自分の中で、「味の笛」ブームが起きている。これまでは、フラッと酒を飲みに行く店といったら、「たきおか3号店」だった。でも、この暑さでしょ。アメ横のひといきれをかき分ける元気もなく、つい近場で済ませてしまう。しかも、酒も肴もうまいから。
生ビール250円。量はそれほどでもないけど、今時この金額で生ビールは飲めないよ。「たきおか」と違うのは、ホッピーと煮込みがないところ。でもね、「味の笛」には、手頃でうまい日本酒が揃っている。特に人気は、あの緑の小瓶。「越の白鳥」。客のほとんどが頼む、日本酒である。酒肴も、その日本酒にあったものばかり、ラインナップされているのか、なんとめ嬉しい。
そのうちのひとつが「煮こごり」(300円)。A藤君が愛してやまない、この「煮こごり」に、ボクもはまってしまった。琥珀色の美しいルックス、口に入れたとたん、溶けていくゼラチン。酒のあてにはぴったりだ。
その「煮こごり」を買おうと、カウンターに広げられた酒肴を眺めるが、どうしても見つからない。溜まりかねて、お店のおばちゃんに尋ねてみた。
「今日は『煮こごり』ないの?」
すると、おばちゃんは自分では判断できなく、厨房にその質問を回した。
「今日、鮫の『煮こごり』どうしたっけ?」。
すると意外な答えが、厨房から返っきた。
「今日は仕入れないよ」。
つまり、この日はもともと「煮こごり」がない日だったのだ。
一挙にテンションだだ下がり。
仕方ない、「煮びたし」(300円)でももらうか。
ところで、さっき店のおばちゃん、「煮こごり」を鮫と言ってたな。あれは、鮫だったのか。そういえば、上越では、鮫の「煮こごり」がポピュラーだと聞いたことがある。だとすれば、何故「煮こごり」が、魅力的なのかも分かるような気がする。
というのも、緑の小瓶をはじめとする、「味の笛」の日本酒は、ほとんどが新潟のお酒である。一方、鮫の「煮こごり」も上越で、よく食べられる一品。その両者の相性は抜群なのだ。
なんだ。だから、「煮こごり」が欲しくなるのか。けれど、「煮びたし」もなかなかどうして。抜群に酒が進む。
結局、「味の笛」に、ハズレはないんだけど、その中でも、外せないマストメニューが、「煮こごり」っていうわけ。絶対おすすめ!
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