名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

松坂屋美術館で「荻須高徳展」を鑑賞

2011年06月26日 | セカンドルーム

 

連日の猛暑で、散歩好きのユキ(柴犬)も、いささか夏バテ気味で大きな口をあけて喘いでいる。
高山では農道や草むらを歩いているが、名古屋はどこも舗装路で照り返しが強く、犬には苛酷な環境である。


朝夕に近くの公園まで連れて行っているが、今日は雲が厚い分いくらかしのぎやすいが、蒸し暑さは相変わらずだ。


午後は松坂屋美術館で開催中の、生誕110年記念「荻須高徳展」を見てきた。


郷土出身の荻須高徳は、人生の大半をパリで送り、「最もフランス的な日本人」と云われて、生涯をそこで閉じている。
見知らぬ土地の裏通りや生活の匂いが漂う下町に惹かれる心情が、自分の好みと重なって、以前から親しみを覚える画家の一人であった。
年代を追って作風も変わり、初めてパリに渡った若い画学生は、表通りに出ることなく、狭い路地裏やくすんだ建物、小さな八百屋や肉屋などを描いている。
暗くてどんよりとした空や薄汚れた壁が、ベネチアを描く頃には鮮やかな色合いに変わっていく様子が展示作品から良くわかった。
年代ものの額縁も目を引いたが、やはり絵は実物を見ないと迫力が伝わってこない。

コメント (2)
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