魂の一着

AIの
億の読み手の
前でただ
一手をみつめ
胡座かく棋士

折句 短歌「エオマイア」

空っぽになるまで

かなしみの
数だけ積んだ
みかん箱
市場に置いて
市場観察

折句 短歌「鏡石」

ロード

限りない
カカオの丘で
見出した
幾多の岩と
ショコラへの道

折句 短歌「鏡石」

武士の迷い道

慣例と
前例前に
立ち止まる
小さな武士の
抜けない刀

折句 短歌「風立ちぬ」

人間っぽい

見慣れない
粗品を持って
叫びたい
雑然とした
銀杏の側で

折句 短歌「ミソサザイ」

そこにいることが価値だった

ハセからの
いいパスが出る
all right !
待ち切れないよ
「スルー！」ってWhy ?

折句 短歌「バイオマス」

レッドダイヤモンズ

絵手紙に
想いをのせて
ママを描く
いっそ綺麗に
赤々と描く

折句 短歌「エオマイア」

はらすメンタル

鬱憤を
他者へ開いて
言えぬなら
便箋に書き
飛ばし晴らそう

折句 短歌「うたいびと」

どこにもかえらない

チームから
はみ出たぼくは
宿無しで
振り返り戻
る場所はどこだ

折句 短歌「ちはやふる」

石の上に千年も

革命の
滑走路から
身をはなす
一千年の
辛抱を経て

折句 短歌「鏡石」

いつかの猫は

みらいとか
そんな名だった
さっときて
さっとかえった
いつかの猫は

折句 短歌「ミソサザイ」

きみがね

かみさまの
かいた絵本に
みあきたら
１からきみが
詩をかけばいい

折句 短歌「鏡石」「クリスマス」

いまを生きる

歌の中
互いに今を
生きている
ビッグイシューと
特別な猫

折句 短歌「うたいびと」

パワー・オブ・ラブ

軽々と
ガンダム抱え
未明から
石段を行く
少年の影

折句 短歌「鏡石」

胸いっぱいの愛を

あしあとを
消し去りきみが
飛び込んだ
宇宙は今日も
不安いっぱい

折句 短歌「揚げ豆腐」