きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

シンママたちは選挙に行った① 「政治って優しいんや」

2019-08-31 13:03:13 | 政治・社会問題について
シンママたちは選挙に行った① 「政治って優しいんや」
夫の暴力や借金に耐えかねて離婚、貧困のなかで子育てするシングルマザー。「政治なんて一番遠い」と感じていたシンママたちが、参院選挙で投票所に足を運びました。「一般社団法人シンママ大阪応援団」が支援するママたちです。48・8%と史上2番目の低投票率の中でも選挙に行ったママたちの思いは―。(内藤真己子)

きっかけは3月、関西学院大学の冨田宏治教授(政治学)の講演を聞いたことでした。同応援団が学習障害や料理教室など多彩なテーマで開いた「ママの学校」の最終回。冨田さんが「シンママのくらしと政治」と題して話しました。



子どものこと選挙のこと、ワイワイ話しながら手作りの料理を囲む食事会=8月、大阪市内

生活に寄り添い
応援団は寄付による毎月の食料支援を中心に、田植えや食事会などでママと子をサポートしています。「ママたちが話したくないことは絶対に聞きません」と応援団代表の寺内順子さん。寄り添って生活保護の申請に同行するなどしてきました。そんななか「あるママから『政治のことを学びたい』と希望が出て、活動を支援してくださっている冨田先生にお願いしました」と振り返ります。
冨田さんは講演でやさしく切り出しました。「暮らしや心に余裕がないと政治が遠いのは当たり前です。だけど政治の方はズカズカ入り込んでくる。だからちょっと時間を割いて。一人ひとりは微力だけど一票を持っている。無力じゃない」
安倍政権は、「自己責任論」で弱者をバッシングし、社会に分断を持ち込んで社会保障を切り捨てる一方、大企業・大金持ち減税で貧困と格差を拡大させていると冨田さんは指摘しました。
そのうえで「政治の本来の役割は、応能負担で税金を集め社会保障や教育など行政サービスを充実させる『所得の再分配』です。そして憲法25条は生存権を保障しています。だから政治は本来『優しいもの』なんです。ところが政治のあり方が壊れ、みなさんを苦しめている」と話しました。

票の有効活用
「政治って、本当は優しいものなんや」。ママたちの心に響きました。
「いままで政治なんか関係ないことでした。でも、冨田先生のお話を聞いて、生活に困っている人こそ一票を有効に使わなければいけないと思いました。義務教育の子どもにかかる教育費を完全に無料にしてほしい。それって税金の使い方。確かに政治は生活に大きくかかわっている」。4人の子を持つ40代のシンママは言います。
夫の激しい暴力。子を連れて命からがら逃げ暮らしています。住民票は異動しておらず、期日前投票するには夫が暮らす街を訪ねなければなりませんでした。それでも危険を冒して投票に行きました。
「選挙に行っても変わらないと、ずっと思ってました。でも一票が集まれば、小さな魚が集まって大きな魚を追い払う絵本の『スイミー』みたいになるかもしれない」
そして政党に注文も。「批判ばかりじゃ心を動かされないです。政治は多数決だから、変えようと思ったら野党がまとまることが大事では」
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年8月30日付掲載


「暮らしや心に余裕がないと政治が遠いのは当たり前です。だけど政治の方はズカズカ入り込んでくる。だからちょっと時間を割いて。一人ひとりは微力だけど一票を持っている。無力じゃない」
「1票の有効活用」って視点、良いですね。
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野党統一新参院議員にきく 沖縄・高良鉄美さん 憲法に基づく政治追及

2019-08-29 07:49:02 | 参議院選挙・統一地方選挙(2019年)
野党統一新参院議員にきく 沖縄・高良鉄美さん 憲法に基づく政治追及
糸数慶子さんが14年間、守り抜いてきた「平和の一議席」を受け継ぐことができました。選挙中、「沖縄のために頑張ってください」といった声がたくさん寄せられました。民意を寄せていただいたことに大きく感謝するとともに、重責を強く感じています。


国政に挑む抱負を語る高良鉄美さん

70年以上の思い
「70年以上の思いをぶつけてください」と訴える有権者もいました。沖縄戦後に米軍占領下に置かれ、長い間、沖縄は日本国憲法が適用されませんでした。1972年に復帰しましたが、現在も米軍基地が過重に押し付けられています。
昨年9月の県知事選から参院選まで、辺野古(沖縄県名護市)の米軍新基地建設ノーの民意を、県民が連続して示したことは大きな意味があります。民意を国会に届け、全国に向けて説明したい。
辺野古新基地建設の断念、普天間基地(同県宜野湾市)の早期閉鎖・返還、米軍機オスプレイの配備撤回を求める「建白書」の実現を目指します。
辺野古に巨大な基地を造ることは憲法の平和主義に反します。何より、明確に示されている民意を無視する安倍政権の基地建設の強行は、民主主義や国民主権、基本的人権の尊重、地方自治の理念にも反し、明らかに憲法違反です。
安倍政権の現在の行いや、狙っている改憲が、いかに無法で憲法に反しているのかを国会論戦で追及します。「まず憲法を知りましょう」と、自民党の国会議員などにも広く呼びかけたい。
消費税率10%への増税には、暮らしや経済に大打撃を与えるので反対です。米国からの兵器の「爆買い」や新基地建設をやめ、その分の税金で年金や子育て、教育、福祉の分野を手当てすべきです。

皆で心を一つに
オール沖縄には、保守から経済界の方々まで参加しています。故・翁長雄志前知事が繰り返し述べた「腹八分、腹六分で、皆で心を一つにしたい」という、建白書を守ろうという理念の下に集まっています。それがオール沖縄という枠組みの最大の強みです。
全国の市民と野党の共闘でも今後、建白書のような「原則」をつくり上げることを期待します。オール沖縄や市民と野党の共闘の継続が、安倍政権打倒と憲法に基づく政治に向かう道だと思います。
(前田泰孝)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年7月28日付掲載


野党統一新参院議員。沖縄の高良鉄美さんがもれていました。
沖縄といえば、辺野古新基地建設の断念、普天間基地の早期閉鎖・返還、米軍機オスプレイの配備撤回を求める「建白書」ですね。その実現のためにも、保守と革新がお互いにリスペクトしあってがんばって欲しい。
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野党統一新参院議員に聞く⑦ 秋田・寺田静(てらだしずか)さん(44) 無所属・元衆院議員秘書 陸上イージス阻まねば

2019-08-28 08:14:48 | 参議院選挙・統一地方選挙(2019年)
野党統一新参院議員に聞く⑦ 秋田・寺田静(てらだしずか)さん(44) 無所属・元衆院議員秘書 陸上イージス阻まねば
当選に至った一番の要因は、イージス・アショアのことなどもあり、共産党の方をはじめ、皆さんの支援の熱が本当に高かったことだと思います。応援してくださる方が日々増えていくのも感じました。
市民と野党の共闘の中でそれまで会ったこともない方が大勢、私のために熱心に力を貸してくださって本当にありがたかったです。体力にはそれほど自信のあるほうではなかったけど、街頭演説でも集会でもたくさんの人が応援してくれている、駆け付けてくださるのを目にして「私だけの体じゃないな」と、もともとの数倍の力が出て最後まで走ることができました。




初応援の市民も
市民の方からも、「選挙権をもって初めて応援したいと思う人を見つけた」と言ってくださった女性や、障がいを持っていて「今まで迷惑をかけたくなくて投票には行けなかったけど、今回は家族に連れていってもらいます」と言ってくださった方など、いろんな声をかけていただき、一つひとつが励みになりました。
無党派層と呼ばれる方たちや与党を支持する皆さんの中にも、苦しい生活に不安を抱えている方や、今の政権はおかしいと思っている方もたくさんいるはずだと思って、その方たちの心にも響く言葉でと心を砕いてきました。それが届いたこともうれしく感じています。
ミサイル基地イージス・アショアの配備について、私はそもそも不要だと考えていたし、秋田市の住宅地への配備はなおさら阻止しなければと思っています。
国会の中でも、予定地があれほど住宅地の目の前にあるということが、まだ伝わりきっていないんじゃないかと思います。今後、航空写真付きの資料を作って各会派の議員さんのもとを回りたいと考えています。

農家の収入保障
秋田の基幹産業の農業についても、選挙カーで各地を回る中で、農村の集落が壊れかけている姿をたくさん見かけました。戸別所得補償などで、農業で一家をしっかり支える収入が得られるよう保障して、担い手不足を解消することが必要です。
登院も経験しましたが、私は自分のことをごく普通の人間だと思っています。秋田で生活する一人の市民として、生活の場の当事者として、国会に思いを届けていきます。(高橋拓丸)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年8月26日付掲載


野党統一の候補者として頑張りきれた心意気に「私だけの体じゃないな」って思いがあったって…。
秋田のイージス・アショアの配備予定地。国会の論戦で住宅地の目の前って事を知らせて行ってほしいですね。
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AI自動差別③ プロファイリング 個人守る規制が必要

2019-08-27 07:34:49 | 経済・産業・中小企業対策など
AI自動差別③ プロファイリング 個人守る規制が必要
ソフトバンク、LINE(ライン)、NTTドコモなど情報通信(IT)企業が競うように始めている信用スコアサービス。しかし、企業の思惑どおりに進んでいるわけではありません。

点評価に批判
ヤフージャパンが運営するヤフースコアに対しては、サービスについての説明不足や個人情報の目的外利用を批判する声が殺到。
インターネット上には「一律に情報提供状態にしておくとか悪質」「誰だって点数つけられるのいやです」「個人情報で商売するなんてありえない」といった書き込みがあふれました。
情報法制に関する政策提言をしている情報法制研究所理事の高木浩光さんは言います。
「ヤフースコアはみんなに嫌われたと思います。知恵袋での活躍度など、関係のない情報をもとに一つの数字で人を評価する仕組みが受け入れられなかったのです。知恵袋の利用規約にはデータをスコア算出に使うという説明はありません。個人情報保護法違反の目的外利用にあたる疑いがあります」
企業側はあきらめてはいません。ヤフーは「お客様に適したサービス等をご提供する」と規約にあるので「目的外利用にはあたらない」と強弁しています。ヤフースコアの今後の展開について「現在さまざまな領域での活用を視野に検討を進めています。確定次第、ご案内する予定です」と説明し、あくまで事業を推進する意向です。
フリーランスの仲介をするクラウドワークス社の広報担当者は話します。
「ヤフースコアとの連携は、声をかけられて実験的にやりましたが、対象者があまりおらず、うまくいきませんでした。現在は他のサービスを優先し、スコアリングをしていません」。しかし担当者はこう続けました。「利用者様にプラスになるなら、スコアリングをしなくていいとは思っていません」



ヤフー本社が入っているビル=東京都内

EU規則施行
本当に「利用者本位」が貫かれるのか。むしろ現実には、利益最優先の企業によって個人情報が食い物にされています。人権侵害に対抗するため、世界では個人情報保護の取り組みが進んでいます。欧州連合(EU)は昨年5月に一般データ保護規則(GDPR)を施行しました。個人情報保護の仕組みを抜本的に強化しました。
GDPRは「人間の尊厳」の観点から個人のデータの保護に関して自然人が持つ権利を明確にしました。「プロファイリングなど個人データの自動処理だけで決定されない権利」や「管理者に対し遅滞なく自らに関する個人データを削除してもらう権利」などを定めています。プロファイリングとは、個人情報を人工知能(AI)などの自動処理によって分析し、個人の人物像を推測して、評価・差別・選別を行う手法を指します。

日本は消極的
安倍晋三政権は来年、個人情報保護法を改定するための議論を進めています。4月には個人情報保護法の中間整理を公表しました。
漏えい報告の義務化や仮名化の導入などが検討されています。しかし、プロファイリングへの規制やデータを削除する権利の導入には後ろ向きです。高木さんは言います。
「リクナビが内定辞退率を勝手に算出して第三者に販売していたことがわかり、不正確な情報に基づいてコンピューターによる自動処理で個人の選別を行うプロファイリングの危うさがはっきりと示されました。来年の個人情報保護法改正の中では、プロファイリングからの保護を法の目的として位置づけ、しっかり規制をしていく必要があります。個人データの利用目的に関する事業者の公表義務を強め、プロファイリングをしているかどうかを具体的に書かせるべきです。それが分からなければ個人は拒否することもできません」
(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年8月24日付掲載


IT企業のプロファイリングやスコアリング。
「利便性」と引き換えに許しているユーザ側の実態。実際はIT企業に利用されてしまってるのだが。
ユーザが受益していると思っている情報も、企業側のフィルタリングがかかっているもの。

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AI自動差別② 広がる信用スコア 就職・結婚も左右?

2019-08-26 11:40:08 | 経済・産業・中小企業対策など
AI自動差別② 広がる信用スコア 就職・結婚も左右?
インターネット利用者の指先の操作で発信される個人情報は情報通信(IT)企業にとって宝の山です。今、業界の中では個人の信頼度を人工知能(AI)で採点する「信用スコア」が広がり始めています。

同意なく作成
みずほ銀行とソフトバンクの合弁会社は、年収や趣味など利用者の回答をもとに信用力を採点する「Jスコア」を2017年9月に開始。交流サイト(SNS)のLINE(ライン)はオンライン家計簿や決済サービスのデータをもとに採点する「LINE Score(ラインスコア)」を19年6月に始めました。NTTドコモはドコモ回線の利用期間などをもとに採点する「ドコモスコアリング」を発表しています。
ヤフージャパンは、7月から「ヤフースコア」を本格始動させました。スコアの作成を希望しない場合、算出を拒否できる仕組みはあります。しかし基本的にヤフーの会員登録をしているすべての利用者を対象に本人の同意を取らずに900点を満点としたスコアを作成しています。会員登録をしている利用者は自動的にスコアが作成される仕組みです。スコアを他社に提供するときだけ、本人の同意を得ています。



ヤフースコアについて説明するヤフージャパンのホームページ

詳細は非開示
スコアの作成に使う情報は氏名や住所などの登録率、ヤフオク(ネットオークション)での取引実績やヤフーニュースの閲覧回数、知恵袋(利用者同士が問答できるサービス)での活躍度などです。スコアが高い利用者に対し、レストランやコンサートの先行予約などの特典を提供します。ヤフーは「お客様の不利益につながることには利用しません」と説明しています。しかし、事態はそれほど単純ではありません。
ヤフーは、単発の仕事を引き受ける「フリーランス」に仕事を仲介するランサーズ社やクラウドワークス社とも提携。クラウドワークス社はヤフースコアの活用例として「仕事を積極的に受注してくれそうな優良ユーザーを抽出して優先的に仕事をオファー(提供)」することを挙げています。条件のよい仕事を得るためにはヤフースコアで高得点を得なければならないという、不公正な差別システムが生まれかねません。
本紙の問い合わせに対しヤフーは、AIが自動的にスコアを算出することを認めたものの、算出方法も利用データの詳細も非開示として説明しませんでした。まさにブラックボックスです。

人生に影響力
根拠の不確かな信用スコアが社会に広がっていくとどうなるでしょう。中国では、ネット通販大手アリババ系の信用調査サービス「芝麻信用」の信用スコアによって、人生が左右される状況が生まれています。
芝麻信用はアリペイ(アリババの決済サービス)などの使用状況や過去の返済記録、学歴や職業、さらにはSNS上の交友関係などの個人情報をもとにスコアをつけます。
スコアが高ければ、ホテルやレンタカーのデポジット(預かり金)が不要になったり、海外旅行の際のビザの取得に必要な書類が簡素化されたりします。他方、スコアが低い人はホテルの予約を断られるなど不利益を被ります。
スコアは就職や結婚情報サイトのサービスにも活用され、スコアの高低が人生に決定的な影響力をもつまでになっています。
インターネット利用者の雑多なデータから算出したスコアを他社にも提供するヤフースコアの仕組みは芝麻信用に似ています。アリババの29%(19年3月時点)の株式を所有し筆頭株主でもあるソフトバンクが、子会社であるヤフーにヤフースコアを進めさせているという構図です。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年8月23日付掲載


ヤフースコアはYahoo IDに紐づけられカウントされるといいます。
ヤフーオークションでどんな商品を出品したり落札しているか。ヤフーニュースのどの記事を見ているとか。
TポイントカードもYahoo IDに紐づけられているので、どんな商品を買っているとか…。
それって空恐ろしい事ですね。

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