改悪入管法 声上げる市民② 野党の対案こそ希望
改悪入管法にかかわって、さまざまな立場の人が、「自分の問題」として声を上げました。
隣人の苦しみ
8人組のソウルバンド「思い出野郎Aチーム」のボーカル・トランペットを担当する、高橋一さんもその一人です。国会前で呼びかけられた集会(5月12日)に参加し、私たちが参加した選挙で選ばれた人間が国会で差別や暴力を進めているのだから、「自分たちには止める責任がある」と訴え、さらに続けます。
「残念ながらこの国では、ただ生活しているだけでは国家ぐるみのレイシズムと暴力の片棒を担がされる。行動してこの問題にたたかうのか、差別と暴力の奴隷になるのか、この2択しかないのではないでしょうか。何の罪もない隣人の苦しみを差し置いて、幸福になれる道などあるのでしょうか。この問題を終わらせることができるのは、私たちです」
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「入管行政のブラックボックスに風穴を開けつつある」とスピーチする日本共産党の仁比聡平参院議員=6月1日、参院議員会館前
若者が目立つ
抗議やデモには、「この数カ月で入管問題を知った」「SNSでデモを見た」と語る若い世代が目立ちました。
大学2年生の田内信善さん(19)は、3カ月ほど前に入管法改悪の動きを知りました。移動や就労に制限がある「仮放免」という立場に置かれている当事者らと接するようになり、デモにも初めて参加するようになったと言います。
国会が緊迫する6月5日夜、緊急に呼びかけられた国会前集会で田内さんはマイクを握りました。政府や入管庁が行う差別や人権侵害には怒らないといけないと強調し、「私たちは、声を上げることを止めません」と語りました。
行政に風穴を
改悪入管法は、国際人権法にも違反する深刻な内容です。一方で、日本の入管行政・施設をめぐる問題について、多くの市民が知り、全国各地で声を上げたのはかつてない事態です。
日本共産党の仁比聡平参院議員は、市民と野党が力を合わせてこの問題を追及し、「入管行政のブラックポックスに風穴を開けつつある」と語ります。
人権を軽視した政党・議員を市民は忘れていません。10日には、国会で支援団体を根拠なく問題視し、「人権は重要だが、あまりに理想を追求しすぎると社会の秩序が維持できない」などと発言した日本維新の会の音喜多駿政調会長の事務所前に市民が集まり、「恥を知れ」などのプラカードを静かに掲げました。
同法の施行まで、時間があります。野党が示した「対案」こそ、真の意味で入管法を改正できる希望です。すべての人の人権が守られる社会を求める世論と運動は今後も続きます。(前田智也)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年6月16日付掲載
行動してこの問題にたたかうのか、差別と暴力の奴隷になるのか、この2択しかないのではない。何の罪もない隣人の苦しみを差し置いて、幸福になれる道などあるのでしょうか。この問題を終わらせることができるのは、私たち。
今回の入管法の改正で、問題の解決どころか、より人権侵害が深まっている実態。
そのことを知らせて、1年後の施行までにストップをかけて、抜本的改革をする闘いは始まっています。
改悪入管法にかかわって、さまざまな立場の人が、「自分の問題」として声を上げました。
隣人の苦しみ
8人組のソウルバンド「思い出野郎Aチーム」のボーカル・トランペットを担当する、高橋一さんもその一人です。国会前で呼びかけられた集会(5月12日)に参加し、私たちが参加した選挙で選ばれた人間が国会で差別や暴力を進めているのだから、「自分たちには止める責任がある」と訴え、さらに続けます。
「残念ながらこの国では、ただ生活しているだけでは国家ぐるみのレイシズムと暴力の片棒を担がされる。行動してこの問題にたたかうのか、差別と暴力の奴隷になるのか、この2択しかないのではないでしょうか。何の罪もない隣人の苦しみを差し置いて、幸福になれる道などあるのでしょうか。この問題を終わらせることができるのは、私たちです」
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「入管行政のブラックボックスに風穴を開けつつある」とスピーチする日本共産党の仁比聡平参院議員=6月1日、参院議員会館前
若者が目立つ
抗議やデモには、「この数カ月で入管問題を知った」「SNSでデモを見た」と語る若い世代が目立ちました。
大学2年生の田内信善さん(19)は、3カ月ほど前に入管法改悪の動きを知りました。移動や就労に制限がある「仮放免」という立場に置かれている当事者らと接するようになり、デモにも初めて参加するようになったと言います。
国会が緊迫する6月5日夜、緊急に呼びかけられた国会前集会で田内さんはマイクを握りました。政府や入管庁が行う差別や人権侵害には怒らないといけないと強調し、「私たちは、声を上げることを止めません」と語りました。
行政に風穴を
改悪入管法は、国際人権法にも違反する深刻な内容です。一方で、日本の入管行政・施設をめぐる問題について、多くの市民が知り、全国各地で声を上げたのはかつてない事態です。
日本共産党の仁比聡平参院議員は、市民と野党が力を合わせてこの問題を追及し、「入管行政のブラックポックスに風穴を開けつつある」と語ります。
人権を軽視した政党・議員を市民は忘れていません。10日には、国会で支援団体を根拠なく問題視し、「人権は重要だが、あまりに理想を追求しすぎると社会の秩序が維持できない」などと発言した日本維新の会の音喜多駿政調会長の事務所前に市民が集まり、「恥を知れ」などのプラカードを静かに掲げました。
同法の施行まで、時間があります。野党が示した「対案」こそ、真の意味で入管法を改正できる希望です。すべての人の人権が守られる社会を求める世論と運動は今後も続きます。(前田智也)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年6月16日付掲載
行動してこの問題にたたかうのか、差別と暴力の奴隷になるのか、この2択しかないのではない。何の罪もない隣人の苦しみを差し置いて、幸福になれる道などあるのでしょうか。この問題を終わらせることができるのは、私たち。
今回の入管法の改正で、問題の解決どころか、より人権侵害が深まっている実態。
そのことを知らせて、1年後の施行までにストップをかけて、抜本的改革をする闘いは始まっています。