京都と並んで、立ち飲み不毛地帯だった名古屋。最近、京都の立ち飲みが熱くなっており、ひとり取り残された感のある名古屋で、唯一立ち飲みの活況を呈しているのが、名駅の太閤口。ボクが知っている限り、3軒の立ち飲みがあるのだが、とりわけヒートアップしているのが、立ち飲みが2軒並ぶエリア。
天ぷらの立ち飲み、「魚椿」と名古屋で立ち飲みの多店舗展開を図る「大黒」。両店とも混雑していて、道端にも人が溢れる状況になっている。
ここで、ボクは失態をやらかした。
「魚椿」に入ろうと思っていたら、間違えて「大黒」の方に入ってしまったのだ。
「大黒」には、幾度となく、世話になっているが、ボクは、この店がとにかく好かん。プライドの高い名古屋人らしからぬ東京模倣の店作りなのだ。
この名駅西口店にも一度入って、辛酸を舐めさせられたにも関わらず、またもや不覚。「生ビール」をオーダーして、メニューを開いたところで気がついた。
何故、ボクは「大黒 」を評価しないか。
珍しい部位のホルモンが多数あり、安価なものは90円からなるメニューは素晴らしいのだが、身が小さく、がっかりである。その他のメニューは凡庸だ。しかり、酒しかり。
更に、この日、ボクを苛立たせたのは店員さん。威勢がいいのは悪いことではないが、まずは客のオーダーを聞こうよ。ボクが何度も飲み物の要求をしているのに聞いちゃくれない。しかも、元気いっぱいの掛け声によって、ボクのオーダーはかき消されてしまう。
これでは、店にリズムは生まれてこない。
しかも、この店員ら、狭い厨房に4人くらいいて、大方威勢がいいから、たちが悪い。たまに店員同士でじゃれあったりして、とにかく見苦しいのだ。
しかし、若造の店員らは、しっかりとノリはいい。そうすると、寄ってくるのが、女性客。ボクの隣で立ち飲む女性も行儀が悪かった。この女性、店員の一人がお気に入りなのだろう。その店員とのおしゃべり大会は、隣人として、耐え難いものがあった。
ここまで、延々と文句ばかりを列挙してきたが、肝心の焼きとんもやはり冴えなかった。相変わらず、身が小さく、食べた気がしない。確かに希少部位を大勢の人に楽しんでもらいたいという意図があるのかもしれないが、いかんせんボリュームのない串焼きは魅力がないのである。
カイゼンを世界に誇るトヨタのお膝元で、改善は見られなかった。ということは、そこを問題視する人はあまりいないのかもしれない。名古屋人は身の小さな焼きとんが日常なのか。それとも、身の小ささが何故、人特有の誇りにしているのか。
小欄では、「大黒」の記事に、「やっぱり、がっかり」などと韻を踏んでタイトルにしてきた。今回もそれに倣いたいと思うのだが、いいタイトルが浮かばない。ちょっと、苦しいが、「すっかり、がっかり」にしておこうと思う。
もう、がっかりには慣れたよ、という意味を込めて。
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