きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

「不備ループ」訴訟 真実を知って② 国は間違いを認めて

2023-08-31 07:12:12 | 新型コロナウイルス
「不備ループ」訴訟 真実を知って② 国は間違いを認めて
東京・新宿 製本業の女性(61)

「心も折れ、体も壊し、精神的に追い詰める国のやり方は怒りしかありません。悔しい。絶対に負けたくない」
6月22日にコロナ給付金「不備ループ」訴訟を起こした2法人の一つ、東京都新宿区で製本業を営む女性(61)=新宿民主商工会会員=の言葉です。
女性の会社は、新型コロナ緊急事態宣言の影響で2021年2月分の売り上げが前年から半減。一時支援金60万円を受ける要件を満たしていたため、21年4月に申請しました。
申請はオンラインのみで、税理士や行政書士による事前確認が必要です。行政書士や新宿民商の助けを借りました。



「申請をあきらめた人のためにも絶対に負けたくない」と語る原告の女性=東京都新宿区

10回超繰り返す
翌月、資料の不備を伝える通知が届き、追加資料を提出、また不備通知、再提出を10回以上繰り返しました。
申請フォームの容量が小さく、用意した書類データをすべて提出できないこと、入手困難な資料の提示要求などもあり、10月に不支給が決まりました。
女性は、難解で一貫性を欠く通知からはどんな書類を提出していいのかわからず、サポートセンターに何時間も電話をかけました。やっとつながっても「わからない」「こちらではお答えできません」。諦めるようにふるいにかけているとしか思えませんでした。
女性の会社の業務内容は、教育や行政機関の冊子などの製作です。父の会社を受け継ぎ、今年51年目、夫と経営しています。
「もらえるお金なのにもらえないのはおかしい。1年前からずっとその穴埋めをしています」。工場の家賃や機械の更新費用、生活のローンがあり、土日もアルバイトでお金を工面する日々です。昨年暮れに片方の目が見えなくなり、今年2月から精神的ストレスで体調を崩しました。
心が折れたと語りつつ「長いつきあいのお客さんばかりなので、店をたたもうと考えたことはありません。逆に借金して新しい機械を入れたぐらいです。『何とかなるよ』と夫を励ましています」と前を向きます。



「不備ループ」問題で国を訴える原告・弁護団=6月22日、東京都千代田区

裁判にぶつける
監督官庁に情報提供を求める文書を送ったり、首相に意見を書いた手紙を送ったりしてたたかってきた思いを裁判にぶつけます。
「申請を諦めた人も、この『赤旗』の記事を読んで『私と同じだ』と共感する人はたくさんいると思います。国が審査業務をデロイトトーマツに丸投げしたことを一つひとつたださなければいけません。国は間違いを認め、どこがどう悪かったのかわかってほしい」
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年8月17日付掲載


「もらえるお金なのにもらえないのはおかしい。1年前からずっとその穴埋めを」。工場の家賃や機械の更新費用、生活のローンがあり、土日もアルバイトでお金を工面する日々。
心が折れたと語りつつ「長いつきあいのお客さんばかりなので、店をたたもうと考えたことはありません。逆に借金して新しい機械を入れたぐらい」
「申請を諦めた人も、この『赤旗』の記事を読んで『私と同じだ』と共感する人はたくさんいると思います。国が審査業務をデロイトトーマツに丸投げしたことを一つひとつたださなければいけません」
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「不備ループ」訴訟 真実を知って① 被害者救済の糸口に

2023-08-30 07:07:43 | 新型コロナウイルス
「不備ループ」訴訟 真実を知って① 被害者救済の糸口に
コロナ禍の影響で売り上げを著しく減らした多くの中小業者は、国の給付金事業によって経営を継続することができました。その一方、申請書類の不備内容を示さない審査部門と、有効な助言をしないサポート部門の間でたらい回しにされる「不備ループ」に陥った挙げ句、不給付とされた業者もたくさん出ました。この問題を世に問い、被害の救済を求めて国を提訴した2人の原告の思いに迫りました。

千葉・木更津 梶千恵子さん
「国が間違っていることと、本当のことを言いたい。『不備ループ』があったことをみんなに知ってもらいたい。それだけの思いでやっています」
こう語るのは、千葉県木更津市で陶磁器を販売する梶千恵子さん(58)。1927年創業の「ハマダヤ食器」代表取締役です。



「傍聴する人や報道関係者に裁判所に来てほしい」と語る梶千恵子さん=千葉県木更津市

具体的指示なく
梶さんは2021年6月から10月にかけて、同年4~9月分の月次(げつじ)支援金を申請。4、5月分は支給されましたが、6月分以降、提出書類に不備があるとされました。会社は存続しており、4、5月分と同じ書類を提出したにもかかわらず「毎日複数回の取引を行っていることが確認できる書類を提出してください」との不備解消依頼書が届きました。何を追加で提出すればよいか、どこをどう修正すればよいかという具体的な指摘が全くありません。来店客がいない日もあり「毎日複数回の取引」を証明するのは不可能です。そもそも申請要件ではありません。
それでも梶さんは、売り上げレシートの控えや出納帳など思いつく限り資料を提出しました。サポートセンターに「これで合っていますか」と相談しましたが「わかりません」「付せんに書いてみたら大丈夫じゃないでしょうか」。給付されるようにサポートする部署ではないことに気づき始めました。それ以来、やりとりを録音するようになりました。
不備を伝えるメールは60通以上。なかには営業終了直前、翌日の締め切りまでに再提出を求める通知が届き、夜中に資料をつくったことも。こうした努力もむなしく、22年1、2月に相次いで不支給が決定しました。



梶さんに送られた不備解消依頼書(梶さん提供)

民商とつながり
「ずっとやっても無理なんじゃないか」と心が折れかけた時「月次支援金不備ループ」「何度やってもダメで困っている方はこちらへ」との東京・新宿民主商工会のツイートが目に飛び込んできました。同じような人がいるんだと思い、連絡。江島あゆみ新宿民商事務局長から「あまり根詰めない方がいいよ」と声をかけられ、少し気が楽になりました。
「コロナ禍が終わった今の方が苦しいのに、国は一時的にお金をばらまいておしまいではないか」と憤ります。取引していた結婚式場が倒産したり集まりなとがなくなったりして、結婚式の引き出物や記念品の出荷がありません。
22年末、国を訴えようと決意しました。「私がとっかかりになって不備ループ被害者が救済されるかもしれません。裁判所を仲間でいっぱいにしたい」
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年8月16日付掲載


「国が間違っていることと、本当のことを言いたい。『不備ループ』があったことをみんなに知ってもらいたい。それだけの思いでやっています」
同じような人がいるんだと思い、連絡。江島あゆみ新宿民商事務局長から「あまり根詰めない方がいいよ」と声をかけられ、少し気が楽に。
22年末、国を訴えようと決意。「私がとっかかりになって不備ループ被害者が救済されるかもしれません。裁判所を仲間でいっぱいにしたい」
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岸田政権 コロナ療養期間短縮 科学軽視の乱暴な決定

2022-09-29 07:10:40 | 新型コロナウイルス
岸田政権 コロナ療養期間短縮 科学軽視の乱暴な決定
岸田自公政権は「ウイズコロナ」への移行策として新型コロナ感染症の療養期間短縮を7日から実施しました。有症状は従来の10日間を7日間に、無症状は検査での陰性確認を条件に7日間を5日間としました。これに医療現場から懸念の声が上がっています。全日本民主医療機関獲耳の増田剛会長に聞きました。(内藤真己子)

全日本民主医療機関連合会 増田剛会長に聞く
国民生活を守るためにワクチン接種や感染対策を進めながら経済活動を回すことは大事です。しかし今回の療養期間短縮は決め方が乱暴で、科学を軽視しています。

全日本民主医療機関連合会の増田剛会長

専門家は警告
政府は、発症して8日目(7日間待機後)に約85%の人が感染力のあるウイルスを排出していないなどとする国立感染症研究所の解析を短縮の根拠としています。岸田首相は、短縮は「政治判断ではなく、専門家の意見もしっかり踏まえたものだ」と強調しました。
ところが同解析をみると発症8日目に16%が感染力のあるウイルスを排出しています。旧基準の解除日の11日目は3・6%で、大きな違いがあります。また解析には現在の主流株のBA.5は含まれていません。厚生労働省のアドバイザリーポードに7日、同資料を提出した感染研の鈴木忠樹氏は、「BA.5で同様の結果であるかどうかは不明」と注意喚起しています。
鈴木氏は終了後の記者説明で感染性ウイルスの残存リスクが高くなれば「他人に感染させるリスク」も高くなるとしたうえで、短縮は「従来のルールでの療養終了者よりも相対的に(2次感染を起こす)リスクが高い」としています。
京都大学大学院の西浦博教授は同会議に、「PCR検査で発病後7~10日でも2次感染を起こし得る十分なウイルス量が検出された」とする科学誌「ネイチャー」の知見を提出しました。終了後の説明では「7日間の療養というのは、今日までの科学的エビデンスをもとに定量的に許容可能な範囲を超えている。どうしても採用するならば政治的決断として実施することを明確にする必要がある」と厳しく指摘しています。

リスク周知を
政府はこうした専門知をあまりにも軽視しています。また、重大なのは療養期間短縮にリスクがあることを国民にほとんど説明しないことです。大きなミスリードになります。
感染大爆発を起こした第7波で死者は1日300人を超える日もあり8月は2月の1・5倍と過去最多を更新しました。医療者も感染し就業停止が増えるなか患者は激増、発熱外来はパンクしました。救急医療の危機的状態はいまだ解消されていません。介護現場は過去最多のクラスターで疲弊しています。療養期間短縮が感染再拡大の端緒になってはならない。
政府には科学的知見に基づく総合的な対策と、現基準におけるリスクと必要な感染対策の周知を求めます。BA.5のデータによっては短縮の見直しも必要です。
26日から陽性者の届け出の対象が全国一律で、高齢者や妊婦、入院が必要な人、重症化リスクがあり治療が必要と医師が判断する人に限定されます。検査を受けるべき人が受けないままになったり、発生届の対象にならない人が医療機関にアクセスしにくくなることがあってはなりません。治療が必要なすべての人が速やかに受診できる医療体制の構築へ、国の支援が必要です。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年9月26日付掲載


政府は、発症して8日目(7日間待機後)に約85%の人が感染力のあるウイルスを排出していないなどとする国立感染症研究所の解析を短縮の根拠。岸田首相は、短縮は「政治判断ではなく、専門家の意見もしっかり踏まえたものだ」と強調。
ところが同解析をみると発症8日目に16%が感染力のあるウイルスを排出。旧基準の解除日の11日目は3・6%で、大きな違いが。
また解析には現在の主流株のBA.5は含まれていません。
重大なのは療養期間短縮にリスクがあることを国民にほとんど説明しないこと。
経済活動を回すことを優先するあまり、感染リスクの拡大を軽視しています。
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高熱でも受診できない 感染急増 外来パンク 打開へ国の財政支援を

2022-08-02 13:44:33 | 新型コロナウイルス
高熱でも受診できない 感染急増 外来パンク 打開へ国の財政支援を
新型コロナ感染症の新規感染者が爆発的に拡大、全国で23万人と過去最多を更新するなか、高熱でも受診できない「発熱難民」が大規模に発生しています。政府は約110万人が自宅療養中としますが、そのほかにおびただしい数の国民が検査も診断もないまま放置され、命の危険にさらされています。 (内藤真己子)

千葉県流山市の東葛病院。早朝から発熱外来の整理券を待つ数十人が病院前に並んでいます。子どもを連れた母親の姿も。午前7時、防護服を着た病院職員が整理券を配り始めます。10分後、おとな用50人分がなくなりました。8時30分には1日20~40人の小児枠が終了しました。
「エッもうダメなんですか。昨日も断られたのにどうすればいいの」。同7時半に来て整理券をもらえなかった人が声を荒らげます。
「こんな光景が毎日。連日100人弱を診ていますが、数十人は断っている。受診は有症状者に限っていて7~8割が陽性。検査が圧倒的に足りていません。感染力の強いBA.5で医師にも感染が広がり、病棟の体制を削ってなんとか外来を維持しています。拡充ができない」。同病院副事務長の加川豊さんは苦渋の表情です。
東京都北区。王子生協病院の発熱外来にも患者からの問い合わせが殺到、受診まで4日待ちの日があります。「これまでと違うのは急激に受診者が伸びたこと。連休明けに1・5倍に急増した印象」と語るのは佐藤未智子総看護師長。1日20人の予定枠に50人以上を詰め込む日が続いています。患者は小児から高齢者まで全世代です。陽性率は上昇し濃厚接触者を含めて8割以上の日もあります。



発熱した子どもを連れた親が訪れる王子生協病院の発熱外来=7月下旬、東京都北区(同病院提供、一部画像加工)

医師・看護師の1割程度が感染や濃厚接触者で休み外来を増やせません。「電話がつながらず予約なく病院に来る方が増えていますが、断っています。地域の方から『どこも行くところがない』と訴えられ本当に心苦しい」。外来担当の廣川和恵看護師長の声が沈みます。
入院が必要な人は増加。コロナ病床を6床から12床に拡大しました。それでもほぼ満床。「高齢者はできるだけ受けるようにしているが救急搬送の受け入れが困難になってきています」と廣川さん。
首都圏の病院・診療所でコロナ医療の最前線に立つ日本共産党東京都委員会コロナ対策本部長の谷川智行医師は「岸田政権の無為無策と検疫緩和が感染爆発、発熱外来ひっ迫を招いた」と指摘。「打開には地域の医療資源の総動員が必要で、それには国が全面的な財政支援を行うことが欠かせません。コロナに係る犀減収補償、医師・看護師が感染した場合の補償、広域的な医師派遣・患者搬送などを国の責任で行うべきです。大本にある社会保障予算削減路線の転換が必須です」とします。


発熱外来パンク
休憩返上でも受診者の5倍断る、医療機関につながる仕組み必要

都内中野・杉並両区の1病院9診療所で地域医療を展開する社会医療法人社団健友会。通常診療の上にワクチン接種、発熱外来を行っています。発熱患者があふれ、休憩時間返上で診ても受診者の5倍近くを断らざるを得ない診療所もあります。
「患者増に伴い症状が重い人が現れ、外来受診で救急搬送が必要な人が出ています」。同法人の菅井一郎専務理事は語ります。「高齢者や基礎疾患のある人がすぐに受診できない事態になりつつある。一カ所でも発熱外来を増やすことが必要です。そのために国や自治体が財政支援するべきです。PCR検査をした医療機関に保険から支払われる診療報酬が当初の半分以下に減らされていますが言語道断。すぐに元に戻すべきです」と訴えます。
政府は発熱外来逼迫(ひっぱく)の緩和策として、抗原検査キットを配布し、症状のある人が自宅で検査して陽性なら医師が常駐する自治体の「健康フォローアップセンター」に連絡、発生届を出す仕組みの構築を自治体に求めました。
東京都は来月3日から20代を対象に検査キットの申請から陽性登録までをインターネットで完結する仕組みを導入する方針です。状況は改善されるのでしょうか。



コンテナやテントが並ぶ東葛病院の発熱外来=7月下旬、千葉県流山市(同病院提供)

練馬区の男性(29)は、連休中に39度の発熱がありました。近隣の発熱外来に600回近く電話してもつながらず、ようやく受診できたのは3日後でした。「高熱で驚きました。もっていた解熱剤は効かなかった。コロナなのか違う病気なのか不安でとにかく早く検査や診察を受けたかった。電話でも良いので医師に診てもらえることが安心につながります」と話しています。
前出の谷川医師は「受診の仕組みがないと発熱外来の逼迫解消にはなりません。自治体の『フォローアップセンター』の医師体制を拡充し、オンライン・電話診療と薬の処方、状態が悪化した場合に往診や受診、入院につなげられる仕組みと一体での構築が必要だ」と主張。「何より感染自体を抑える総合的対策が必要です」と訴えます。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年7月31日付掲載


発熱外来はパンク状態。千葉県流山市の東葛病院では、いちにちの整理券が大人が50枚、子どもが40枚。それもすぐになくなり、何日も待っているという人も。
受診は有症者に限っているので、当然のことながら7~8割が陽性。
日本共産党東京都委員会コロナ対策本部長の谷川智行医師は「岸田政権の無為無策と検疫緩和が感染爆発、発熱外来ひっ迫を招いた」と指摘。「打開には地域の医療資源の総動員が必要で、それには国が全面的な財政支援を行うことが欠かせません」
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新型コロナ エアロゾル感染防ぐ 夏の換気を効果的に

2022-07-27 07:12:30 | 新型コロナウイルス
新型コロナ エアロゾル感染防ぐ 夏の換気を効果的に4
北海道大学教授 林 基哉さんに聞く

新型コロナウイルスの感染者が各地で過去最多となっています。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は14日、「感染拡大防止のための効果的な換気について」というオミクロン株に対応した提言を出しました。提言の作成に協力した北海道大学教授の林基哉さんにポイントを聞きました。
(染矢ゆう子)

夏は室内と外の温度差が小さく、隙間からの換気はほとんどありません。冬は暖房をつけると、室外との温度差が大きいので隙間から自然換気が起きやすくなります。夏は換気扇を作動させたり、窓を開けて風が入ったりしなければ、換気量が少なくなるので、注意が必要です。また、ほとんどのエアコンは、換気の機能はありません。冷房が効いていると鼻が鈍くなり、空気の汚れも感じにくくなります。
新型コロナの流行を防ぐためには、ウイルスを含むエアロゾル(空気中を浮遊する粒子)を吸い込まないよう十分な換気を行いましょう。

発生量多い激しい運動
1月に選手全員や審判などの大会関係者、観客の計172人が感染した北海道釧路市のアイスホッケーの試合では、感染者が多く発生した観客の座席へ、リンクからの空気の流れが確認されました。観客への感染拡大はエアロゾル感染以外では説明できないと考えられました。
アイスホッケーなどの激しい運動は、通常より多いエアロゾルが発生します。
飲み会などでマスクを外し大声で話す場合も、同じように多くのエアロゾルが発生します。飲み会ではアイスホッケーの試合(20分間3セット)よりも長い時間、エアロゾルを吸い込む場合があります。

機械動かし窓二方開け
新型コロナのエアロゾル感染を防ぐためには、ウイルスを含むエアロゾルが室内に充満することを換気によって防ぐことに加え、“風下での対策”が重要です。
まず換気を確保するためには、機械換気のシステムがあれば作動させます。ない場合は、できる限り二方向の窓を開けます。




風下を守る空気の循環
風下の対策も重要です。多くの人が話す場などエアロゾル発生が多いエリアでは、その近くから排気して、風下の人にエアロゾルが及ばないようにすることが望まれます(図参照)。新型コロナに感染した人の風下にいると、ウイルスを多く含む大きなエアロゾルを吸い続けることになり、感染確率が高くなります。このような風下感染を防ぐために、空気を循環させるサーキュレーターを首振りにしたり、エアコンをスイングさせることも効果的です。

窓や換気扇のない部屋は
窓や換気扇がない部屋では、高性能のフィルター(HEPA)がついた空気清浄機を利用したり、人数を制限したりします。
提言では、パーティション(仕切り)の置き方にも注意を促しています。
集団感染の起きたコールセンター4カ所に調査に入りましたが、どこも全員がマスクをし、ポックスパーティションで3方向を区切っていました。机のパーティションで囲まれた範囲に、別の人が近づいたことで感染した可能性が考えられました。東京工芸大学が行った実験では、パーティションで区切られた空間に空気がこもることがわかりました。パーティションを置くときは、3方向をふさがないなど、空気の流れを阻害しないことを提言では呼びかけています。天井からつるすビニールカーテンなど、排気を遮るものもなくしましょう。

簡単に知る空気の流れ
空気がスムーズに流れるかは、スモークテスターや線香の煙で確認できます。空気がこもる場合は、ファンの強さや位置を調整して、よどみを解消します。簡単に空気の流れを確かめるには、ティッシュを落としたり、糸をたらす方法も便利です。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年7月26日付掲載


夏は室内と外の温度差が小さく、隙間からの換気はほとんどない。夏は換気扇を作動させたり、窓を開けて風が入ったりしなければ、換気量が少なくなるので、注意が必要。
まず換気を確保するためには、機械換気のシステムがあれば作動させます。ない場合は、できる限り二方向の窓を開ける。
風下の対策も重要です。多くの人が話す場などエアロゾル発生が多いエリアでは、その近くから排気して、風下の人にエアロゾルが及ばないようにすることが望まれる。
窓や換気扇がない部屋では、高性能のフィルター(HEPA)がついた空気清浄機がいいとか。
スモークテスターや線香の煙で空気の流れを確認できると。
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