きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

課税新時代① 画期的な解決策浮上

2021-02-28 07:35:31 | 予算・税金・消費税・社会保障など
課税新時代① 画期的な解決策浮上
京都大学教授 諸富徹さんに聞く
もろとみ・とる
 1968年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専門は財政学・環境経済学。著書に『グローバル・タックス』『環境税の理論と実際』など。

経済のグローバル化とデジタル化が進み、資本主義の構造変化が起きました。その一つが、多国籍企業と富裕層の税逃れの激化と税制の不平等化です。京都大学の諸富徹教授に聞きました。(聞き手・杉本恒如)

―経済のグローバル化とデジタル化は世界の税制にどんな影響を及ぼしたのですか。
「税負担は負担能力のある人と企業がより多く担う」という「応能負担」の原則が20世紀の合意事項でした。1980年代以降のグローバル化とデジタル化によって、この原則に基づく税制が崩壊していきました。世界がコンピューターでつながってクリック一つで右から左へ資産を移すことが可能になり、国境を越えた資本移動が劇的に増え、租税回避地を使った税逃れが容易になったからです。




租税競争に突入
富裕層の所得が海外に流出することを恐れた政府は所得税の最高税率を次々に引き下げ、所得税をフラット化させていきました。同様に、企業の所得や活動が海外に流出することを恐れる各国政府は法人税率を引き下げる「租税競争」に突入していきました。
課税対象には国境を越えて移動しやすいものと移動しにくいものがあります。移動しやすいのは金融所得や企業活動であり、それらにかかる税率は引き下げられました。移動しにくいのは労働所得や消費活動であり、それらにかかる社会保険料や消費税(付加価値税)率は引き上げられました。(グラフ)
このことが意味するのは、金持ちは税金から逃れる手段を持ち、普通の人には逃れる術がないということです。結果、税逃れの激化を伴ってグローバル化とデジタル化が進めば進むほど、税制の負担構造は逆進的で不平等になりました。
高所得者から低所得者へと税負担が転嫁され、所得再分配機能が失われていったのです。
―税制の不平等化は貧困と格差の拡大につながりました。
そうですね。税制や社会保障制度は本来、高所得者から低所得者へ所得を再分配する機能を持ちます。貧困と格差は、再分配前の所得と再分配後の所得の両方の要因によって広がりました。
世界では1980年代以降、株主資本主義と呼ばれる株主ファーストの企業経営様式が広がり、株主への配当要求が強まりました。
日本企業の場合、配当を抑制し、研究開発と設備への投資をしっかりしてから労働者に回すというのが従来のやり方でした。ところが2000年以降、一気に配当ファーストの株主資本主義に変わりました。賃金をカットして配当を増やし、企業買収を恐れて内部留保も増やす、という行動様式になりました。
労働者の賃金カットと非正規化で再分配前の所得が低下し、中間層が没落しました。それに加えて、税制と社会保障による所得再分配機能が弱まり、合わせ技で貧困と格差が広がったのです。

国際協調し課税
―問題の解決には何が必要でしょうか。
企業が多国籍化し国境を越えて活動しているのに対し、国家は国境を越えられないので企業に課税権力が及びません。両者のギャップに問題があります。グローバル化によって国家が資本をコントロールする機能を喪失したともいえます。
各国は一国単位で対応する努力も行ってきましたが、それだけでは限界があります。結局、この問題に対する解法は「課税権力のグローバル化」しかありません。グローバル化した資本の動きに合わせて、課税権力も国境を越えてグローバル化するということです。
世界政府のような国際機関の創出は当面難しい。各国政府の課税権力に依拠しながら、国際協調のネットワークによってグローバルな課税権を構成していくことになるでしょう。経済協力開発機構(OECD)を中心に議論されている国際課税ルールの見直しは、まさにそういうものです。根本的な解決に近づく、画期的な変化が起きています。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年2月25日付掲載


世界政府のような国際機関の創出は当面難しい。各国政府の課税権力に依拠しながら、国際協調のネットワークによってグローバルな課税権を構成していくことになるでしょう。経済協力開発機構(OECD)を中心に議論されている国際課税ルールの見直しは、まさにそういうもの。
相手がタックスヘイブンに逃げるなら、国家を超えて追跡して課税するってこと。
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「経労委報告」を読む⑤ 労働社会の問題解決を

2021-02-27 07:54:42 | 働く権利・賃金・雇用問題について
「経労委報告」を読む⑤ 労働社会の問題解決を
労働総研事務局長 藤田実さん

今年の『経労委報告』には、「ウィズコロナ時代を乗り越え」という副題がつき、第1章のタイトルは「『ウィズコロナ』時代における人事労務改革の重要性~『ポストコロナ』を見据えて」で、コロナ禍を意識しています。
しかし、第1回で見たようにコロナ禍で苦しんでいる国民の問題にふれることはなく、財界が従来から掲げてきた労務政策がポストコロナの時代にもそのまま適用されるかのように列挙されています。これは、総資本の立場から今年の春闘対策に臨む方針を提起するという『経労委報告』の性格から限定していると見なすこともできますが、コロナ禍があぶり出した資本主義経済や日本の労働社会の脆弱(ぜいじゃく)性に対する問題意識がないでは、経済団体としての存在意義が問われると思います。



「内部留保を賃上げに回せ」と訴える全労連・春闘共闘の人たち=1月15日、東京都千代田区

規制緩和の誤り
コロナ禍が急速に世界中に広がり、生産活動が中断したり、ロックダウンにより経済が急激に縮小したのは、生産コストを削減するためにサプライチェーン(供給網)を世界中に拡大させたグローバル化の影響です。先進国で多くの感染者と死亡者が出たのは、各国とも新自由主義的政策で医療や社会保障を切り縮めたからです。
日本でもすでに見たように、コロナ禍で女性非正規労働者が生活困難に陥ったのは、95年の「新時代の日本的経営」以来、企業が必要な時に必要な労働力を確保したいという目的のために、労働法制の規制緩和を実現させ、雇用保障の少ない非正規労働を女性に押しつけてきたからです。
ポストコロナを見据えるならば、希望する労働者には正規雇用への道を保証するとともに、非正規雇用労働者であっても雇用と生活が安定できるような労務政策を提起すべきです。
また、以前から問題点が指摘されている外国人技能実習生はコロナ禍で解雇されたり、賃金が未払いになったりしても、入国制限で帰国できず、貯金も使い果たし生活困難に陥ったという事例が多数出ています。
しかし、『経労委報告』では「わが国経済社会の支え手として…重要性は高まっている」としながらも、労基法違反が相次ぐ技能実習制度の改善や悪質な仲介業者(監理団体)の排除など、「奴隷的」とも称されている技能実習生の労働者としての権利保障について、何も論じていません。それどころか外国人材の入国制限を緩和する取り組みを求めるなど労働力を確保したいという日本企業の都合しか考えていません。

21春闘の課題に
21春闘で労働組合は、減少し続けてきた賃金を取り戻すたたかいを展開するだけでなく、コロナ禍で明らかになった労働社会の問題点を解決するたたかいが必要になっています。
正規労働者と非正規労働者の本格的な格差是正、1500円を視野に入れた全国一律の最低賃金制度の確立、社会保障の拡充による生活保障の確立、人権と生活を保障する外国人労働者政策への転換といった課題への取り組みこそポストコロナ時代の労働運動となるでしょう。
普通に8時間働けば健康で文化的な生活ができる社会を確立する一歩とすべく、組織労働者だけでなく、国民全体が共感するたたかいをつくり出すことが求められています。
(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年2月26日付掲載


正規労働者と非正規労働者の本格的な格差是正、1500円を視野に入れた全国一律の最低賃金制度の確立、社会保障の拡充による生活保障の確立、人権と生活を保障する外国人労働者政策への転換といった課題への取り組みこそポストコロナ時代の労働運動。
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「経労委報告」を読む④ 「解雇自由な世界」狙う

2021-02-26 08:00:46 | 働く権利・賃金・雇用問題について
「経労委報告」を読む④ 「解雇自由な世界」狙う
労働総研事務局長 藤田実さん

「ジョブ型雇用」という言葉がマスコミでも取り上げられ、一般の人々にも知られつつあります。「ジョブ型雇用」は、労働者はジョブ(職務)で採用され、仕事をするというもので、欧米では一般的な働き方です。「ジョブ型雇用」という言葉は、労働法学者の濱口桂一郎氏が約10年前に使用したものですが、限定正社員制度などを除けば、実際の制度としては普及していません。
昨年の『経労委報告』では、「メンバーシップ型」と欧米流の「ジョブ型」の組み合わせの検討が提起され、2020年3月には日立製作所で実際に「ジョブ型雇用」の導入が発表されています。
コロナ禍でテレワークが普及・定着するようになると、生産性を向上させるためには、職務を明確にする「ジョブ型雇用」の導入が必要であるとの議論が財界などでされるようになってきました。



ジョブ型雇用を打ち出した日立製作所本社=東京・丸の内

日本的ジョブ型
今年の『経労委報告』では、自社に適した雇用システムのイメージ図を示し、「ジョブ型雇用」を導入する際の論点を五つの項目から提起しています。職務調査・分析、適用範囲、処遇制度、採用・人材育成、キャリアパスの五つで、どのように導入すべきか、注意すべき点などを論じています。
経団連は欧米の「ジョブ型」ではなく「日本的なジョブ型」を想定しているようです。
例えば、「ジョブ型雇用」でも、「顕在化した『個人の力』による成果や業績を適切に反映する仕組みが必要である」として、「目標の達成度」「業務の成果」「仕事や役割の重要度・難易度」などの評価基準を示しています。
本来の「ジョブ型雇用」では知識や経験、資格などから判断して担当する職務能力のある労働者を配置するのが基本なので、職務能力の発揮度を評価するというのはありえない話です。また、新卒採用でも適用するとしています。しかし、欧米のように長期にわたるインターンシップを経験して職務能力を高めて採用に至るのとは違い、一部を除いて日本の大学教育やインターンシップでは具体的な職務能力を身につけることを目指しているわけではないので、新卒者の職務能力を判定できるのでしょうか。

曖昧に定義して
このように考えると『経労委報告』が目指す「ジョブ型雇用」とは、本来の「ジョブ型」ではなく、日本的に変容されたもの、すなわち職務能力を曖昧に定義しておいて、能力の発揮度を評価するものです。
財界が「ジョブ型雇用」を導入するねらいは、解雇規制を緩和して、「解雇自由な世界」をつくり出すことにあると思います。日本の「ジョブ型雇用」では、職務能力を厳格に判断しないで採用・配置する可能性が強いので、職務能力がないと判断すれば、解雇できることになります。
事業構造の転換による工場の閉鎖などで職務自体がなくなれば、従来のように面倒な配置転換などをすることなく解雇できるようになります。『経労委報告』でも、「ジョブ型雇用社員が担う仕事・職務や役割・ポストが不要となった際に雇用継続に対する不安が生ずる」と認めています。
「ジョブ型雇用」を導入すれば、現在よりも企業の判断で解雇しやすくなります。労働者には「解雇自由な世界」が待っていることに注意すべきです。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年2月24日付掲載


経団連が目指す「ジョブ型雇用」とは、本来の「ジョブ型」ではなく、日本的に変容されたもの、すなわち職務能力を曖昧に定義しておいて、能力の発揮度を評価するもの。
要するに、客観的な能力の発揮度でなくって、経営者側の都合のいいように評価されるってこと。
事業構造の転換による工場の閉鎖などで職務自体がなくなれば、従来のように面倒な配置転換などをすることなく解雇できるようになる。
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「経労委報告」を読む③ 惨事便乗型の「改革」

2021-02-25 08:03:17 | 働く権利・賃金・雇用問題について
「経労委報告」を読む③ 惨事便乗型の「改革」
労働総研事務局長 藤田実さん

今年の『経労委報告』は、苦境にあえいでいる国民生活に目を向けていないだけではなく、コロナ禍を利用して賃金制度や働き方を変えようという「惨事便乗型」となっています。
とくにコロナ禍でテレワークが普及し、コロナ後も定着することをにらんで、「柔軟な働き方」の推進を掲げ、労働法制の規制緩和を求めています。
テレワークにおけるフレックスタイム制や「事業場外みなし労働時間制」の導入・拡大、厚労省ガイドラインにおける時間外・休日・深夜労働の原則禁止の見直し、裁量労働制の対象拡大、「ジョブ型雇用」の導入、副業・兼業の推進などを提言しています。



コロナ禍で在宅勤務の時間管理が問題になっています。

時間管理を緩和
テレワークにおける労働時間管理のあり方を検討すべきであるとしています。現行法制では、テレワークでも労働基準法の労働時間管理原則が適用されます。2019年4月施行の改正労働安全衛生法では、「事業者は、高度プロフェッショナル制度適用者を除く全労働者について、その労働時間の状況を、客観的な方法等によって把握しなければならない」と定めていますが、財界は「柔軟な働き方」による労働生産性向上を妨げていると考えています。
在宅勤務の場合、私生活時間と労働時間をどう区別するか、どのように労働時間を正確に把握するかが問題になります。
しかし、労働時間管理が難しいからと言って、『経労委報告』が主張するように、労働時間管理を「柔軟」にしたり、労働時間管理を行わないように規制緩和したりすれば、長時間労働が野放しになりかねません。
厚労省の委託調査(2020年11月)では、時間外、深夜・休日労働に関して、在宅勤務の方が多いという回答は少ない(企業調査)ものの、労働者調査では時間外労働を「働いた時間よりも実際には短く報告することが多い」と回答しています。
連合の調査では、時間外・休日労働を行った労働者は38・1%、時間外休日労働を申告しなかったことがある労働者は65・1%にのぼります。その結果、通常の勤務よりも長時間労働になることがあった労働者は51・5%になります。家庭内では、労働時間が私生活に容易に食い込みやすいからです。

自律的働き方を
このように、テレワークでは目標設定が過大な場合には、長時間労働になりやすく、評価を恐れて正確な労働時間を申告しないケースが多くあります。
労働時間管理の規制緩和や管理なしの制度を導入すれば、家庭内で長時間労働となり、私生活が圧迫される場合が出てきます。テレワークを真に自律的な働き方にするためには、労働時間が私生活に食い込まないように、在宅勤務中の「つながらない権利」の確立が必要です。EUでもコロナ禍でリモートワークが拡大し、時間外でのメール対応が増加したといいます。そこで、「勤務時間外や休日などに、仕事上のメッセージや電話への対応を拒否する権利」の確立を求める動きが出ています。リモートワークを推進するならば、日本でも「つながらない権利」の確立が必要です。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年2月23日付掲載


コロナ禍のもと在宅勤務が増えています。在宅勤務の場合は、満員電車での通勤が無くなるってメリットはありますが、私生活と労働時間との区別が難しいって問題が発生します。
実際の労働時間の自主申告ができる仕組み、権利が求められます。
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「経労委報告」を読む② コロナ乗じ賃金抑制

2021-02-24 07:53:13 | 働く権利・賃金・雇用問題について
「経労委報告」を読む② コロナ乗じ賃金抑制
労働総研事務局長 藤田実さん

『経労委報告』は、労働者に対してエンゲージメント、すなわち「働き手にとって組織目標の達成と自らの成長の方向性が一致し、…組織や仕事に主体的に貢献する意欲や姿勢」により労働生産性を飛躍的に高めることを求めながら、肝心の賃金や最低賃金の引き上げには後ろ向きです。
「今次労使交渉に臨む基本姿勢」では、「自社の事業活動へのコロナ禍の影響に関する情報を正しく共有し、当面の業績見通しなどについてもできる限り認識を合わせた上で、…自社の実情に適した賃金決定を行う」と述べています。つまり、コロナ禍の影響と今後の企業業績を認識すれば大幅な賃金引き上げ要求などは論外だということです。



経団連会館=東京都千代田区

好業績企業まで
他方、業績の良い企業では、定期昇給などを実施した上で、実情に合わせてベア(ベースアップ、賃上げ)を行うことも選択肢だとして、賃金引き上げを容認しています。
しかし、コロナ禍で業績が落ちている企業の事例が毎日、報道されているなかでは、業績の良い企業でも「ベアなど論外」という雰囲気が形成されかねません。トヨタは21年3月期の営業利益は2兆円、純利益は1兆9000億円という好業績をあげる見通しにもかかわらず、トヨタ労組は要求段階でベアの有無を明らかにしていません。他の組合も追随すれば、社会全体でベアによって生活改善を図るという春闘の意義が失われることになります。
業績が落ち込んでいる企業が多いのは確かですが、業績の良い企業まで含めて「ベア自粛」をしてしまうと、経済が反転する契機が失われてしまいます。コロナ後も日本経済はさらに長期にわたって低迷することになりかねません。
もちろん外食業や観光業、娯楽業など業績不振に苦しんでいる企業は多数存在しています。そうした企業には特別の政府支援が必要ですが、巨額の内部留保を抱えている企業もあります。

内部留保還元を
『経労委報告』ではため込んだ現預金は運転資金のほか、海外企業のM&A(合併・買収)などに活用しているとしていますが、労働運動総合研究所は、不要不急の内部留保だけで290兆円もあると指摘しています。内部留保は危機の時のためにため込んでいると主張してきたことからも、今こそ取り崩すときです。
ベア配分に当たっては、「職務等級・資格別や階層別の配分、業績・成果等による査定配分など、個々人の仕事・役割・貢献度等に応じて重点化を図る」ことを求めています。ベアも個々の業績・成果の評価に応じて格差を設けて配分するということです。
これでは、春闘でベアを獲得しても、配分は自分の業績次第になるので、労働者は目標を超えた成果をあげて自分の評価を高めることが求められます。エンゲージメントを高めること、すなわち自分の成長が企業の成長でもあるという意識をもち、企業成長に向けて邁進(まいしん)することが求められます。
財界が求める社員像は意識レベルでも企業との同一性を求めるものであることを示しています。『経労委報告』が掲げるダイバーシティー(多様性)とは、表面的・外面的なものであると言うことができます。
(つづく)(次回は23日付の予定)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年2月20日付掲載


経団連は、2021年春闘に対して、コロナ禍の影響と今後の企業業績を認識すれば大幅な賃金引き上げ要求などは論外という姿勢。
労働運動総合研究所は、不要不急の内部留保だけで290兆円もあると指摘しています。内部留保は危機の時のためにため込んでいると主張してきたことからも、今こそ取り崩すときと指摘。
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