3月12日(土)
横須賀市自然・人文博物館の企画展
土・石・木・・ 器のかたち―いれものからみる横須賀の歴史―
器は、時代・地域・目的などによって素材や形が変化します。横須賀市内で出土・収集されたさまざまな器の展示をとおして、横須賀の歴史を考えます。2016年3月12日(土)~6月5日(日)
出土遺物や収集資料のなかから、近代以前の器(うつわ)に焦点を絞り展示します。物を入れる器には、目的や用途、さらには使われた時代によって素材の違いばかりでなくさまざまな形のものがあります。どのような器がいつ・なぜ・どのように使われたかを知ることによって、横須賀の歴史や特徴が明らかとなっていきます。
初日の今日展示解説があるので行って来ました。
解説は好古会でお世話になっている学芸員稲村 繁氏です。
「祭器の並べられた」象形と「いけにえの犬」の象形から、祭りに用いられる「うつわ」を意味する「器」という漢字が成り立っているそうです。
①華麗なる器
江戸時代の浦賀湊の隆盛をしのばせる、商家旧蔵の金蒔絵重箱と高級磁器
②食べる器
調理器具の変遷(縄文時代の土器から近代の炊飯器まで)
普段使いの食器と高級陶磁器
③祀る器(不思議なかたちの器)
各時代の祭祀に使われた特殊な器、ミニチュア土器から特異形状土器・仏具
④死者の器(棺)
弥生時代から近世まで各時代に使われた壷棺・甕棺・骨蔵器など
⑤生業の器(商人・職人の器)
国指定有形民俗文化財を含む三浦半島の漁撈用具や商家の道具など
⑥横須賀線の器(ハイカラな器)
横須賀線の開通による急速な都市化、大正初期の汽車土瓶や西洋式の日用雑貨
⑦戦時下の器
戦争の為の器と物資不足であった庶民の暮らし
大型望遠鏡収納箱・粗悪なガラス瓶・陶製手榴弾など
浦賀町は1943(S18)年に横須賀市に編入され、衆議院選挙は第21回が1942(S17)年4月30日
戦後初の第22回が1946(S)年4月10日ですから、1942(S17)年4月30日には使われたはずです。
面白い企画、見方を変えれば色んな物が器と呼べます。
聞いている皆も聞き入り解説者も興に乗り、終わってみたら
1時間の予定が40分も超過、楽しい時間でした。