今日の赤旗の2面に掲載された記事である。
安倍首相の規制改革推進会議で
保育事業を展開している派遣会社の幹部が
「派遣の保育士を推進する動きがあれば、保育士の確保がやりやすい」
と言ったらしい。
そして
「人件費が下がる」
とも。
そしてその方向は推進会議の答申に反映されたとか。
この記事を読んで、とっさにバカ言ってんじゃないよと毒ずいてしまった。
人権費を下げるために保育に派遣の保育士?
少子化が国難と言いながら
子育てを支援する保育事業のコストを下げるために保育士を派遣にする?
首相のご友人には莫大な税金を惜しげもなく投入するのに?
子どもを育てる保育のコストは、規制を緩和して削減するの?
怒りしかわいてこない。
多くの保育士は
今でも十分安月給で、長時間労働という現場で保育をしている。
大学を卒業して、保育現場に就職を希望しても安月給だから人が集まらないのである。
保育現場で働く保育士や
保育園に入りたい保護者達の願いにも逆行する発言である。
12月の娘の結婚式で、娘を教えた教授が
「ピアノを弾けない友人の練習を助け、そして一生懸命勉強していた」
と祝辞で述べてくれたことを思い出した。
その時は、ずいぶん持ち上げてくれたな~と思っただけであった。
が、
娘たちは確かに、保育士となるための必修科目であるピアノを共に必死で練習し、
保育原理やその理論を学び、
将来保育現場で接するであろう子どもたちのために、
力をつけようと切磋琢磨しながら必死で勉強して、
保育士の資格を取ったのである。
今、大学や専門学校で学んでいる保育士の卵たちも同じように必死の努力をしている。
教授のあいさつはそのことを語っていたのだと思えてきた。
それなのに 保育事業を営む事業者の幹部が
自社の利益のために保育士を派遣にし、人件費を下げる
というのである。
すでに、小規模保育所の保育士は正規職員でなくてもよいとか
子育てを経験していればよいとか
規制緩和が大幅に行われ、結果として安月給が横行してきた。
利益を生み出すことを目的とする事業者が
保育事業をやっても良いと規制を緩和した政治こそ是正されなければならない。