またひとつ、駅そばの名店が幕を降ろした。
品川駅構内、京浜東北線ホームに2店舗ある「常盤軒」が7月16日で営業を終了した。ボクが通勤に使う京浜東北線というのが、実に寂しい。
この店にはたくさんお世話になった。酔って帰った帰り、必ずここでそばを手繰った。いつもいつも優しい味だった。
一度、意外な人と、ここで会ったことがある。毎朝、通勤電車が同じ人。お互い名前も知らないが、毎朝必ず顔を合わせる。ボクは御徒町で降りてしまうため、この人がどこまで通っているのか知らなかった。けれど、「常盤軒」で彼を見たとき、品川まで通っていたのかと、更に親近感が沸いた。それももういい思い出である。
閉店が決まり、ボクは最後の一杯に、「コロッケそば」をチョイスした。
ボクは、ここの「コロッケそば」が大好きなのだ。ちょっと濃い目で、尖ったつゆが、コロッケに抜群に合う。コロッケの具が、衣から解き放たれ、黒い海に浮かぶと、おもむろにつゆを口にし、少しマイルドになった味わいを堪能する。
そばといえば、天ぷらだが、ちょっと辛めのつゆにはコロッケが最高のパートナーだった。
ありがとう。京浜東北線ホームの「常盤軒」。
次からは、山手線ホームまで、階段で移動しなければならないが、「常盤軒」だったら、その労は惜しまないよ。
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