから、思い切って攻めたい。どこかにそういう考えもあっただろう。例えば、ちゃんと宿題をやってから心置きなく遊びたい。歯を磨いてから眠りたい。大掃除を済ませてから年を越したい。そのような考えの人は多いのではないだろうか。だが、よほど形勢が離れていれば話は別だが、際どい将棋であるほど、それほどわかりやすい段落をつけることは、現実的ではない。
「完全に憂いが去るのを待ってから……」
 言わばそれは絵空事だ。遊びながら宿題に当たり、歯磨きしながら仮眠を取り、モップをかけながら餅をつく。将棋の中の暦はいつもカオスなのだ。一段落を待って攻め合うことはできない。では、どこで?


・終盤の覚醒 ~強さとは?

 もしも、寄せ合いのモードに入っていれば、飛車取りでも何でも手抜くことを考えるだろう。だが、入っていなかったら……。
 感覚の切り換えが上手くできなれば、「駒損の壁」を越えられない。損をしてはいけない。ただで取られてはいけない。飛車を取られてはいけない。と金を作られてはいけない。「損をしない」ことに囚われている内は、攻め駒ウォッチャーとなり視野が限定的になりがちだ。駒の損得というものは、元から相対的なものではないか。例えば、序盤の角交換だ。一瞬、角を取られるがすぐに取り返せるので駒損ではない。代償があればよいのだ。剣術的に言えば「肉を切らせて骨を断つ」だ。将棋という激しいゲームの性質上、そのような感覚の切り換えが重要になる。

「終盤の強さ」=「寄せの技術/詰将棋の力」?

 そこは潜在能力/底力とはなるが、それだけでは上手くいかないことも多い。人間はAIとは異なり、最初から最後まで一貫して手を探すことはできない。現在地を探りつつ読みを絞っていかなければならない。初手から詰み筋を読むような真似をしても無駄に疲れるだけだろうし、終盤は終盤を感じてスイッチを入れることが普通だろう。
 いくら詰将棋が得意でも、手がみえても、終盤がみえなかったら? 発想が終盤的に働かなければ、力を出し切れないのではないだろうか。
 重要なのは「覚醒の早さ」(的確さ)だ。
 終盤は序中盤でも現れる。故に本当に終盤が強い人というのは、序盤から強い。または序盤も含めて強くなっていくものだ。

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魔女ばかり

2023-04-04 01:07:00 | 短い話、短い歌
 異世界には魔女が住む。異世界の数だけ魔女は存在した。岩を登る魔女、シチューを煮込む魔女、カードを切る魔女、人をさばく魔女、アルバムを編む魔女、蝶を操る魔女、飴をまく魔女、荷物を運ぶ魔女……。「どんな魔女がお好みか?」無数にみえる魔女の間を泳ぎながら、ドラゴンは自身に問いかけていた。炎に触れて行間が激しく燃えている。
「アルデンテとカルボナーラの魔女?」
わからない、わからない、わからない……
 ドラゴンの気はうつろいやすい。


エルメスの温情を持つ魔女が住む
異世界を読みあさるドラゴン

(折句「エオマイア」短歌)

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