1月12日(金)
好古会の1月例会です。
好古会は横須賀市自然・人文博物館で催された考古学・歴史講座の受講者が中心のサークルで、 活動内容は専門家の話を聞く・史跡見学・会員間の情報交換や博物館の行事に協力し、 会員相互の知識を深めながら親睦を図り、 月一回、博物館・史跡等の見学会や博物館か隣接する文化会館で学習会を行っています。
講師は横須賀市自然・人文博物館の学芸員を定年退職され現在は嘱託の稲村 繁氏、参加者は16名。
少し遅い新年の挨拶を交わし、講義が始まりです。
今年度のテーマは'神奈川県の遺跡'ですが、今日は12月の例会(野次馬ジジイは雨で欠席)で
出土品を見学した平塚真土大塚古墳についてです。
真土大塚山古墳は砂丘上に築造された古墳時代前期(4世紀後半頃)の古墳で相模の国の中では
最古の古墳と考えられている。
調査は1935(S10)年に実施され三角縁神獣鏡や多数の銅鏃が
更に1960(S35)年にも行われ調査では小型の変形四獣鏡などの副葬品が出土され、
初めの出土品などと比較し時間差が認められ、時期が異なる複数の埋葬施設を有していたと
推定され、墳形は不明だが前方後円墳・前方後方墳・双方中円墳のいずれか定かでない。
墳形は調査時に等高を細かく実測されないと円形にも方形にもなるので注意が必要との事。
出土品の三角縁神獣鏡は舶載品(輸入品)で京都府の椿井大塚山古墳で出土したものと同笵鏡で
他には岡山県の備前車塚古墳から2面・兵庫県の権現山51号墳から1面の4枚が確認いる、
相模の国と都との深い関りの人物が考えられる、また変形四獣鏡は仿製品(模倣品)だそうです。
講師の稲村 繁氏の頭の中には全国の古墳の内容がインプットされている様に、
九州・岡山・京都・埼玉・群馬・宮城など関連ある古墳の名前が出てきます。
講師も興が乗り20分ほど超過して終了、会員の皆さん今年も宜しくお願いします。