第二保育園民営化問題の記事に以下のコメントが寄せられました。
公開にしたのですが、改めてご紹介したいと思います。
江戸川区で来年4月に民営化される保育園に通わせる保護者です。
読んでいて胸が締め付けられる思いでした。
ニコニコしながら 先生方の名前を出して話をする我が子をみていると、
本当に申し訳ないし、
なぜみんなでこんなに訴えているのに
延期さえも検討して貰えないのか
切なく悲しくなります。
どうしたらこの悲しみの連鎖を断ち切れるのか…
江東区では、この4月から民営化を担当する部署がなくなったそうです。
羨ましい。
でも引き続き頑張ります!
先生方、子ども達への愛情をありがとうございます!!
子ども達にとってどうしたらいいのか考えたら、
答えは1つしかないです。
ストップ民営化!!
先週10日、第二保育園民営化撤回を求める請願の第一回目の厚生委員会での審査が行われました。
第二保育園民営化については、市長が、H24年4月の実施を延期(1年)を表明しました。
しかし、民営化を断念したわけではないので、保護者の皆さんにとっては安心できない状態が続きます。
10日の厚生委員会の議論で私が注目したのは、
請願文にある
「子どもたちにとって民営化とはある日突然、大好きな先生たちが全員いなくなるということです」
という部分に違和感があるということでした。
保育に携わっている議員もこれを問題視することに驚きました。
「初めて親から離れて保育園に入る子どもはやっぱりショックを受けるが
それでも、プロの保育士の働きかけで慣れる」
「親の都合で引越しをして園を変わらなければならない場合だって有る」
「引継ぎ保育はあるわけなので・・・」
というものでした。
親の引越しで云々は、間々あって、その際もやっぱり、転園先の保育園になじめず、再度転園する児童も入るという話も聞いています。
自分を育ててくれている先生が替わるということは、それほど子どもにとっては心への負担が多いことであって、そういうことを例にとって民営化の問題の本質はそこではないということの議論には、子どものことを第一に考えればどうなのという気がします。
引継ぎ保育の間、子どもたちの認識は、先生が入れ替わるためになじんでおくためのものだという認識をしていません。
当然です。
新しい先生がいるんだな~という感覚でしょう。
ところが、民営化が実施されるその朝、昨日まで一緒に遊んでくれた先生たちがいないことに気づき、
毎日保育園に通っている内に、やっぱり前の先生たちはもう来てくれないのだということに気づき
保育園に行くのを嫌がったり、保育園での生活が荒れたりするようになるのです。
これは、民営化が行われた全ての保育園で起こっていることです。
こうした事情を理解せずに、
子どもは慣れると思っているとしたら大きな間違いを犯すことになるのではないでしょうか。
民営化された保育園の保護者は、子どもに申し訳ない、ごめんねと心で謝りつつ、
それでも保育園に子どもを送り出さなければならないことに苦しむのです。
第二保育園に我が子を預ける保護者の皆さんは、
保育園に入りたいのに入れないお子さんがいらっしゃることを考えれば、民営化もやむをえないのかという思いと、いや我が子を守りたいという思いの板ばさみで苦しんでいます。
そもそもそうした選択を保護者や子どもにせまる行政こそが間違っていると私は思います。
また、今の民営化は保育士の処遇の差を放置したまま実施されるから反対だ、民営化するのであれば給料の一律化などを決めるべきだということなのでしょう。
逆に、保育士の処遇を一致させるためであれば民営化は必要ありません。
民間の保育士の給料の低いのに合わせて、保育予算を削るために民営化をするわけですから、その議論は成り立ちません。
民営化は、子どもの処遇だけでなく、民間保育士の処遇をさらに危うくするということも、民営化をやってはいけない理由のひとつだと、私は思います。