碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

公開シンポジウム、1週間後に迫る

2010年11月06日 | テレビ・ラジオ・メディア

私が総合司会を務めさせていただく公開シンポジウム『ギャラクシー賞受賞「報道活動」を見て、制作者と語る会』が、いよいよ1週間後に迫りました。


公開シンポジウム
ギャラクシー賞受賞
「報道活動」を見て、
制作者と語る会



2010年ギャラクシー賞「報道活動部門」受賞作を上映・鑑賞して、制作に携わった放送局関係者、選奨委員、会場参加者が語りあう公開シンポジウムです。

ギャラクシー賞に輝く報道活動は日本を代表する優れた放送番組ですが、放送エリア外ではなかなか視聴する機会がありません。その上映は、報道をじっくりと振り返る得がたい機会です。

また、制作者、取材者、批評者、研究者、学生、視聴者などが一堂に会してテレビ・ラジオ報道について議論することは、報道の現状や課題を浮き彫りにし、放送にとって大きな意義があります。

多くの方々のご参加をお待ち申し上げます。

●日時:2010年11月13日(土)
13:00~17:00(開場 12:30)

●場所:日本大学藝術学部江古田キャンパス
(西武池袋線各駅停車にて
江古田駅下車 北口より徒歩3分) 

東棟2階 E207教室

●入場無料(定員100名) ※事前申込み不要。どなたでも入場できます。


●主催:放送批評懇談会ギャラクシー賞
報道活動部門委員会
●後援:日本大学藝術学部放送学科


【プログラム】
12:30  開場/受付開始
13:00~13:05  開会あいさつ

13:05~14:15(part1)
●北海道テレビ「議会ウォッチ」上映
●札幌テレビ「聴覚障害偽装事件における一連の報道」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
北村稔(北海道テレビ)、眞鍋浩史(札幌テレビ)、麻生千晶(放懇)、山田健太(同)

14:25~15:35(part2)
●伊那ケーブルテレビジョン「上伊那の戦争遺構シリーズ」上映
●朝日放送「NEWSゆう+ 追及!終わらない年金問題」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
伊藤秀男(伊那CATV)、天本周一(朝日放送)、露木茂(放懇)、坂本衛(同)

15:45~16:55(part3)
●AMラジオ災害問題協議会「関西発 
いのちのラジオ 災害への備え」試聴
●鹿児島テレビ「ナマ・イキVOICE~オンナたちの小さな挑戦・20年」上映
●ディスカッション
谷 五郎(ラジオ関西)、石神由美子(鹿児島テレビ)、鈴木典之(放懇)、小田桐誠(同)

16:55~17:00  閉会あいさつ

※各パートのディスカッションには放懇選奨委員が加わります。
※総合司会は選奨委員長の碓井広義。

「映像セミナー」の実施

2010年11月06日 | テレビ・ラジオ・メディア

代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターへ。



全国各地の自治体から広報担当者が集まっての「映像セミナー」(日本広報協会主催)である。

座学と実習、まる一日のプログラムで、講師を務めたのだ。



受講者の多くは広報番組の製作責任者であり、私は、このセミナーを、各自治体における「広報プロデューサー」の養成講座として実施している。

キーワードは「プロデュース・マインド」。

実習では、グループワークによる広報番組の企画立案とプレゼンテーションを行う。



日常的には、企画のプレゼンを受ける側であることが多い参加者たちに、自ら企画し、プレゼンする側に回ってもらうことで、プロデューサーとしての視野を広げてもらうのが狙いだ。

各チームとも、制作可能な、なかなか興味深い番組企画を生み出した。









一日をかけて受講したこのセミナーから、何かしらのヒントを持ち帰り、それぞれの「現場」で生かしてくれたら、とても嬉しい。

おつかれさまでした!


ドラマ「セカンドバージン」(NHK)をめぐって

2010年11月06日 | テレビ・ラジオ・メディア

近頃何かと話題のドラマ「セカンドバージン」(NHK)。

タイトルを聞いた時の印象は「なぜ今?」だった。

漫画家・岡崎京子が同名の作品を発表したのは四半世紀前の80年代半ば。

水野麻里の本「セカンド・ヴァージン症候群」が92年に出てからでも、すでに20年近くが経過しているのだ。

ヒロインは若い頃に結婚・出産・離婚を経験し、以後仕事一筋に生きてきた出版プロデューサー・鈴木京香。

出会った男は17歳年下の金融庁キャリアで、その後証券会社を興す長谷川博己。

資産家の我がまま娘で低偏差値妻の深田恭子(!)に飽き足らないエリート君は、あっという間に京香一直線だ。

要するにセレブたちの不倫物語である。

このドラマのテーマは40代女性の恋愛と性。

それをNHKが濃厚なキスや際どいベッドシーンを入れ込んだドラマでやっているから目立つのだ。

同じNHKの「あさイチ」で、有働由美子アナが朝っぱらから「セックスレス」だ「ED」だと連呼して話題になったのも、NHKだからこそである。

こうした一連の動きは、いわば「40代女性狙い撃ちキャンペーン」であり、悩める世代をこれだけ刺激・挑発・扇動するのは一種の視聴者獲得作戦だ。

しかし、一度ハードルを下げてしまえば、それが前例となる。

果たして視聴者はこうした「アケスケなNHK」を望んでいるのか。

大いに疑問だ。