使えたボランチからの攻撃(10/12日本対パナマ)

今日の日本代表パナマ戦、3-0で勝利を収めました。こういう国際Aマッチではまず相手の出方を見る私のパターンで、パナマを見ましたが、オーソドックスな4-4-2でサイドに拠点を作りたいサッカーをしてきました。事実、サイドからのクロスにはいいボールもあり、ちょっとDFの触り方がまずかったら失点につながるボールも多く出されました。それでも、このパナマの弱点を、日本はうまく利用できたとも言えます。

パナマの4-4-2は、日本のボランチに圧力をかけにくい布陣です。特に、パナマの両サイドのMFがサイドにこだわっていたので、日本のボランチに入った青山からいいボールが何度も供給できました。また、パナマのDFも4枚が中央に寄り気味の守り方だったので、その外側を狙うとうまくフリーになる場面が見られました。得点にこそならなかったものの、青山のロングボールから室屋が受けたチャンスなどはそれを狙ったものでした。

また、この日の日本は、トップ下に入った南野が好調でした。持ってパスを出しても、1トップの大迫勇也を使ってのプレーも、個人技で仕掛けてもいいプレーがありました。パナマのDFとボランチの間でうまくボールを受けてからの仕掛けで、大事な先制点を奪う見事なシュートを見せています。前半は1-0で日本リードで折り返します。

後半、パナマが修正を入れて、青山のところに一人MFがマークに行くなど戦い方を変えましたが、それならば三竿を使うと考え方を変えられるところも日本の強みです。後半はパナマの圧力が弱くなったこともあって日本が相手のバイタルエリアをうまく制圧しました。後半、南野は再びサイドに出て、クロスを伊東純也が押し込んで2-0として大きなリードを奪います。

南野と大迫は、後半15分で川又と北川と交代しましたが、守備でも貢献していた原口が前に出てきて攻撃に絡みました。日本のいいところが発揮された試合で、最後は相手のオウンゴールで3-0として勝利を決定づけました。今回の試合は、酒井宏樹や長友佑都、吉田麻也などの一部の海外組は起用しなかったですが、新しい力で躍動を見せたという意味でも価値があります。

もちろん、パナマのFWに合いそうだったクロスを浴びたなどの課題もあります。それでも、森保監督は海外組も含めたチームを掌握して、少しずつ若手にチームを切り替える、困難なミッションを果たせそうです。アジアカップ、楽しみにしたいと思います。