Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

久々に見た名前(河井陽介)

2009-08-07 18:48:17 | 高校サッカー
ちょっと前、U-20日本代表が韓国で4ヵ国対抗の親善試合をこなしていました。A代表の岡田監督が指揮を執るということが話題になっていましたが、私は別のところに目が留まりました。それは、かつての高校サッカーのスター、藤枝東高校出身の河井陽介選手が2試合連続ゴールと結果を出していることです。

藤枝東高校は静岡県でも有名な進学校ですが、サッカーを「校技」と定めて、サッカー部も全国レベルの強豪です。OBには中山雅史(磐田)、山田暢久(浦和)、長谷部誠(ボルフスブルク)ら一流選手がいます。今回話題にする河井選手は特に学業が優秀な選手で、慶應義塾大学の法学部に推薦で入学できるほどです。

河井選手の高校時代のプレーを振り返ると、点も取れるゲームメーカーという印象です。そんなに長い距離をドリブルで持ち上がるタイプではありませんが、一人かわしてすぐにパスかシュートに持ち込める選手です。藤枝東の攻撃陣でもとりわけ目立つ存在でした。

決勝戦こそ流通経済柏にパスコースを消され、惜しくも準優勝に終わりましたが、少なくとも慶応のサッカー部に入れば即戦力間違いなしとは思いました。ただ、彼の進学先が法学部と聞いて、ひょっとしたら司法試験を目指すために学業に専念する可能性もあると思っていました。

そのため、今回U-20代表に選ばれてしかも結果を出したという事実を見ると、まだまだサッカーに関して成長意欲を持っていて、卒業後はプロ入りの可能性もあると思いました。慶応のサッカー部でポジションを確保していなければU-20代表はあり得ませんから。

ただ、河井選手にとって残念なのは、このU-20代表がU-20W杯の出場を逃していて、今回の親善試合が世界につながっていないことです。U-20W杯で活躍すれば一気に全国レベルの知名度になり、場合によっては平山のように海外クラブからオファーが来ることもあり得ます。

ただ、そういう話がない以上、河井選手には是非慶応を卒業していただき、それからプロを含めた先のことを考えていただければ幸いです。個人的には、是非Jリーグで彼のプレーを見たいと思います。

ただ、こういうテクニシャンタイプは清水エスパルスを選ぶことが多いです。レッズサポの私にとっては敵になるかもしれませんが、活躍してこのブログのネタになって欲しいと思います。
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2対1の守備(1/12広島皆実対鹿児島城西)

2009-01-12 17:22:38 | 高校サッカー
高校サッカーの決勝戦、カードは広島皆実対鹿児島城西でしたが、両チームのカラーは攻撃の鹿児島城西に守備の広島皆実と対照的でした。鹿児島城西は無失点の試合は一つもないですが、その代わり全国大会ではどの試合も4点以上取っています。

対する広島皆実は、逆に全国大会での1試合最多得点は2点と少ないですが、その代わり失点は通算でわずか1点の堅守です。鹿児島城西の攻撃力を止められる可能性が最も高いチームです。そのため、鹿児島城西が3点以上取れば打ち合いの試合は広島皆実は苦手なので有利ですが、鹿児島城西は1-0で勝てるチームではないので、ロースコアの決着になれば広島皆実有利と予想していました。

また、結果的に通算得点記録を更新する大迫勇也君ですが、確かに得点の場面では個人技で相手DF3人をちぎる持ち味を出していますが、広島皆実が立てた大迫勇也君対策も見事でした。その対策は、常にDFが2枚以上ついて、中盤の戻りを早くしてポストプレーをカットすることです。

前半に関しては、鹿児島城西はまったく持ち味を出せず、サイドから積極的に仕掛けた広島皆実のペースでした。課題の決定力も、金島君が決めた先制点は左サイドからのクロスをヘディングで折り返したところに詰めた、チームとして崩した得点です。

また、中盤の戻りの早さという意味で効いていた左MF谷本君のゴールも見事でした。広島皆実は堅守を売り物にしていますが、「堅守強攻」をキャッチフレーズにしていて、取ってから縦に走る人数も多いです。

これが効いての2-1での前半の折り返しですが、ただこの戦い方は広島皆実にとってはきついはずで、中盤の運動量が落ちる後半に鹿児島城西の反撃を食らう可能性がありました。事実、早めの選手交代で勝負した鹿児島城西は、一時同点に追い付く野村君のゴールを得ています。

しかし、これで鹿児島城西有利かと思った予想は外れます。広島皆実が、これまで1度もなかった3点目を入れて、最後はボールを回すことで時間を使い、3-2で広島皆実が優勝しました。

圧倒的な攻撃力で鹿児島城西が勝つことを予想していた方が多かったと思いますが、広島皆実は華麗さを捨てて泥臭くボールを拾い続けたサッカーで、見事日本一に輝きました。広島皆実にはセンター試験を受ける選手もいるようで、受験生としても頑張ってほしいです。
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鹿児島城西高校

2009-01-11 10:43:17 | 高校サッカー
昨日の高校サッカー準決勝は、体が正月休みから完全に回復していないため、どうしても週末に疲労が抜けきれず、テレビの前で寝てしまう失態を演じています。しかし、鹿児島城西高校のエース、大迫勇也君の活躍は、ゴール集などである程度分かりました。

まず、大迫勇也の特徴は、シュートレンジは十分プロレベルです。相手DFが引いていたら、遠目からズドンとゴールに突き刺せる力はあります。また、スピードもありDFライン裏へのスルーパスにも追いつけますし、個人技もあってドリブルで相手DFの間に割って入ることもできます。

かなり、ストライカーとして必要なものは兼ね備えていますが、選手権では頭でのゴールが今のところないのが気にはなります。もちろん、あれだけの選手ですから、まったくできないことはないと思いますが、プロ(鹿島内定)では徹底的に当たりを鍛えられることになると思います。

この大迫勇也君の活躍もあって、鹿児島城西高校は1大会のチーム通算得点記録を塗り替えるゴールラッシュを演じています。しかし、気になる点も一つだけあります。それは、一回戦から現在に至るまで、無失点の試合が一試合もないことです。何点取られても、それ以上取って勝つ、Jリーグで言えばガンバ大阪のようなチームです。

この鹿児島城西高校の決勝戦の相手が、堅守を誇る広島皆実高校というのは、面白い対戦だと思います。果たして、この相手にも持ち前の攻撃力で押し切れるか、それともロースコアに封じられてしまうのか、微妙なところです。もし、ロースコアに封じられると、守備が耐え切れないリスクもあります。

国立競技場に、もしかしたら「いきものがかり」のライブを見に行くつもりの方もいらっしゃるかもしれませんが、試合も結構面白そうなので、是非注目して下さい。
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平山相太の高校時代

2009-01-05 18:54:18 | 高校サッカー
今日の高校サッカーの準々決勝、鹿児島城西高校の大迫勇也君が、滝川二相手にも2得点で、平山相太(現FC東京)と石黒(現J2富山)が持っている、最多ゴール記録(9点)にあと1点というところまで来たようです。

こんな機会で名前が出てきたので、高校時代からU-20、U-23代表に入るなど有名だった平山相太選手の高校時代を振り返ってみます。早熟の天才と思われる平山ですが、高校1年のときはヘディングで競り合うときに手を伸ばしてファウルを取られてしまい、両手首を後ろに縛ることで、手を使わないで相手DFと競り合う方法を覚えたそうです。

そんな平山が、全国区の選手になったのは、2003年のワールドユースのUAE大会でした。このときは、ポストプレイヤーに予定していた中原(仙台)の負傷で、代役として呼ばれたのがきっかけになりました。

1次リーグで、当時の大熊監督が「まさかあそこまで通用するとは」と驚いたほどの打点の高いヘディングで試合の流れを作り、3戦目のエジプト戦では決勝ゴールの活躍でした。チームもベスト8まで勝ち上がり、この世代は楽しみだというのが当時の評価でした。

そんな当時国見高校の平山が、高校日本一を決める冬の高校選手権に出るというのは、ちょっとした話題になりました。対戦相手は、必ず平山のことを聞かれるので、「同じ高校生の選手と思っています。」という回答が多かったと記憶しています。

そんな平山見たさに、私は3回戦の駒場(広島皆実戦)と、決勝の筑陽学園戦をスタジアムで見ています。当時の印象は、それほど走る選手ではないものの、利き足の右足を振り抜くスピードは相当のものがあるというものでした。

ヘディングは、全チームが知っていますから、チームで一番ヘディングの強い選手をマークにつけられたため、連戦連勝という訳にはいきませんでしたが、そんな中、足元にわずかでもスペースを見つければ決められる、決定力の高さは印象的でした。

その後は、U-23日本代表に入り、日本のアテネ五輪出場に貢献するなど活躍しましたが、彼にとっては筑波大学を中退して、オランダのヘラクレスに渡ったことが、良くなかったように思えます。一見、海外のチームは環境が良いように思えますが、過去に単身で渡欧した永井や梅崎は、独身寮のない欧州の中堅以下のチームで、食事に苦しみました。

平山も、食事のミスでオフに体重をオーバーしてしまい、結果的には最悪のシーズン途中の解雇でした。ちゃんと筑波大学を出ていればどうだったかと思うと、残念で仕方ありません。
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パスサッカー対決(流通経大柏対藤枝東)

2008-01-14 17:06:07 | 高校サッカー
今日の高校サッカーの決勝戦、寒さに恐れをなした私はテレビ観戦でしたが、両チームの10番対決が焦点だった試合でした。流通経大柏は、インターハイ、全日本ユース得点王の大前選手がいて、藤枝東にはアクロバティックなゴールが決められるトップ下の河井選手がいました。

ここまでの試合を見る限り、藤枝東はトップ下の河井選手に周囲の選手が生かしてもらうサッカーをやっている印象があり、河井選手が消されたときの対応は未知数でした。それでも、レベル的には高校サッカーのトップ対決ですから、河井選手がマークを打ち破ってくれることを期待していました。

しかし、流通経大柏は、全日本ユース決勝で、高校年代では日本一という評価のサンフレッチェ広島ユースに勝って優勝を飾っているチームです。その強さは、河井選手への厳しいマークにも現れていました。藤枝東も、準決勝では鋭い出足で、相手のバイタルエリアのパスをカットできていたのですが、流通経大柏のプレスはその上を行きました。

パスサッカーを身上とするはずの藤枝東が、そのプレスの前にパスをカットされる展開で、試合は常に流通経大柏のペースで進みました。特に、大前選手はドリブルもありますし、先制ゴールの場面では相手DF3枚を引きつけて後ろから来たMF(8番)にパスを出すなどチームプレーもできるFWです。

前半は1-0でしたが、その間数多くのCKやシュートを浴びせたのは流通経大柏でした。決勝戦だけ成人の日に行われるというルールになってからは、決勝戦に向けた調整の具合が試合展開を左右することが多くなりましたが、流通経大柏がうまくチームを仕上げてきた印象は強く受けました。

その結果が、後半のゴールラッシュにつながります。大前選手は、CKは右足で蹴っていますが、2ゴールはいずれも左足で、左右両足で決定力が高いというのは、これからのプロ生活で武器になるでしょう。逆に、藤枝東は、河井選手が消されたときに、フォローすべき拠り所がなかったような気がします。

本来なら藤枝東の3-5-2のシステムは、左右のアウトサイドを生かすシステムですから、なかなかアウトサイドにボールを入れられなかったところが、勝敗を分けたような気がします。
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市船のガットゥーゾ(2000年市立船橋対鹿児島実)

2008-01-12 17:43:41 | 高校サッカー
オフらしく過去の思い出話にしますが、今回は2000年に国立で行われた高校選手権決勝の思い出です。ちょっと前に田原(京都)を話題にしましたが、このときも豪華メンバーの決勝戦で、田原以外にも鹿児島実には松井(ルマン[フランス])、那須(横浜FM→東京V)がいて、対戦相手の市立船橋にも永井俊太(柏)、本橋(山形)、羽田(C大阪)らのプロ予備軍がいました。

しかし、そんな決勝戦で、地味ながら渋い輝きを放っていた選手が市船にいました。その選手は、ボランチの藤沼という選手でした。対戦相手の鹿児島実の内野というボランチがゲームメーカータイプで、左右にパスを回す華麗なサッカーをしていたのとは対照的に、藤沼はとにかく相手からボールを奪う、現在で言えばガットゥーゾのような選手でした。

もちろん、市船でレギュラーになるくらいですから、基本的な技術はしっかりしているでしょうし、華麗なプレーをやろうと思えばできるのでしょう。しかし、藤沼は決して背伸びをせず、自分のできる確実なプレーを心がけていました。ボールを奪ったら、フォローに来たもう一人のボランチに、短いパスで確実に預け、自らは決してバイタルエリアから出て行きませんでした。

この地味な守備を見ると、サッカーにおける自分の役割は大事だなと、高校サッカー初観戦の私は強く感じました。あの名門の市船でさえこういう選手がいるのですから、レベルによってはこういうスペシャリストを並べたチームも多くあるはずです。

今ではガットゥーゾが好きというミランファンもいますから、こういう選手に注目する人もいるでしょうが、当時はこういう選手を見つけると、一人で「得をしたな」と満足して国立競技場を後にしたものです。レベルの低い話をして申し訳ありませんが、高校時代の体育の授業で、全然うまくない私がバスケで全員の協力でゾーンディフェンスをやったら、面白いように相手の攻撃が止められたという事実を思い出しました。
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進学校のテクニック(藤枝東)

2008-01-06 18:03:47 | 高校サッカー
今日はテレビで高校サッカー準決勝を見ました。この中でのヒーローは、間違いなく流通経大柏の1試合4得点の大前選手でしょう。その得点パターンの多彩さは、なかなかのもので、小さい体で得点を量産した、かつてのイタリア代表FWゾラのようになって欲しいと期待します。

ただ、より強い印象を受けたのは、藤枝東高校のチーム全体としての戦い方でした。同じ3-5-2でトップ下に一番うまい選手がいるという意味で、浦和に似ていることも理由ですが、チーム全員、何かしら売り物を持っているという印象を受けました。トップ下の河井選手は、相手のマークを突破する術をよく知っているようで、高川学園のマークをうまく利用して、ファウルをもらったりする技術が高かったです。

河井選手は、遠めから思い切って打つ技術も高く、最初の決定機に確実に強烈なシュートを叩き込むあたり、決定力もなかなかで、思わずポンテをイメージしました。卒業後は慶応大学に進むそうですが、あのレベルならサッカー部に入って1年からトップチームでやれそうな気がします。

また、藤枝東の技術は、守備陣の粘り強さにも現れています。確かに高川学園に、サイドまでは何度か来られていますが、その折り返しを止めたり、マイナスのクロスに早めに詰めてクリアするなど、危険地帯を察知する能力も高いです。五分五分のボールをマイボールにする確率の高さにも感心しました。

そんな藤枝東は、かつて昭和30年代の国体のサッカーの会場に校庭が使われ、たった4段のスタンドが学校に残っているという伝統もあります。背番号が見にくいという難点はありますが、その藤色のユニフォームは当時のまま続いています。ただ、これだけのサッカー伝統校でありながら、学業の方もレベルが高く、進学する生徒が多いところはなかなかのものです。

テレビだと、応援席とかいろいろなところを映すので、たまに「そのスルーパス、誰が出したんだ?」と思うことがあります。決勝はできれば生観戦して、その強さの秘密をスタンドから探ってみたいものです。
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都立三鷹高校の健闘

2008-01-05 16:31:46 | 高校サッカー
今日は、駒場へは行かず、テレビで高校サッカーの準々決勝2試合を見ました。関東圏のテレビ中継はいずれも市原臨海競技場の試合で、流通経大柏対東福岡、都立三鷹対藤枝東という2試合でした。

第一試合は、全日本ユース優勝の流通経大柏の優位を予想しましたが、東福岡が健闘してPKまでもつれました。清水入団が内定している流通経大柏FWの大前選手のプレーに期待していたのですが、サイドに流れることが多く持ち味は出ませんでした。大前選手といえば、166cmでヘディングに勝てる強さを見せて欲しかったですが、国立の準決勝に期待したいです。

第二試合は、どう見ても藤枝東の絶対優位は動かないものの、運動量と組織サッカーでここまで勝ち上がった都立三鷹がどこまで戦えるかがポイントでした。都立三鷹の試合は、2回戦のハイライト(80分を40分程度にカットした映像)と、3回戦を見ましたが、一つの必勝パターンがあります。

それは、素早いプレスからボランチのところで一旦ボールを落ち着かせ、浮き球で相手DFの裏にパスを出して、FWの白井選手を走らせる形です。このパターンが通用すれば、相手が藤枝東でもある程度はやれるだろうと思いました。しかし、藤枝東はこのパターンを完全に見切っていました。

藤枝東はボール支配率が高く、カウンターを食わないので、都立三鷹がボールをキープしたときは最終ラインが4人揃っています。この形で、都立三鷹がハイボールを入れても、スペースがなく藤枝東はクリアできます。

藤枝東の監督は、同じ公立の進学校と、似たチームの対戦と言っていましたが、藤枝東は選手権22回出場を誇る名門校で、サッカー部となれば王国静岡のうまい選手が集まってきます。個人の技術の比較なら、圧倒的に藤枝東の方が上でした。河井選手の浮き球のボレーシュートは、小野伸二が高校時代に国体で決めた伝説のゴールに似ている形でした。

ただ、そんな中、都立三鷹に印象に残った選手がいます。それは右SBの林選手です。テクニックなどはどうしても藤枝東の選手にはかなわず、かわされたりクリアミスしたりしてますが、その身体能力には驚きました。

たとえトラップミスしても、そのミスしたボールに追いついてドリブルしてしまったり、少しでも前でボールを取ろうと、積極的に前から詰めてきます。そんな執念を、いろいろな選手が発揮した結果、ここまで来られたのではと思います。
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雪の決勝戦(1998年帝京対東福岡)

2007-12-31 16:46:34 | 高校サッカー
高校サッカーを、スタンドで生観戦するようになったのは、2000年が最初なので、この雪の決勝戦(1998年)はテレビ観戦でした。しかし、今振り返ってみると、当時のメンバーは豪華メンバーで、東福岡にDF手島(京都)、千代反田(新潟)、金古(名古屋)、MF本山(鹿島)がいて、帝京にMF中田浩二(バーゼル[スイス])がいました。

特に、中田浩二は天才ボランチとして当時から騒がれていた存在で、当時からパスセンスは光るものがありました。ただ、そんなメンバーの決勝戦は、残念ながら深い雪の中で行わざるを得ませんでした。雪が降ると、ボールはオレンジ色の蛍光ボールに変えられ、例年満員に近い観衆が入る決勝戦も、この日は空席が目立ちました。

当時は電車が止まるほどの大雪だったため、この試合を見た人は、帰り道で足止めを食らった可能性が高いです。そんな中の試合でしたが、前半戦はまだ雪もさほど深くなかったので、グラウンダーのパスでもある程度は通りました。しかし、国立競技場のスプリンクラーで雪を少しでも溶かそうとしていたハーフタイムを過ぎると、後半戦は悲惨な環境で行うことになりました。

スプリンクラーの効果をあざ笑うかのように、雪足はさらに強くなり、グラウンダーのパスは通らなくなりました。こういう大事な試合は、もっと良いコンディションでやらせてあげたいと、解説者も言うほどでした。どうやってゴールが決まったかは、10年も前のことなので忘れましたが、試合は80分(当時のルール、今は決勝だけ90分)で決着が着き東福岡が勝ったことは記憶しています。

ただ、この選手権に出たメンバーは、トルシエ監督の指揮の下、ナイジェリアのワールドユースで準優勝という快挙を成し遂げることになります。あのときは右肩上がりの日本代表だったかなと、ちょっと当時を懐かしく思いました。
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プレスの高等戦術(2004年国見対筑陽学園)

2007-12-24 16:56:39 | 高校サッカー
今日は年賀状を書いていた一日で、こういうときはサッカーも駅伝も何もない一日も悪くないかなと思います。私は高校サッカーは好きで、選手権だけですが見ているので、カテゴリーに「高校サッカー」を追加しました。今日はその第一号記事です。

かつて、Numberに載っていた記事で、当時のチェコ代表のブルックナー監督が、プレスの掛け具合を調節して、意図的にあまりうまくない選手にボールを持たせるという高等戦術があることを語っていたという記事を読んだことがあります。これはなかなか全員の意識が連動しないと難しいので、明確な成功例は一度しか見たことがありません。

それは、2004年の高校サッカー選手権の決勝の国見対筑陽学園戦でした。当時、国見に平山相太がいたこともあり、国見は優勝候補筆頭の評価でした。ライバルと目されていた、カレン・ロバートのいた市立船橋が、伊野波のいた鹿児島実にPK戦で敗れ、国見絶対優位というのが試合前の評価でした。

しかし、そんな国見の小峰総監督の取った策には驚きました。国見は、どんな年にも、体力レベルの高いチームを作ってきます。しかし、国見のプレスは、意図的に相手の両SBにボールを持たせるものでした。

あとで知った話では、筑陽学園の右SBは高校からサッカーを始めたという選手でした。おそらく、普段の試合では素早く周りの味方にボールを預けて、簡単にプレーしていたのでしょう。しかし、国見がわざとフリーにさせるので、それならばと自分でドリブルで上がっていきました。しかし、国見はそれを織り込み済みでした。

この右SBが上げたクロスがミスになるのを狙って、そこからカウンターで上がるのが国見の狙いでした。これで、早い時間に先制点を入れた国見は、このプレッシングサッカーで少しずつ相手の体力を奪い、終わってみれば6-0の圧勝でした。平山相太の国見というイメージを持っていましたが、チームとしての国見の戦いの方が強く印象に残りました。

しかし、あれから4年の歳月が流れ、今回の高校サッカー選手権には予選で敗退した国見は出ません。歳月の流れを感じますが、どんな高校が上位に来るのか、楽しみにしたいと思います。
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