名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

うり坊が捕らえられた

2011年06月22日 | セカンドルーム

 

飛騨地方は久しぶりの青空で、太陽が山の端から顔を出すと、朝露が霧となって立ち上っていく。


太陽が最も高くなる日の、一瞬の晴れ間のようだが、野山の緑も青い空も目にしみる。

今年はイノシシの当たり年なのか、姿をよく見かけるし、動き回った痕跡もたくさん残っている。
先日も、数匹のうり坊が茂みに逃げ込むところを目撃した。
今日は、近くに設置してある箱罠に4匹のうり坊が入っていた。

まだ乳離れをしてない子犬ほどの大きさであったが、罠の中を激しく駆け回っている。

 


前の日に、親をこの罠で捕らえたとのことで、空腹で乳を求めて来た子供たちが、母の匂いの残る罠に入ってしまったようだ。


小さな檻に移し変えられて、軽トラ護送車で連行されていったが、可愛らしいうり坊でも、人里へ現われた以上は、厳しい罰が待ち受けている。


イノシシの侵入を警戒して、早くも電柵を張り巡らしている田んぼを見かけるようになった。
去年の今頃、わが田んぼにも侵入されて稲を踏み倒されたが、植え直したり起こしたりして、大事には至らなかった。
この田んぼの持ち主のおじいさんがいた頃に、イノシシ一家の夜襲を受けて、収穫間近な稲が全滅したことがある。
食い残した稲穂も踏み倒され、糞尿の匂いがしみ込んで食用にはならなかった。
小さな田んぼに数頭のイノシシが侵入すると、壊滅状態になって、春先からの苦労が水の泡になる。


山と谷に囲まれた田んぼは、イノシシのテリトリーと錯綜しているので、油断していると去年の二の舞になりかねない。
稔りの秋になると、野武士の一群が村を襲うシーンを思い出すが、ここには七人の侍ほど強力な助っ人はいないので、トタンの囲いや爆竹で脅して自己防衛するしかない。
それでも、多産系のイノシシ一家に比べて、少子高齢化が進む山里一家は、いつも苦戦を余儀なくされている。
そんな山里の稲作に嫌気がさして、耕作を放棄する田んぼが増えつつある。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする