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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2025年度予算 概算要求の焦点⑨ 公共事業 不要不急の開発に巨額

2024-10-07 07:09:15 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2025年度予算 概算要求の焦点⑨ 公共事業 不要不急の開発に巨額

公共事業関係費の国土交通省分は、2024年度当初予算比で19%増の6兆2899億円を要求しています。「社会資本整備は未来への投資である」として、不要不急の大型開発事業に巨額を投じます。

反対強い計画も
整備新幹線の敦賀-新大阪間の新規着工経費を、金額を明示しない事項要求としています。同区間は工事の認可がされておらず、三つのルート案のうちどれを採用するかも決まっていません。異例の要求には、与党の強い意向が反映しているとみられます。
3案のうち小浜ルートは、京都府北部での巨大地下トンネル工事が必要で、地下水など自然環境や住環境への深刻な影響が懸念され、住民の強い反対運動で環境影響評価も行われていません。
同じく大深度地下工事を伴う東京外環道を含む三大都市圏環状道路の整備推進などに同20%増の4336億円を要求しています。外環道工事は、東京都調布市の陥没事故や、地盤補修工事の振動、騒音による住民の健康被害が起きました。トンネル工事の一部区間は住民訴訟で差し止めの仮処分が下され、ストップしています。
このほか、国際コンテナ戦略港湾の機能強化に797億円(同26%増)を要求しています。
22年12月に岸田政権が閣議決定した安保3文書にもとづき、「国民保護・総合的な防衛体制の強化等に資する公共インフラ整備」を来年度も事項要求しています。ここには、空港・港湾を軍事利用するためのインフラ整備などが含まれます。
その対象となる特定利用空港は8月の閣議で、新たに熊本空港、鹿児島空港などを加え全国に8、特定利用港湾は、敦賀港(福井県)、熊本港、鹿児島港などを新たに加え、20指定されています。



東京外環道と東名高速道路が交差する予定地付近の工事現場=東京都世田谷区

費用膨張の恐れ
「防災・減災、国土強じん化のための5カ年加速化対策」は最終年度にあたり、今回も事項要求としています。
「令和6年能登半島地震を踏まえた防災・減災対策」に6330億円を要求。上下水道の耐震化などを進めます。
「交通空白の解消」を口実に「日本版ライドシェア」を全国に広げるために、初めて予算を計上。274億円の一部を充てます。自動車の営業用免許である第2種免許を持たない一般ドライバーが自家用車で乗客を運ぶもので、安全面での強い懸念があります。ライドシェアへの支援ではなく、赤字バス路線への援助などを強めるべきです。
JR・東急蒲田駅と京急蒲田駅間の800メートルを結ぶ「蒲蒲線」の調査・設計として初めて3000万円を要求。しかし、同線は採算性と利便性が疑問視され、地域から反対の声があがっています。事業費は22年の試算で1360億円で、資材価格の上昇などにより、今後大幅に膨れ上がる可能性があります。(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年10月6日付掲載


整備新幹線の敦賀-新大阪間の新規着工経費を、金額を明示しない事項要求と。同区間は工事の認可がされておらず、三つのルート案のうちどれを採用するかも決まっていません。異例の要求には、与党の強い意向が反映していると。
3案のうち小浜ルートは、京都府北部での巨大地下トンネル工事が必要で、地下水など自然環境や住環境への深刻な影響が懸念され、住民の強い反対運動で環境影響評価も行われていません。
「交通空白の解消」を口実に「日本版ライドシェア」を全国に広げるために、初めて予算を計上。274億円の一部を充てます。自動車の営業用免許である第2種免許を持たない一般ドライバーが自家用車で乗客を運ぶもので、安全面での強い懸念が。
ライドシェアへの支援ではなく、赤字バス路線への援助などを強めるべき。
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2025年度予算 概算要求の焦点⑧ 地方行政・デジタル庁 沖縄など戦場化を想定

2024-10-06 12:35:50 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2025年度予算 概算要求の焦点⑧ 地方行政・デジタル庁 沖縄など戦場化を想定

総務省は2025年度予算の概算要求で、地方の一般財源総額(地方税や地方交付税など自治体の裁量で使える財源)を「仮置き」の数字として、24年度予算比で1・3兆円増の67兆円程度と見込みました。
地方税等(地方譲与税含む)は、1・6兆円増の47・1兆円としました。地方税は24年度、「定額減税」によって9000億円程度減収となり、この全額を国費で補填(ほてん)していました。地方交付税の実質的な総額は0・6兆円(3・1%)増の19・8兆円です。このうち交付税の振り替えの臨時財政対策債は0・8兆円です。

安全を守れない
概算要求の第1の柱に据えたのが「能登半島からの教訓をふまえた安全安心の確保」です。総務省として、携帯電話基地局の強靭(きょうじん)化・復旧体制の拡充54・4億円を新規で要求。消防防災力の強化として、小型・軽量化車両の整備や無入走行放水ロボットの整備を新規で要求するなど部分的な拡充はあるものの、国民の安全を守るためには全く不十分です。抜本的見直し・強化が必要です。
大きく伸びているのがマイナンバー予算です。地域DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するとして、マイナンバーカードの機能向上・更新環境整備予算に24年度予算(454・3億円)の2倍超の919・7億円を計上。マイナ保険証への円滑な移行のためカードの「特急発行」へ対応することや、運転免許証など各種カード類とのさらなる一体化にとりくむとしています。
6月に成立した改定地方自治法に盛り込まれた「指定地域共同活動団体」制度の導入・運用に向け、先行事例の調査研究や周知・啓発費として0・2億円を計上しました。
「指定地域共同活動団体」は地域の特定団体を市町村長が指定して財政支援を行い、公共サービスを担わせるもの。
自治会・町内会とその連合体、特定非営利活動法人(NPO)や企業が想定されますが、何らかの地域課題に関わるサービスを行政から請け負う末端組織となることが懸念されます。



自民党デジタル社会推進本部のメンバーからデジタル政策の提言を受け取る河野太郎デジタル相(当時=左から3人目)=5月23日、デジタル庁

非現実的な避難
南西地域の戦場化を想定し、住民避難などのため1・8億円を要求。沖縄県と先島諸島(宮古島市、石垣市、与那国町、竹富町、多良間村)で民間ノウハウを活用した広域避難を支援するとしています。先島諸島では住民と観光客の計約12万人が九州7県と山口県に避難する想定ですが、航空機や輸送船の確保も困難な上に輸送自体も危険が伴います。戦時下にこれだけの人数を離島から輸送するのは非現実的です。
デジタル庁の概算要求額は5960億4300万円。うち約97%の5790億円は、国の情報システムの整備・管理費を一括計上しています。
デジタル庁主導で自治体の基幹20業務システムの統一・標準化を進める経費などで、自治体が持つ膨大な個人情報を企業が利活用しやすくし、情報漏えいや自治体の独自施策の縮減が懸念されます。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年10月5日付掲載


大きく伸びているのがマイナンバー予算。地域DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するとして、マイナンバーカードの機能向上・更新環境整備予算に24年度予算(454・3億円)の2倍超の919・7億円を計上。マイナ保険証への円滑な移行のためカードの「特急発行」へ対応することや、運転免許証など各種カード類とのさらなる一体化にとりくむと。
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2025年度予算 概算要求の焦点⑦ 社会保障 少子化財源口実に歳出減

2024-10-05 07:07:09 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2025年度予算 概算要求の焦点⑦ 社会保障 少子化財源口実に歳出減

厚生労働省の2025年度概算要求は、24年度当初予算比4574億円増額し、34兆2763億円となりました。
政府は、26年度から「少子化対策」の財源として子ども・子育て支援金を保険料に上乗せして徴収する一方、保険料の「負担感」の抑制を口実に社会保障費を削減する方針です。このため、昨年12月に決まった「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」に沿った歳出削減をすすめています。
自公政権が年金改定で物価上昇を下回る実質減額を続け、第2次安倍政権以降の12年間に公的年金は実質で7・8%削減。“目減り”した年金額は30兆円を超えています。今年、5年に1度の公的年金の「財政検証」でも給付水準を抑える「マクロ経済スライド」の導入を前提としています。



「いのちまもる総行動」で「医療・介護・福祉従事者の大幅賃上げと人員増を」「保険証廃止の撤回」などを訴える各界からの発言に拍手を送る参加者目=9月26日、東京都千代田区

介護など負担増
高齢化などで増える社会保障費の伸び(自然増)を自公政権は13年度から計約2兆5千億円も削減してきました。
25年度は4100億円の「自然増」を見込んでいますが、医療・介護中心に国民負担増・給付減をすすめようとしています。
75歳以上の後期高齢者医療では22年に窓口2割負担を導入。政府が今年9月に決定した「高齢社会対策大綱」では、窓口負担が3割となっている「現役並み所得者」の範囲を拡大し、さらなる医療費の負担増を高齢者に負わせる方針を打ち出しています。改革工程は引き続き給付のあり方、給付と負担のバランスを含めた「不断の見直し」を求めています。
政府は24年度の報酬改定で訪問介護の基本報酬の引き下げを強行し、その結果、今年1~8月の介護事業所の倒産は前年同時期の1・44倍に激増しています。概算要求では、経験がない介護職員の研修や事業者の経営改善に向けた取り組みなどを支援する予算を計上していますが、人材不足の抜本的な解決にはほど遠い内容です。

医療提供縮減も
公立・公的病院の統廃合、病床削減をすすめる地域医療構想は25年度が最終年度。厚労省は新たな地域医療構想を都道府県に策定させ、医療提供体制をいっそう縮減することを狙っています。
「地域医療提供体制データ分析チーム構築支援事業」には2・4億円を計上。地域医療構想の策定に向けて都道府県が自立的に分析・企画・立案できる体制の整備につなげるなどとしています。「入院・外来機能の分化・連携推進等に向けたデータ収集・分析事業」には4・4億円計上。データを活用し、新たな地域医療構想を策定させる支援ツールを作成します。
「医療・介護分野におけるDXの推進等」には358億円を計上し、トラブル続出で国民の信頼を失った「マイナ保険証」の利活用を盛り込んでいます。国は「医療・介護DX」で、自治体や医療機関、薬局などがバラバラに持っていた情報を共有する「全国医療情報プラットフォーム」を構築。国民の医療や健康などの機微な情報が、民間企業のサービス利用の前提とされ、自治体のみならず医療機関や研究者に二次利用されることになります。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年10月4日付掲載


高齢化などで増える社会保障費の伸び(自然増)を自公政権は13年度から計約2兆5千億円も削減。
25年度は4100億円の「自然増」を見込んでいますが、医療・介護中心に国民負担増・給付減をすすめようとしています。
政府は24年度の報酬改定で訪問介護の基本報酬の引き下げを強行し、その結果、今年1~8月の介護事業所の倒産は前年同時期の1・44倍に激増。概算要求では、経験がない介護職員の研修や事業者の経営改善に向けた取り組みなどを支援する予算を計上していますが、人材不足の抜本的な解決にはほど遠い内容。
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2025年度予算 概算要求の焦点⑥ 文教 教職員定数5381人の大幅減

2024-10-04 07:10:38 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2025年度予算 概算要求の焦点⑥ 文教 教職員定数5381人の大幅減

文部科学省の2025年度概算要求は5兆9530億円、そのうち文教関係予算は4兆3883億円です。加えて金額を明示しない事項要求も出しています。文教関係予算は、防衛省の概算要求8兆5389億円の半分程度です。
公立小中学校の教職員の給与に充てられる義務教育費国庫負担金は1兆5807億円(24年度当初予算比180億円増)です。小学6年生での35人学級化の実現に3086人、小学校の教科担任制の推進に2160人など合計7653人の教職員定数の改善を要求しています。
一方、少子化に伴う自然減で5638人減、学校統廃合で1760人減、定年引き上げに伴う24年度限りの特例定員4331人の廃止など、合計1万3034人の定数減を見込んでいます。差し引きでは5381人の大幅削減です。


2025年席概篁要求の教職員定数の増減
教職員定数増の合計7653人
小学6年生の35人学級化3086人
通級や日本語指導等のための基礎定数化551人
小学校の教科担任制の推進2160人
生徒指導担当教師の全中学校への配置1380人
多様化・複雑化する課題への対応476人


教職員定数減の合計13034人
教職員の自然減7398人
 少子化に伴う自然減5638人
学校統廃合に伴う定数減1760人
35人学級化に伴う加配定数の振り替え1305人
定年引き上げに伴う特例定員の廃止4331人
文科省への聞き取りをもとに作成


長時間労働悪化
教員の「働き方改革」に関する8月の中央教育審議会の答申に基づき、「教師の処遇改善」として232億円を求めています。教員に残業代を支給しない代わりに月給の4%を支給する教職調整額を13%に引き上げるほか、学級担任に月額3000円の手当を新設し、管理職手当も月額5000~1万円引き上げる方針です(実施は26年1月から)。26年度には中堅教員を対象とした「新たな職」を創設する方向性も示しました。
わずかな教職調整額の引き上げで残業代不支給制度が温存されれば、社会問題となっている教員の異常な長時間労働はいっそう悪化する恐れがあります。新たな手当や職の創設にも、「目の前の向き合うべき子どもたちの実態よりも、いかに自らへの評価を高められるかを重要視する教職員を生み出してしまう」(全日本教職員組合)との批判が上がっています。
教職員定数を厳しく抑制しながら、新規事業として「GIGAスクール構想支援体制整備事業等」に88億円、同じく「高等学校DX加速化推進事業」に107億円など、デジタル関連施策には巨額の予算を振り向けようとしています。

学費値上げ加速
国立大学法人運営費交付金は1兆1145億円です。361億円の増額要求ですが、増えているのは文科省が重視する大学の機能強化などに関する予算枠で、人件費などに充てられる基幹運営費交付金は横ばいです。24年度予算をめぐっては概算段階の305億円の増額要求が予算折衝で23年度と同額とされた経過があり、予断は許しません。
国立大学の04年の法人化以降、運営費交付金は1600億円以上も削られました。さらに消費税増税や急激な物価上昇が追い打ちをかけ、国立大学協会は6月に「もう限界です」との声明を発表しています。東京大学をはじめ国立大学の学費値上げの原因にもなっています。
私立大学等経常費補助は3091億円(113億円増)です。私大の経常経費に占める私学助成の割合を50%にするとの国会決議に反し、助成割合は近年1割程度に落ち込んでいます。急激な物価上昇のもと、私大でも学費値上げの動きが加速しかねません。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年10月3日付掲載


わずかな教職調整額の引き上げで残業代不支給制度が温存されれば、社会問題となっている教員の異常な長時間労働はいっそう悪化する恐れが。新たな手当や職の創設にも、「目の前の向き合うべき子どもたちの実態よりも、いかに自らへの評価を高められるかを重要視する教職員を生み出してしまう」(全日本教職員組合)との批判が。
国立大学の04年の法人化以降、運営費交付金は1600億円以上も削られました。さらに消費税増税や急激な物価上昇が追い打ちをかけ、国立大学協会は6月に「もう限界です」との声明を発表。東京大学をはじめ国立大学の学費値上げの原因にも。
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2025年度予算 概算要求の焦点⑤ 農林水産 コメ品薄さえ対策なし

2024-10-02 07:09:37 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2025年度予算 概算要求の焦点⑤ 農林水産 コメ品薄さえ対策なし

2025年度の農林水産関係予算の概算要求は、2兆6389億円です。このうち公共事業費は8250億円、非公共事業費が1兆8139億円。林野関係は3478億円、水産関係は2572億円です。
25年度概算要求は、食料・農業・農村基本法の改定初年度にあたりますが、これまでの予算と代わり映えがなく、食料、農村、地方の危機に対応するものにまったくなっていないことが最大の特徴です。
重点事項のはじめに「食料安全保障の強化」とうたっていますが、中身を伴っていません。現在の深刻なコメの品薄問題への対応策が何もないことにも、象徴的に表れています。




食料増産に逆行
政府はこの間、コメから麦や大豆への転作を奨励し、コメの減産を誘導してきました。転作した農家に支払われる水田活用直接支払い交付金等は、24年度当初予算と同じ3015億円にとどまります。転作後、5年間一度も水を張らなかった水田を対象外にするなど、自給率向上や食料増産に逆行しています。
コメ不足が深刻です。6月末時点のコメの民間在庫量(速報値)は156万トンで過去最低です。現在のコメ不足は、政府がコメの生産量を需要ギリギリに抑えてきたため、需要増や不作などに対応できずに起きたものです。反省も対策もないままでは、来年以降も同じことが起きる恐れがあります。十分な量のコメを生産し、政府は価格保障と所得補償で農家の経営を支えるべきです。
鳥獣害対策などの推進に123億円(同23%増)を求めていますが、十分とはいえません。50年までに有機農業の面積を全体の25%にするという大きな目標を掲げる「みどりの食料システム戦略」の実現に向け、技術開発などを促進する事業に31億円を計上しています。しかし、農家への直接支援や販路の確立のための施策はきわめてわずかです。

手厚い支援必要
林業関係では、国産材の安定供給、生産基盤強化をうたう森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策に156億円を計上しています。しかし、政府が進める大量伐採と安価な木材の大量供給は、木材価格の低迷を招くとともに、森林の多面的機能を軽視し、地球温暖化防止にも反するものです。
水産関係では、漁業経営安定対策の着実な実施に564億円を計上。漁家にとって不漁の際の助けとなる漁業共済は掛け金が高く、加入率が低くなっています。掛け金負担の軽減など、生活・生業(なりわい)へのより手厚い支援が必要です。
漁業構造改革総合対策事業に85億円、水産基盤整備事業に867億円を計上しています。しかし、気候変動による海水温上昇を原因とする魚種の変化、磯やけ、赤潮といった問題への対応は不十分です。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年10月1日付掲載


重点事項のはじめに「食料安全保障の強化」とうたっていますが、中身を伴っていません。現在の深刻なコメの品薄問題への対応策が何もないことにも、象徴的に表れています。
コメ不足が深刻。6月末時点のコメの民間在庫量(速報値)は156万トンで過去最低。現在のコメ不足は、政府がコメの生産量を需要ギリギリに抑えてきたため、需要増や不作などに対応できずに起きたもの。反省も対策もないままでは、来年以降も同じことが起きる恐れが。十分な量のコメを生産し、政府は価格保障と所得補償で農家の経営を支えるべき。
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