きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

原発審査業務 残業規制の除外通知廃止 衆院予算委 共産・高橋氏に厚労相答弁

2017-02-28 13:16:48 | 働く権利・賃金・雇用問題について
原発審査業務 残業規制の除外通知廃止
衆院予算委 共産・高橋氏に厚労相答弁


塩崎恭久厚労相は27日の衆院予算委員会で、原発再稼働審査のための電力会社の業務を残業時間の規制適用除外とした通達について「今年度限りで廃止すべく考えている」と述べました。日本共産党の高橋千鶴子議員に答えたもの。同通達は昨年10月の衆院予算委員会で高橋氏が指摘し、日本共産党が一貫して廃止を求めてきました。
高橋氏は、塩崎厚労相の答弁を「一歩前進」としつつ、安倍内閣の「働き方改革」では残業の上限規制に新たな抜け穴ができるとして、「誰に対しても『死ぬまで働くな』といえるルールをつくるべきだ」と強調しました。



質問する高橋千鶴子議員=2月27日、衆院予算委

厚労省は残業の上限を大臣告示で「月45時間」「年360時間」と定めています。「公益上の必要」があれば適用を除外し、「臨時的な特別な事情」があれば労使協定により上限を超えた残業を認めるなど、さまざまな抜け穴があります。
高橋氏は、全国の原発の三六協定(残業時間に関する労使協定)を提示し(関連記事に表)、残業時間の上限が一日16時間で、所定労働時間と合わせると24時間を超える勤務を可能としている原発があることを指摘。山越敬一労働基準局長は、一日の上限がないことを認めました。
野党共同提出の「長時間労働規制法案」では、始業後24時間以内に一定の休息時間を保障するインターバル規制を義務づけています。高橋氏は「この実現が必要」と求めました。
大臣告示について高橋氏は、医学的知見をもとに労働者が健康に働くために定められた「原則」であることを指摘。政府の「働き方改革実現会議」に大臣告示の2倍の「年720時間(月平均60時間)」の上限が出ていることに対し、高橋氏は「毎月60時間の残業も認められ、大臣告示が意味のないものになってしまう。『原則』と書いたそばから『例外』を設けては、過労死はなくせない」とただしました。
塩崎厚労相は「実態を見すえて、実効性のあがる結論が(働き方改革の)実行計画に明記できるよう取り組む」と答弁しました。



残業規制適用除外の根拠崩壊 「抜け穴」許されない
高橋議員質問に厚労相


塩崎恭久厚労相が27日、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員の質問に対して、原発再稼働審査のための電力会社の業務を残業時間規制の適用除外としている通達を3月末で廃止すると表明しました。
昨年10月に高橋氏が「過労死するほど働かせて再稼働を強行するなど許されない」と初めて取り上げ、倉林明子参院議員、真島省三衆院議員と日本共産党が連続追及してきた成果です。
現行法は、「公益上の必要」があると労働基準局長が指定した業務については、月45時間、年360時間という残業時間の限度基準を適用除外できるとされています。
しかし、再稼働審査は、原子力規制委員会が「期限はない」(田中俊一委員長)と高橋氏の質問に認めるなど、時間規制を外してまで急ぐ公益などないことが明らかになりました。
倉林氏の質問では、電力会社からの要望もないのに適用除外とする通達を出していたことが判明。真島氏の質問では、適用除外期間が終了しても限度基準を超える残業が横行するなど、「モラルハザード(倫理欠如)」まで生んでおり、適用除外の根拠は完全に崩壊しました。
電力会社での無法な適用除外を廃止に追い込んだことは、労働者の健康を守り、再稼働を許さない上でも重要な成果です。
一方で安倍内閣は「働き方改革」の名で残業時間の限度基準の骨抜きをねらっています。政府案では、「臨時的な特別な事情がある場合」、限度基準の2倍となる年720時間まで容認。月の上限も過労死ラインである80~100時間まで可能にする考えです。
限度基準は、月45時間を超えると過労死のリスクが高まるとの医学的知見に基づき、国が設定したものです。背信的な「抜け穴」づくりはやめて、限度基準を法定化し、次の勤務までの休息時間を保障する「インターバル規制」の導入こそ必要です。(深山直人)


原子力発電所が三六協定で結んでいる残業時間の上限
電力会社原子力発電所延長することができる時間
1日1カ月
(2ヵ月または3ヵ月)
1年
北海道電力16(150)
※2ヵ月
1200
東北電力東通14100780
女川14(300)
※3ヵ月
1200
東京電力福島第1フレックスタイム制につき定めなし1001000
福島第2フレックスタイム制につき定めなし100800
柏崎刈羽翌始業時刻までを限度80990
中部電力浜岡1495680
北陸電力志賀15120800
関西電力美浜14時間20分120960
高浜14時間20分100600
大飯15時間20分150960
中国電力島根14150900
四国電力伊方12150900
九州電力玄海13120800
川内151701000
日本原電東海第212160800
敦賀12160800
電源開発大間10時間40分1001080
※1カ月の項目のうち( )の数字は2カ月または3カ月の協定
※時間外労働時間はいずれも各社が結んだ協定、電力会社からの聴取のうち最長のもの

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年2月28日付掲載


原子力発電所の三六協定。1日の残業時間は定時の時間と合わせると、なんと24時間になる原発も。
徹夜の作業をして、そのまま次の日も働けってことか!
まさに殺人的。
厚労省がこんな三六協定を認める通知を廃止するってことは当然です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春闘とほんまもんの「働き方改革」でGDPは31兆円増える 内部留保の活用で賃上げできる

2017-02-27 22:43:32 | 働く権利・賃金・雇用問題について
春闘とほんまもんの「働き方改革」でGDPは31兆円増える 内部留保の活用で賃上げできる

安倍晋三首相は「(アベノミクスで)ベースアップが3年連続で実現した」(1月20日の施政方針演説)と誇ります。ベースアップといってもコンマ以下(2016年は0・4%)、しかも大企業中心の集計です。働く人全体の賃金は、この10年で名目5%、物価を加味した実質では9%も下がっています。

不況打開の鍵は賃上げです。労働総研は1月、内部留保の活用で賃上げと「ほんものの働き方改革」を実現し、経済の活性化を図る「17春闘提言」を発表しました。
その中で、安倍政権発足前(12年)の水準まで暮らしを回復するには月2万円以上の賃上げが必要だと試算しています。
「ほんものの働き方改革」では、同一労働同一賃金実現の前提として、「これ以下で働かせてはならない」全国一律の最低賃金確立が必要です。
日本の最賃は都市と地方の格差が大きく(沖縄・宮崎714円~東京932円)、主要国最低の水準です。最賃1500円は普通に働いても月収22万円程度です。これは単身者がやっと暮らせる水準で、当然の要求です。
長時間労働を是正するためには、命と健康を最優先にした労働時間の上限規制など、「働くルールの確立」が必要です。
平均220時間近いサービス残業の根絶、欧州では常識の年休完全取得、週休2日制の完全実施の実現が求められます。非正社員の処遇改善には、希望する非正社員全員の正社員化が不可欠です。
「働き方改革」というのなら、これらの施策を実現しなければ、「ほんもの」といえません。
ところが、安倍政権の「働き方改革」は―。同一労働同一賃金では、さまざまな例外を設けて格差を容認(昨年12月のガイドライン案)。残業の上限規制でも、政府原案(14日)は年間720時間としました。これは、脳・心疾患のリスクが高まることを根拠に定められた「大臣告示」(年間360時間)の2倍。繁忙期特例を設けて月100時間の残業を容認する案も報道されています。明らかに人命軽視です。




賃上げと「ほんものの働き方改革」は、企業の労働コストの上昇につながります。しかし、雇用の改善と賃上げが家計を温め、消費を回復させ、新たな国内生産を誘発し、企業経営にプラスになって跳ね返り、日本経済全体を活性化します。
労働総研の試算では、「月2万円の賃上げ」「最賃1500円の実現」「働くルールの確立」「非正規雇用の正規化」を実現するなら、図のように、大きな経済波及効果が生まれます。
この1年で日本企業は内部留保を543兆円から579兆円へ、36兆円も増やしています。この積み増しをやめるだけで「月2万円賃上げ」「働くルールの確立」「非正規の正規化」(原資は35・8兆円)が実現できます。最賃1500円(原資は13・7兆円)も、内部留保を2%程度取り崩せば可能です。17春闘で「内部留保の社会的活用を」の声を大きく広げることが大切です。
藤田宏(ふじた・ひろし 労働総研事務局次長)

「しんぶん赤旗」日曜版 2017年2月26日付掲載


衝撃的な数字31兆円。
日本のGDPの約6%あまりをアップさせる。
日本のGDPはこの20年間横ばいなので、これは画期的な数値です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

統制された文化 写真編 “最良の顧客”選び 時代に伴走

2017-02-24 20:12:42 | 赤旗記事特集
統制された文化 写真編 “最良の顧客”選び 時代に伴走

白山 眞理(しらやま・まり)
1958年生まれ。写真評論家。日本カメラ財団調査研究部長。著書『〈報道写真〉と戦争』ほか


2020年のオリンピック東京大会を前に、日本をアピールするさまざまな情報がインターネットで発信されている。幻となった1940年東京大会直前の30年代も、日本イメージの発信が盛んだった。カメラ機材や印刷技術の進歩により、総合雑誌にようやくグラフページができた頃で、当時の先端メディアは視覚に訴えるグラフ誌であった。
ドイツのグラフ誌で『ルポルタージュ・フォト』(美学者の伊奈信男が〈報道写真〉と訳した)に携わっていた名取洋之助は、33年に帰国し、組み写真と短い文章による写真記事の制作を目指して、銀座に日本工房を創設した。
社会とともにある写真を求めた木村伊兵衛やデザイナーの原弘らがこれに参画し、やがて分裂して、互いに内外紙誌への写真配信を競った。
満洲事変(31年)や国際連盟脱退(33年)によって日本が国際的に孤立しつつある中で、鉄道省の国際観光局や外務省外郭団体の国際文化振興会などが設立され、伝統文化や近代都市など肯定的なイメージを他国に発信しようとしていた。〈報道写真〉は海外へ日本を宣伝する手段と認識され、対外グラフ誌や前衛的な表現が実現されていった。



『写真週報』1938年6月8日号表紙「仁と愛と」土門拳撮影。陸軍省医務局の協力で日本赤十字社の看護婦養成所に通って撮影し、同号巻頭11ページを占めたほか、ドイツなどのグラフ誌にも掲載された。

カメラ持った「憂国の志士」
しかし、37年7月に日中戦争が勃発すると〈報道写真〉はプロパガンダに変容していく。同年10月に、内閣情報部は反日宣伝に対抗する対米宣伝のためにグラフ誌『LIFE』へ写真を送る具体案を検討した。
翌38年2月に同情報部が創刊した週刊グラフ誌『写真週報』には、大衆への啓発宣伝だけでなく海外配信用写真収集の目的もあった。
同誌創刊号には、「写真関係のものが、官庁も民間も、作家団体も個人の工房もあらゆるものが総動員」と記されている。同年4月の国家総動員法公布よりも前に、写真関係の総動員が図られたのだ。対外配信経験者である名取、木村らも同誌に携わった。
同年、上海に陸軍写真製作所が設立されて名取と山端祥玉が業務を請け負った。国家機関を顧客として内外の大衆を誘導する「報導写真」が隆盛した。
意気盛んな若きプロ写真家たちは、40年9月に「日本報道写真家協会」を結成した。同協会常任幹事であった土門拳は、写真雑誌に「僕達は云はばカメラを持つた憂国の志士として起つ」と熱い思いを記した。
同協会は41年12月に「日本報道写真協会」(渡辺義雄理事長)に発展改組し、すでに統制対象であったフィルムはこうした国家に協力的な写真機関へ割り当てられた。
戦況と共に、対外宣伝は欧米向けから「大東亜共栄圏」向けにシフトされ、写真やグラフ誌の目的も日本的精神文化指導へと転換されていった。
そして、44年3月、既存の写真団体は全て解散の上、プロ、アマ合同の報国写真団体「大日本写真報国会」(情報局次長村田五郎会長)に統合された。同年10月に閣議決定された決戦与論指導方策要綱には、「米英人ノ残虐性ヲ実例ヲ揚ゲテ示シ殊二今次戦争二於ケル彼等ナル行為ヲ暴露ス」とある。これに従い、同年12月から「国防写真隊」が編成されて空襲被害を撮影し、8月9日に長崎へ投下された原子爆弾の被害状況は西部軍司令部報道班員の山端庸介が撮影した。



「裕仁邸の日曜日―天皇が初めて非公式写真のためにポーズをとる」『LlFE』1946年2月4日号、サン・ニュース・フォトス撮影。原爆投下直後の長崎を撮った山端庸介が撮影に参加。家庭人、学者という側面を強調し、リンカーンの胸像を傍らにした天皇の写真は、軍国主義から民主的親米派へのイメージ転換を促した

占領軍進駐の時局に合わせ
戦争が終わった後の9月、占領軍は新聞紙規定として「プレスコード」を発令した。占領政策への批判や原爆についての報道などを管制するもので、日本の全出版物は48年7月まで占領軍の事前検閲、49年10月までは事後検閲を受けた。
国家に奉仕していた写真家やデザイナーは、自国のプロパガンダに腕を振るったように、占領軍向け観光写真集や子ども用英語教本などを制作した。戦中同様に時局の変化に順応していくのだ。
写真が先端メディアに直結していた頃、カメラに携わる人々は、強制力と自発性の両輪に支えられ、最良の顧客を素朴に選択し続けて時代に伴走した。さて、国家的イベントや近隣諸国との緊張など、30年代を彷彿とさせる今日、〈報道写真〉に起こっていたことが新しいメディアに見られはしないだろうか。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年2月21日付掲載


戦前、戦時中は、写真の神様とまで言われた土門拳まで戦意高揚に貢献していたとは…
戦後は打って変わって、占領軍にこびへつらう写真…。
アマチュアであっても写真を志すものとして、決してそうであってはならないと決意。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

究極の追随外交 日米首脳会談の危険④ 経済従属 深掘りのレール

2017-02-23 16:31:31 | 国際政治
究極の追随外交 日米首脳会談の危険④ 経済従属 深掘りのレール

「2日間の生産的な話し合いを終え、安倍首相は日本へ帰国中だ」。トランプ米大統領は、12日のツイッターでつぶやきました。
「生産的な話し合い」の結果、合意したのは3分野(①経済②インフラ投資やエネルギー分野③貿易・投資)にわたる経済対話の枠組み。首相は「私から新たな経済対話の枠組みを立ち上げることを提案した」と明かします。
交渉を仕切るのは日本側からは麻生太郎副総理、米国側からはペンス副大統領。3分野は、金融、財政だけでなく、為替、通商、さらにはインフラ・エネルギー分野の多岐にわたります。

米国兵器の購入
戦後の日米の経済交渉は、日本側の譲歩と屈服、従属の歴史でした。その枠組みを「米国第一」のトランプ大統領に首相は進んで提案したわけです。
トランプ大統領は、対日赤字削減のために日本の為替政策や自動車産業を名指しで非難。安倍首相は、首脳会談前にトヨタ自動車の豊田章男社長と作戦会議も持ちました。会談後、豊田社長は「両国首脳が話し合いの場をもっていただいた。大変よろこばしい」と喜んでみせました。
首脳会談で日本側が本当に約束したことは何か。ある市場関係者は「日本として数兆円の対米投資が求められたのではないか。日本国内の製造業の力がそがれてしまう」と危機感を抱きます。安倍首相は、15日の参院本会議で米国製の兵器購入が「米国の雇用にも貢献する」と発言。日本の軍拡が米国経済を支えていることをアピールしました。



トヨタ自動車の豊田社長(右)を首相官邸に迎えた安倍首相=2015年1月15日(ロイター)

アジア太平洋へ
共同声明は、「既存のイニシアチブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進する」としました。この「既存のイニシアチブ」には、環太平洋連携協定(TPP)も含まれています。TPP交渉で譲歩した内容が、今後の2国間の協議で、深掘りされるレールが敷かれたことになります。TPPにしがみつく安倍首相の手によって日米の経済関係は未踏の領域に入りました。
共同声明は2国間だけでなく、「アジア太平洋地域」にわたる「貿易・投資」や「市場障壁の削減」を目指すこととしています。日本の橋渡しでアジア太平洋地域に「米国第一」が襲い掛かろうとしています。(おわり)(金子豊弘)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年2月17日付掲載


日本に「市場開放せよ」「関税をかけるな」とトランプ氏は言うが、問題の自動車に関しては日本は関税をかけていない。逆にアメリカは日本車に関税をかけている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

究極の追随外交 日米首脳会談の危険③ 沖縄“差し出し”ご機嫌取り

2017-02-22 14:07:45 | 国際政治
究極の追随外交 日米首脳会談の危険③ 沖縄“差し出し”ご機嫌取り

「辺野古が唯一の解決策」。この言葉が日米首脳レベルでの共同声明に初めて盛り込まれたことについて、安倍晋三首相は「極めて有意義で画期的だ」と誇りました。(14日、衆院予算委員会)
沖縄県民の7~8割が反対する辺野古新基地建設を、沖縄の頭ごしに対米誓約したことを成果として誇る首相。「県民に寄り添う」という言葉は完全に忘れたようです。

共同声明に文言
政府は昨年末、沖縄県の翁長雄志知事が辺野古埋め立て承認を取り消したのは違法とする最高裁判決を受け、ただちに新基地建設工事を再開。10日の日米首脳会談を前にした6日、防衛省沖縄防衛局は埋め立てに直結する海上工事に着手しました。
7日以降は汚濁防止膜を固定するための巨大コンクリートブロックを連日のように投下。その狙いは、一時は「在日米軍撤退」にも言及していたトランプ米大統領に対して、米軍の“引きとめ”を懇願するためのアピールです。
日米共同声明に「辺野古が唯一」の文言が入ったことについて、日本政府高官は「こちらから(辺野古新基地の)必要性については一定の説明をした。トランプ大統領はそれを理解したということであり、特別な発言があったわけではない」と明かしています。
つまり、辺野古に対する関心がそう高くはないトランプ氏に、その「必要性」を必死に説明し、日本側の意向を受けて「辺野古が唯一」の文言が共同声明に盛り込まれたのが真相なのです。



クレーンを使って大型コンクリートブロックを投下する作業船=2月8日、沖縄県名護市辺野古

県民の抵抗続く
15日午後、沖縄防衛局前では海上工事着工に対する抗議集会が開かれました。那覇市の新本勝子さん(71)は、「安倍首相は弱いから、トランプ大統領に何を言われるかわからないと焦って沖縄を差し出して、ご機嫌取りをした。本当に許せないし、県民をばかにした態度です」と憤ります。
安倍政権は新基地の「2020年度完成」を目指しています。しかし、県民のこれだけの抵抗が続く限り、スケジュール通りに進むはずがありません。すでに工事は大幅に遅れており、ハリス太平洋軍司令官は、完成は早くて「25年」との見方を示しています。
ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は言います。
「アメリカへの手土産にコンクリートブロックを投下したのだろうが、あきらめずに現場で座り込んで新基地建設を止めていく。何度も“辺野古が唯一”だと確認しているけど、県民があきらめなければ新基地建設は前に進まない」
(竹下岳、柳沢哲哉)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年2月16日付掲載


アメリカは大統領が変わっても、日本の側から「辺野古新基地」をアピールするとは、なんと屈辱的なんでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする