台風が接近中で、朝から風雨が激しい。
暴風雨の中、菩提寺で行われた、施食会(お施餓鬼)追善供養に行ってきた。
祖先や縁者の精霊を供養するために、毎年お盆の時期に行われる。
比較的檀家の多いお寺なので、3回に分けて行われ、
それぞれ100人ほどが参列する。
僧侶の読経に続き、焼香を終えると卒塔婆を頂き、
墓参りをして法要が終わる。
子供の頃から母に連れられて、何度となく経験をしている仏事の内容は、
何一つ変わることなく続けられている。
いつも参列しているが、未だにお経の理解も出来ず、施食会のいわれや、
卒塔婆に書かれた梵語の読みや、意味もよく理解できない。
祖先を敬い感謝の気持ちは、人並み以上と思っているが、
先行きを考えると何かと心が揺れる。
檀家制度の多くは、高齢者に支えられており、
辛くも寺檀関係や寺の存在意義が保たれている。
無住の寺や廃寺も増えたと聞くが、期待する宗教活動を、
葬式や法要に求めない世代の台頭や少子化に、
仏教界がどう応えるかは大きな課題だ。
変わらない伝統行事も重要だが、次の世代を
引き付ける努力は、もっと大切だと思う。
お寺の帰り道に広小路通りを通ったら、
大きな街路樹が倒れて道路を塞いでいた。
東海地方にも、大雨、洪水、暴風警報が出ていたが、夕方には
風雨もおさまり、台風は予報より早く抜けて行った。