コロナ看護の最前線① 大泉生協病院=東京・練馬 防護服・手袋2重… 動きにくい
師長もシフトに
緊急事態宣言が出てから3週間がたちましたが、新型コロナウイルスの感染者数は高水準で推移しています。そんな中で患者を受け入れる医療機関では、看護師がもっとも患者と長時間接触し、治療に携わっています。最前線にいる看護師の状況は―。2病院の看護師の責任者に聞きました。(小梶花恵)
病棟看護師長・髙田絵里さん
感染拡大当初は自分たちが感染する恐怖がありました。第2波、第3波で入院できない患者が増えるに従い、積極的に受け入れる姿勢に変わりました。全日本民医連加盟病院の看護師として「困っている人は受け入れる」という姿勢です。
動きやすい配置をみんなで考え、昨年12月から入院の上で慎重な観察が必要な「中等症1」までの患者の受け入れを始めました。受け持ちの47床のうち4人用の1部屋を改造し、患者間の距離を取るため2人のコロナ患者の病床にしています。病棟の常勤看護師20人のうち15人が交代でコロナ患者をみています。患者が急変したときの体制を考えると、今の人員で2人の受け入れが限界です。
コロナ患者対応で夕方から翌朝までの当直看護師を1人置いたため、2シフト分の人員が余分にかかっています。普段、看護師長は病棟全体を見る仕事をしていますが、人員不足のため私もシフトでコロナ病室に入っています。
廊下の一部を仕切って特設したコロナ病室専用の看護師作業場。右の扉の奥が病室
コロナ病室には防護服を着た看護師しか入れません。その看護師が消毒や掃除、ゴミ捨てなど普段は看護助手らがすることをすべてしています。シーツや布団を消毒して絞るのが本当に大変です。
担当看護師はその時間帯はずっと1人で病室にいます。検温し、体を拭いたりおむつ交換するなど看護の内容は他の患者と同じです。ただ、ゴーグルをかけ、マスクをし、フェイスシールドと帽子をかぶって防護服を着るので暑くて動きにくい。手袋を2重にしているので採血などの作業が難しくなります。高齢で難聴の患者はフェイスシールドでさらに看護師の声が聞き取れず、顔を近づけて感染リスクが上がります。食事の介助でも患者がむせるとリスクが高いですが、目の前に患者がいればそうは言っていられません。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年1月30日付掲載
感染拡大当初は自分たちが感染する恐怖。第2波、第3波で入院できない患者が増えるに従い、積極的に受け入れる姿勢に変化。全日本民医連加盟病院の看護師として「困っている人は受け入れる」という姿勢。
コロナ患者と対応する際には防護服。非常に作業が難しい。
師長もシフトに
緊急事態宣言が出てから3週間がたちましたが、新型コロナウイルスの感染者数は高水準で推移しています。そんな中で患者を受け入れる医療機関では、看護師がもっとも患者と長時間接触し、治療に携わっています。最前線にいる看護師の状況は―。2病院の看護師の責任者に聞きました。(小梶花恵)
病棟看護師長・髙田絵里さん
感染拡大当初は自分たちが感染する恐怖がありました。第2波、第3波で入院できない患者が増えるに従い、積極的に受け入れる姿勢に変わりました。全日本民医連加盟病院の看護師として「困っている人は受け入れる」という姿勢です。
動きやすい配置をみんなで考え、昨年12月から入院の上で慎重な観察が必要な「中等症1」までの患者の受け入れを始めました。受け持ちの47床のうち4人用の1部屋を改造し、患者間の距離を取るため2人のコロナ患者の病床にしています。病棟の常勤看護師20人のうち15人が交代でコロナ患者をみています。患者が急変したときの体制を考えると、今の人員で2人の受け入れが限界です。
コロナ患者対応で夕方から翌朝までの当直看護師を1人置いたため、2シフト分の人員が余分にかかっています。普段、看護師長は病棟全体を見る仕事をしていますが、人員不足のため私もシフトでコロナ病室に入っています。
廊下の一部を仕切って特設したコロナ病室専用の看護師作業場。右の扉の奥が病室
コロナ病室には防護服を着た看護師しか入れません。その看護師が消毒や掃除、ゴミ捨てなど普段は看護助手らがすることをすべてしています。シーツや布団を消毒して絞るのが本当に大変です。
担当看護師はその時間帯はずっと1人で病室にいます。検温し、体を拭いたりおむつ交換するなど看護の内容は他の患者と同じです。ただ、ゴーグルをかけ、マスクをし、フェイスシールドと帽子をかぶって防護服を着るので暑くて動きにくい。手袋を2重にしているので採血などの作業が難しくなります。高齢で難聴の患者はフェイスシールドでさらに看護師の声が聞き取れず、顔を近づけて感染リスクが上がります。食事の介助でも患者がむせるとリスクが高いですが、目の前に患者がいればそうは言っていられません。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年1月30日付掲載
感染拡大当初は自分たちが感染する恐怖。第2波、第3波で入院できない患者が増えるに従い、積極的に受け入れる姿勢に変化。全日本民医連加盟病院の看護師として「困っている人は受け入れる」という姿勢。
コロナ患者と対応する際には防護服。非常に作業が難しい。