日本代表の練習は、確かに非公開が多く、取材が難しいことで知られます。たとえ公開しても「報道陣のみ」で一般のサポーターでは見られないですが、意外にも誰でも見ることができる日本代表の練習はあります。それは試合前のウォーミングアップの練習です。試合のチケットを買って、キックオフの1時間前に行けば、誰でも見ることができます。この練習にも、各代表監督の個性は表れていました。
このようにして日本代表の練習を見るようになったのは、1999年のトルシエ監督時代からです。トルシエ監督は紅白戦をやらない監督として知られていましたが、コートの1/6くらいの面積を確保してスタメン組を3-5-2の形に並べ、ロングボールを処理してからのビルドアップの練習をやっていました。それだけ、代名詞ともなった「フラット3」の動きを徹底させたかった様子でした。
ジーコ監督は「自由」のキーワードで知られましたが、練習も自由でした。各自好きな方法でウォーミングアップをしても良いという約束になっており、最後のブラジル体操だけ全員を集合させましたが、パスをする選手、ドリブルをする選手など、練習内容はさまざまでした。のちに見たブラジル代表のチッチ監督が似たような練習をしており、ブラジルでは一般的なのかもしれません。
一番印象的だったのはオシム監督です。オシム監督は選手は実戦から成長するものという考えがあったようで、試合前に日本代表に割り当てられているハーフコートをほぼ目いっぱい使って、11対10の紅白戦をやっていました。いろんな監督の練習を見てきた私も、試合前のウォーミングアップで紅白戦をやったのはオシム監督だけです。そのため、オシム監督はどんなときでも代表を23人呼ぶことにこだわっており、負傷者が出ると即座に追加招集がなされていました。
オシム監督の脳梗塞を受けて急遽就任した岡田監督は、オシムカラーを一掃して基本重視の地味な練習をしていました。コーンで区切った狭いエリアに両足とヘディングで正確に返すという、代表選手なら簡単とも思えるような練習でした。しかし、現実主義者の岡田監督は、そういう細かいところを徹底させることが勝利につながるという考え方だったのでしょう。
ザッケローニ監督は、フィールドプレーヤーの10人を5対5に分けてボール回しの練習をしていました。当時一般的になってきたマルチボールシステムへの対応が目的だったのでしょう。ハリルホジッチ監督はロングボールが好きな監督で、コートの端から端までを正確に通す練習をさせていました。森保監督は怪我をしないことを優先する確実な練習で、最後にちょっと球回しをする以外はあくまで「ウォーミングアップ」という割り切りをしていました。
このように、いろんな監督のカラーが出るのが楽しみで、毎回日本代表の試合に早く行くことにしています。
このようにして日本代表の練習を見るようになったのは、1999年のトルシエ監督時代からです。トルシエ監督は紅白戦をやらない監督として知られていましたが、コートの1/6くらいの面積を確保してスタメン組を3-5-2の形に並べ、ロングボールを処理してからのビルドアップの練習をやっていました。それだけ、代名詞ともなった「フラット3」の動きを徹底させたかった様子でした。
ジーコ監督は「自由」のキーワードで知られましたが、練習も自由でした。各自好きな方法でウォーミングアップをしても良いという約束になっており、最後のブラジル体操だけ全員を集合させましたが、パスをする選手、ドリブルをする選手など、練習内容はさまざまでした。のちに見たブラジル代表のチッチ監督が似たような練習をしており、ブラジルでは一般的なのかもしれません。
一番印象的だったのはオシム監督です。オシム監督は選手は実戦から成長するものという考えがあったようで、試合前に日本代表に割り当てられているハーフコートをほぼ目いっぱい使って、11対10の紅白戦をやっていました。いろんな監督の練習を見てきた私も、試合前のウォーミングアップで紅白戦をやったのはオシム監督だけです。そのため、オシム監督はどんなときでも代表を23人呼ぶことにこだわっており、負傷者が出ると即座に追加招集がなされていました。
オシム監督の脳梗塞を受けて急遽就任した岡田監督は、オシムカラーを一掃して基本重視の地味な練習をしていました。コーンで区切った狭いエリアに両足とヘディングで正確に返すという、代表選手なら簡単とも思えるような練習でした。しかし、現実主義者の岡田監督は、そういう細かいところを徹底させることが勝利につながるという考え方だったのでしょう。
ザッケローニ監督は、フィールドプレーヤーの10人を5対5に分けてボール回しの練習をしていました。当時一般的になってきたマルチボールシステムへの対応が目的だったのでしょう。ハリルホジッチ監督はロングボールが好きな監督で、コートの端から端までを正確に通す練習をさせていました。森保監督は怪我をしないことを優先する確実な練習で、最後にちょっと球回しをする以外はあくまで「ウォーミングアップ」という割り切りをしていました。
このように、いろんな監督のカラーが出るのが楽しみで、毎回日本代表の試合に早く行くことにしています。