テレビ難民を生まない 地デジ対策虎の巻
アナログ放送打ち切りまで174日
テレビ放送が地上デジタルへ完全移行して、これまでのアナログ放送を打ち切るという「7月24日」までいよいよあと174日です。そうはいっても、やっぱり難しい“地デジ”。まだ何もしていないという人も、もう地デジ対応テレビを買ったという人も、損をしない“地デジ対策”をネコの「トラ」が紹介します。
(佐藤研二、萩原真里)
選択大きく分けて3つ
知子 まだ何もしていないの。どうすればいい
トラ まずは、テレビを地デジ対応のテレビに替える必要があるニャ。
知子 なるくお金をかけたくないなあ。
トラ 5000円前後のチューナーを付けるとアナログテレビでそのまま見られるニャ。
知子 ほかにどんな準備がいるの?
トラ 各家庭の電波状況やライフスタイルに合わせて選ぶのがお得ニャ。①戸建ての場合、地デジ対応のUHFアンテナで受信する②マンションなど集合住宅や、山間部での難視聴地域では共聴施設を利用する③ケーブルテレビを利用するーの大きく分けて三つある(左図)。ほかに、光回線サービスを利用している人も増えてるニャ。
【政府のおもな支援策】
※個人向け
■地デジ簡易チューナーの支給
生活保護世帯などRNHK受信料全額免除世帯」を対象に、アナログテレビに取り付けるチューナー(1台)とアンテナ(工事代含む)が無料で支給されます。市町村民税非課税世帯にはチューナーのみが支給されます。
■「地デジ専用アンテナキット」の貸し出し
アンテナで受信できるか確認するため、簡易アンテナと地デジチューナーを1週間無料で貸し出します。
※共聴施設
■ビル陰や共同住宅の共聴施設
の地デジ改修や施設の新設の費用の一部を助成します。
※難視聴地域
アナログ放送は受信できたのに地デジではできなくなった「新たな難視地域」では、高性能アンテナの設置やケーブルテレビへの移行について補助金がでます。また、対策が7月24日までに間に合わない地域では、衛星放送を使った救済措置が受けられます。
◇
支援策の問い合わせのほか、「準備がわからない」「テレビが映らない」などの相談は「デジサポ」コールセンターへ。必要に応じて戸別訪問や受信調査も実施しています。電話:0570(07)0101
「アナログ」と出ていたら
対策必要でもあわてないで
■「地デジはこれから」という会社員・リサさんの場合■
テレビ画面右上に「アナログ」が出ていたら何らかの対策が必要です。
でも、あわてないで!まずは、アンテナで直接受信しているのか、ケーブルテレビか、集合住宅の共聴施設で視聴しているのかの確認を。アンテナや共聴施設も地デジに対応していないと映りません。ケーブルテレビに加入する場合は、事前に料金・コースをしっかり確認してください。
テレビ買い替えたけど
電波状況調べましよう
■「もう地デジテレビに買い替えた」東京都台東区の砂金(いさご)政美さんの場合■
砂金さんのお宅では当初、ケーブルテレビに加入して毎月4000円以上払っていましたが、電波調査をしたらアンテナでも受信できると判明して切り換えました。東京では新タワーの「スカイツリー」ができたら、さらに電波の状況が良くなると言われています。電波障害が解消したり、アンテナで見られる地域が増えます。
放送は国民のライフライン
主婦連事務局次長 河村真紀子さんの話し
アナログ放送を7月24日に停波することの是非を議論するためにも、総務省は国民の実態をきちんと把握しなければいけません。総務省が行う地デジの浸透度調査は、地デジの知識が一定以上ある人に偏り、普及率が高めに出る傾向があります。その上、受信機の普及率だけを90・3%と掲げて「間に合う」と言っています。
しかし、受信機があってもアンテナ等が対応していなくて地デジが見られない人がたくさんいます。受信機普及率だけを根拠に「間に合う」というのはおかしなことです。
テレビ放送は情報のライフラインです。地震や津波などが起こったとき、国民の命を守る大切な役割を持っています。選挙があれば政見放送を流して、国民の知る権利に応えています。簡単に止めていいものではありません。状況次第ではアナログ停波の延期が当然検討されるべきです。
また、予定通り停波とするなら、通常の番組の放送を7月24日に止めた後に、問い合わせ先と必要最低限の情報のみを数カ月間流すことで、とり残される人が一人もでないようにすべきです。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年1月29日付掲載。あと174日・・・は、本日の日付に変えています。
パソコン雑誌の「PCFan 3月号」に、地デジの特集。地デジのわかる特選Q&A。
その最後に、「地デジ放送が始まったら本当にアナログ放送は終わっちゃうの」の質問に、編集部と担当ライターが激論を交わした。
意見は半々のようだ。
「停波したいのは山々だろうが、実際にはできないような気がする。都心部の独居老人などはテレビが唯一の楽しみという人がいきなり観れなくなったりすると、また新たな問題が浮上したりしててんわやんな事態になりそう」(編集部)、「UHFアンテナをたてていない家が目につくし、私の親は最新の液晶テレビでアナログ放送を観ている。地デジの受信機の世帯普及率は9割を超えても、まだ切り替えていない家庭も多いだろう。7月停波は難しいのではないだろうか」(ライター)
僕の親もとでも地デジはかなり前から導入しているのだが、写らないチャンネルが多いので煩わしくって地デジは観ていないようだった。
そこで、年末に帰省した時、リモコンに写らないチャンネルを外して登録してあげた。山口県岩国市ですけど、アナログは広島方面からの電波を受信しているが、地デジの方は山口県内の電波しか受信できない様子。
放送系列は同じなので問題ないが、広島ホームなどの地域局の地デジ波は新たにUHFのアンテナを立てないといけないようだ。
地デジは山口の電波しか入らないことは分かったようで。厚紙にチャンネル番号と放送局を書いて使うことにしたようだ。
アナログ放送打ち切りまで174日
テレビ放送が地上デジタルへ完全移行して、これまでのアナログ放送を打ち切るという「7月24日」までいよいよあと174日です。そうはいっても、やっぱり難しい“地デジ”。まだ何もしていないという人も、もう地デジ対応テレビを買ったという人も、損をしない“地デジ対策”をネコの「トラ」が紹介します。
(佐藤研二、萩原真里)
選択大きく分けて3つ
知子 まだ何もしていないの。どうすればいい
トラ まずは、テレビを地デジ対応のテレビに替える必要があるニャ。
知子 なるくお金をかけたくないなあ。
トラ 5000円前後のチューナーを付けるとアナログテレビでそのまま見られるニャ。
知子 ほかにどんな準備がいるの?
トラ 各家庭の電波状況やライフスタイルに合わせて選ぶのがお得ニャ。①戸建ての場合、地デジ対応のUHFアンテナで受信する②マンションなど集合住宅や、山間部での難視聴地域では共聴施設を利用する③ケーブルテレビを利用するーの大きく分けて三つある(左図)。ほかに、光回線サービスを利用している人も増えてるニャ。
【政府のおもな支援策】
※個人向け
■地デジ簡易チューナーの支給
生活保護世帯などRNHK受信料全額免除世帯」を対象に、アナログテレビに取り付けるチューナー(1台)とアンテナ(工事代含む)が無料で支給されます。市町村民税非課税世帯にはチューナーのみが支給されます。
■「地デジ専用アンテナキット」の貸し出し
アンテナで受信できるか確認するため、簡易アンテナと地デジチューナーを1週間無料で貸し出します。
※共聴施設
■ビル陰や共同住宅の共聴施設
の地デジ改修や施設の新設の費用の一部を助成します。
※難視聴地域
アナログ放送は受信できたのに地デジではできなくなった「新たな難視地域」では、高性能アンテナの設置やケーブルテレビへの移行について補助金がでます。また、対策が7月24日までに間に合わない地域では、衛星放送を使った救済措置が受けられます。
◇
支援策の問い合わせのほか、「準備がわからない」「テレビが映らない」などの相談は「デジサポ」コールセンターへ。必要に応じて戸別訪問や受信調査も実施しています。電話:0570(07)0101
「アナログ」と出ていたら
対策必要でもあわてないで
■「地デジはこれから」という会社員・リサさんの場合■
テレビ画面右上に「アナログ」が出ていたら何らかの対策が必要です。
でも、あわてないで!まずは、アンテナで直接受信しているのか、ケーブルテレビか、集合住宅の共聴施設で視聴しているのかの確認を。アンテナや共聴施設も地デジに対応していないと映りません。ケーブルテレビに加入する場合は、事前に料金・コースをしっかり確認してください。
テレビ買い替えたけど
電波状況調べましよう
■「もう地デジテレビに買い替えた」東京都台東区の砂金(いさご)政美さんの場合■
砂金さんのお宅では当初、ケーブルテレビに加入して毎月4000円以上払っていましたが、電波調査をしたらアンテナでも受信できると判明して切り換えました。東京では新タワーの「スカイツリー」ができたら、さらに電波の状況が良くなると言われています。電波障害が解消したり、アンテナで見られる地域が増えます。
放送は国民のライフライン
主婦連事務局次長 河村真紀子さんの話し
アナログ放送を7月24日に停波することの是非を議論するためにも、総務省は国民の実態をきちんと把握しなければいけません。総務省が行う地デジの浸透度調査は、地デジの知識が一定以上ある人に偏り、普及率が高めに出る傾向があります。その上、受信機の普及率だけを90・3%と掲げて「間に合う」と言っています。
しかし、受信機があってもアンテナ等が対応していなくて地デジが見られない人がたくさんいます。受信機普及率だけを根拠に「間に合う」というのはおかしなことです。
テレビ放送は情報のライフラインです。地震や津波などが起こったとき、国民の命を守る大切な役割を持っています。選挙があれば政見放送を流して、国民の知る権利に応えています。簡単に止めていいものではありません。状況次第ではアナログ停波の延期が当然検討されるべきです。
また、予定通り停波とするなら、通常の番組の放送を7月24日に止めた後に、問い合わせ先と必要最低限の情報のみを数カ月間流すことで、とり残される人が一人もでないようにすべきです。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年1月29日付掲載。あと174日・・・は、本日の日付に変えています。
パソコン雑誌の「PCFan 3月号」に、地デジの特集。地デジのわかる特選Q&A。
その最後に、「地デジ放送が始まったら本当にアナログ放送は終わっちゃうの」の質問に、編集部と担当ライターが激論を交わした。
意見は半々のようだ。
「停波したいのは山々だろうが、実際にはできないような気がする。都心部の独居老人などはテレビが唯一の楽しみという人がいきなり観れなくなったりすると、また新たな問題が浮上したりしててんわやんな事態になりそう」(編集部)、「UHFアンテナをたてていない家が目につくし、私の親は最新の液晶テレビでアナログ放送を観ている。地デジの受信機の世帯普及率は9割を超えても、まだ切り替えていない家庭も多いだろう。7月停波は難しいのではないだろうか」(ライター)
僕の親もとでも地デジはかなり前から導入しているのだが、写らないチャンネルが多いので煩わしくって地デジは観ていないようだった。
そこで、年末に帰省した時、リモコンに写らないチャンネルを外して登録してあげた。山口県岩国市ですけど、アナログは広島方面からの電波を受信しているが、地デジの方は山口県内の電波しか受信できない様子。
放送系列は同じなので問題ないが、広島ホームなどの地域局の地デジ波は新たにUHFのアンテナを立てないといけないようだ。
地デジは山口の電波しか入らないことは分かったようで。厚紙にチャンネル番号と放送局を書いて使うことにしたようだ。