グループリーグ最終戦、ブラジル対カメルーンの映像を見ました。ブラジルはグループリーグで2連勝して決勝トーナメント進出を決めており、このカメルーン戦は消化試合となりメンバーを落としてきました。それでも、代役の選手たちもファビーニョ(リバプール)、ブレーメル(ユベントス)、ジェズス(アーセナル)と欧州一流クラブのレギュラーで、この試合もさすがブラジルという試合運びを見せました。
ブラジルといえばその個人技から来る攻撃力のイメージが強いでしょうが、今回のブラジルは守備が良いチームです。ブラジルを率いて6年目のチッチ監督がチーム全体にハードワークを課しており、こぼれ球をうまく拾ったり、カメルーンの突破に人数をかけてファウルしないで止めることができていました。グループリーグ突破には勝利して他力待ちというカメルーンは攻めてきましたが、エースストライカーのシュポモティングも孤立して止められました。
また、ブラジルとカメルーンの差を感じたのは、個人技でブラジルが前を向いたときでした。組織力でフリーにさせる戦略のブラジルがドリブルで仕掛けてくると、カメルーンはファウルで止めざるを得ず、カメルーンにイエローカードが溜まってくる展開が前半一杯続きます。たまたま、ブラジルのFKがうまく決まらなかったのでスコアは0-0でしたが、これならブラジルの勝利は時間の問題かに思えました。
もちろん、ブラジルはメンバーが落ちていることで、パス回しがかみ合わずにチャンスにならない場面は見られました。それでも、FWのマルティネッリが1本でもシュートを決めていれば勝てました。カメルーンはGKエパシが当たっており、何本も枠に飛んだブラジルのシュートを防いだことで、ゲームは同点のまま終盤に進むことになります。
勝ちたいカメルーンは、オーソドックスな4-4-2でシュポモティングとアブバカルの2トップを置きましたが、どうしてもブラジルの攻勢の前にサイドのMFが押し込まれ、苦しい戦いが続きました。それでも、ゲームは予想外の方向に振れます。たった1回、後半ロスタイムにサイドのヌガマルが突破できたチャンスがアブバカルの頭に合って、先制点はカメルーンに入ることになります。
まさか、ブラジルが負けるとは驚きでしたが、主力選手を休ませることと、グループ1位を守ることはできました。カメルーンに自信を付けさせてしまったのは失敗でしたが、それでも一方的に押したのはブラジルでした。チッチ監督としては、頭の片隅では想定していた結果だったのではと思っています。
ブラジル代表、チッチ監督
マルキーニョス
ダニ・アウベス
ジェズス
ファビーニョ
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