対局30分前
既に両者向き合って正座しています
名人が駒箱に手をかけました
力強く王将を置きました
気合いが漲っています
同じペースで金銀小駒の順で
両者駒を並べ終えました
余った歩を名人が駒箱に戻します
20分前
緊張感が高まっていきます
あーっ! 指した!
七段初手26歩
「それでは対局が始まりました」
記録係が慌てて追随
しかし立会人がこれに待ったをかけます
手順前後の指導が入りました
おーっ! 七段の歩が一歩後退!
再び初期配置に戻ります
記録係がお茶を入れています
そうだ、お茶だ!
お茶を口に含んで
両者高ぶる気持ちを抑えます
名人深く深呼吸
七段ハンカチで口を押さえる
10時ジャスト
「それでは対局を始めてください」
七段の手がまっすぐ飛車先に伸びていく
あーっ、やっぱり!