1月もこの時期になると、春の番組改編の情報が外に出てくる。
たとえば、日本テレビ『エンタの神様』の3月終了。
視聴率にシビアな日テレとしては、当然の措置だ。
番組開始が2003年だから、よくもったほうだと思う。
05年から06年の視聴率は20%超えが頻繁だったといわれるが、そうなれば当然、他局にも“類似品”が出てくる。
やがて、どこでも似たような“お笑い系”番組が並ぶ。
一種の飽和状態となり、『エンタの神様』もひとケタの数字が増えていた。
何組ものお笑い芸人を登場させ、その“芸”を、短時間ずつ見せる。
短時間だから、延々と観客を引っ張っていくような内容は無理。
短時間だから、いわゆる“一発芸”もウケたりする。
それに、画面に出てきた時からインパクトが必要で、衣装やメイクといった外見、特殊なしゃべり方など“異形の者”が乱立した。
確かに『エンタ』のおかげで、発見された者、後押しされた者は多い。
一方『エンタ』のおかげで、テレビにおける“笑い”が、いい方向へ進んだとは、あまり思えない。「功罪」のうち、「罪」のほうもあるのだ。
ちなみに、後番組は「嵐」のバラエティ。「とにかく数字を取ろう」ということなんでしょう。
3月終了番組の中には、TBS『総力報道!THE NEWS』もあるらしい。
そうですか。
“報道のTBS”復活を目指したはずが、1年で撤退ですか。
4月から、この枠はバラエティになるそうで、『フレンドパーク』などが、また19時台に帰ってくるとのこと。
つまり、元に戻すわけだ。
これも、「なんだかなあ」であります。
「数字が取れれば、もう何でもいいのね」という気がする。残念だけど。