きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

NNNドキュメント 半世紀 「自分事」と思えるように

2020-01-27 13:10:36 | 政治・社会問題について
NNNドキュメント 半世紀 「自分事」と思えるように
チーフプロデューサー 有田泰紀さん(51)に聞く

時代と社会に切り結ぶ良質の番組を作り続けている日曜深夜の「NNNドキュメント」(Nドキュ、日本テレビ系)が、放送開始から50年を超えました。2月2日(深夜0・55)放送の特番「あなたは、いま幸せですか?」を前に、有田泰紀(たいき)チーフプロデューサー(51)に番組制作に対する思いを聞きました。(和田肇)




放送本数は2月2日で2510本を数えます。
「文化庁芸術祭大賞」や「日本民間放送連盟賞最優秀」などの受賞作を数多く生んできました。
「面白い、泣いた、というだけでなく、視聴者が自分の人生と重ねられるような番組づくり」がモットーです。



第1回放送のタイトルバック=1970年1月4日

初回は日米安保
初回放送は1970年1月4日。テーマは「日米安保」でした。“シリーズ70年代への潮流”として、60年代の安保闘争を振り返りました。戦後25年。戦争の惨禍がなお強く記憶されていた世相が浮かび上がります。
有田さんは「時代を残しておかなければならない。それがNドキュの役割の一つであり、ドキュメント(記録)の意味です。私たちは太平洋戦争や沖縄戦など、戦争と平饒和をテーマとした作品を数多く作ってきました。そして今日より明日が、よりよい世の中にしたいと思っています」と説明します。
制作には系列29局が参加。Nドキュは「地域ジャーナリズムの一環」だといいます。
「地域を自分たちでとらえ直し、全国で放送することに意味があります。くまもと県民テレビは水俣病を追ってきました。北国ではコメや農業を。過疎や高齢化といった課題もあります。社会問題は実は地域から顕在化するのです」
意見の分かれる問題では「共感」できなくても「理解」してもらえるように心掛けています。「原発問題には賛否があります。視聴者が『この番組とは意見が違う』で終わったら、メディアとしての役割を果たしているとは言えません。たとえ違っても『その考えも理解できる』と思ってもらえなければ」
いかに視聴者に「これはひと事ではない、“自分事”だ」と受け止めてもらえるか。「自分の時間に向き合い、共感と理解につながる日曜深夜がNドキュの時間なのです」

若手が同世代を
これからのNドキュの目標は「新しい若い世代の視聴者を獲得していくこと」です。そのためには若手ディレクターが、自分たちの世代を描くことが必要だといいます。
「若い制作者には『あなたの世代を意識してください』と話しています。自分自身の物の見方を大切にしてほしい、と。『平和』についても上の世代と意識が違って当然。20代が考える『平和』について、他の世代が理解できるように伝えてもらうことが大切です」
社会保障、貧困と格差、国際関係など、分断の時代と言われています。「若い世代には、自分たちの生き方や考え方を描いてほしい。見た人が『それは“自分事”だ』と思えるような形で。地域を超え、国境も超えて『理解』してもらえるように。ドキュメンタリーにはその力があります」


「あなたは、いま幸せですか?」
来月2日に特番


九州を元気にする九州プロレス=2月2日放送「あなたは、いま幸せですか?」から

2月2日放送の50周年特番「あなたは、いま幸せですか?」はネット29局全局が参加した3時間スペシャルです。
29局がそれぞれ「あなたは、いま幸せですか?」のテーマでインタビューを実施。約5分のショートドキュメンタリーを制作し、計30本をつないで180分のドキュメンタリー番組にしました。それぞれの地域の人々の「幸せ」をまとめていくと、今の日本の本質が見えてくるのではないでしょうか。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年1月27日付掲載


NNNドキュメントは、NHKのNHKスペシャルやETV特集と並んで、民放では筋金入りの番組です。
視聴者に「これはひと事ではない、“自分事”だ」と受け止めてもらう。たとえ意見が違っても「その考えも理解できる」が大事ですね。
いつもは30分番組ですが、50周年特集は3時間スペシャル。
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