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蕎麦屋さすらい 039 - 追憶のメニュー - 「新田毎」(千代田区外神田)の「ポテトそば」

2018-09-07 21:56:18 | 蕎麦屋さすらい

そばが大衆的になった江戸時代以降、最もエポックメイクな出来事といっていいだろう。

フライドポテトとそばの邂逅。

クルマ業界は今、「100年に一度の変革期」と言われているが、それ以上の革命。そば界300年に一度の変革と言ってもいいだろう。

しかも、都内の駅そばの雄「新田毎」が、いち早く、このメニューを取り入れた。あの頑固そうな調理場のおじさんが、このメニューを採用したのである。

ゲテモノか、それとも話題性か。

一見するとミスマッチな組み合わせにも見えるが、なかなかどうして。これがうまいのである。ポテトの塩味がそばつゆに溶けるとともに、脂分もじわっと広がるのだ。

ポテトだから、コロッケっぽいでしょとは左にあらず。鈍重なコロッケに対し、洗練されたフライドポテトは、しゅっとしてエッジが効いてる。

実はもう、このメニューは、「新田毎」のラインナップから消えた。単なる一時的なブームに終わったのである。そういう意味では、そば界に変革を起こしたとはいえないかもしれない。

でも、そば界に一筋の光を見いだしたのは確かかも。もっとそばはクリエイティブになれるはずだ。

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