「居酒屋さすらい」と銘打ちながらも、居酒屋以外の店も多く掲載してきた。
バーもあるし、スナックもあった。
フィリピンパブもあったし、メイド喫茶もあった。
だが、クラブは初登場である。
ものの本によると、クラブは風営法上の定義で喫茶店やバーに分類されるらしい。
間違いなく酒場である。
地下鉄の日比谷駅の構内から入場できる「CLUB DIANA」、会社の若造H常が言うには、比較的若い奴らが集まるクラブだという。
曜日や時間帯にもよるらしいが、この日金曜日はチャージが4,000円ということで、年代は高目だったのではないかと思う。
チャージ4,000円で2ドリンク。
火曜日とかだと1,000円の日もあるらしいが、土日前の金曜日はやはり高くなるのも致し方ない。
それでもこの日のクラブは人でごった返していた。
躍れる酒場は昔と変わっていなかった。
ボクはテキーラの強い酒をあおって、紫の光の中に飛び込んだ。
45歳のおっさんはまだまだ踊れた。
ハウス系の音楽は相変わらずボクにはよく分からない。でも、踊ってみるとやはり楽しい。
H常といえば、どこかの知らない女の子を口説いている。
今しがた知り合ったというのに、離れてみてもとても親密そうにみえる。
多分、こういう風景は昔からきっと変わらないように思う。
尾崎豊のダンスホールの時代から、ディスコのマハラジャやジュリアナ、そしてその後のクラブまで、かかっている曲は違うけれど、多分30年、40年、男が女を口説いている姿は変わらないのだと思う。
H常はその後、女とともに2人で消えた。
ボクは1時間ほど踊り、ジントニックを飲んだ。
隣のテーブルに座っていた女の子に話しかけた。
女の子の話しはひどくつまらなかった。
多分、向こうもそう思っただろう。
こんなもんだろうな。
そう思ってボクは店を出た。
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