ひょんなことから、おっさん同士で酒を飲むことになった。かつての上司と今も共に働く働く2人の計4人。自分が一番歳下だから、店の手配をした。場所は、かつて皆が働いた神田。けれど、神田にめぼしい店がなく、思案していたら、もしかして、「やきとりセンター」があるんじゃないかと思った。そこで、検索をかけると、やっぱりあるじゃないか。「やきとりセンター」。
ボクの今の一押し。
だって、ホッピーの「ナカ」、注ぎ放題だよ!
皆が生ビールにするところを、ボクはひとりホッピーにし、スタンバイ。
まぁ、食べて、飲んで、しゃべって。
途中で、H永さんと口論になったりして。まぁ、この飲み会の中でも、山あり谷あり。いろんなことがあった。「ナカ」のお代わりをするとき、スタッフさんがひざまづいて「ナカ」を注いでくれるのだが、ボクは調子にのって、ジョッキになみなみと注いでもらった。スタッフさんも、「このひと分かってんのかな」と思ったのか、「ストップって言って下さいよ」という。
うんうん。分かってるよ。
そんなこんなで、つい飲み過ぎちゃったのかな。それから、ボク意外の3人が、ひっきりなしに吸うタバコを吸うし⁉️とりわけチェーンスモーカーのH永さんのタバコがボクは特に気になった。そして激しく後悔した。
「苦痛だなぁ」。
そんなイライラがあったのか。ボクはH永さんにからんだらしい。そしたら、H永さんがジョッキをテーブルに激しく置き、ボクに怒鳴り始めた。
あ~ぁ。嫌な感じ。
ボクらの座っている席の近くに、手羽先が山盛りになっているポスターが貼られていた。
「夢のいいとこ鶏」と書いてあった。手羽先のようである。どうやら、内容量(個数)で、商品名が違うらしい。このマックス級の山盛りが「チョモランマ」。いわゆるMサイズ的な盛り方が「富士山」となっている。ボクらは、ひとまず「富士山」を頼んでみた。
驚くことに、それは冷たい手羽先だった。「世界の山ちゃん」は、スパイシーな手羽先がウリモノである。だが、「夢のいいとこ鶏」は、あっさり味である。
「山ちゃん」の手羽先に対抗したのだろうか。
その後、H永さんとは、何事もなかったように、会は終了した。会計は、H永さんが、すべて支払ってくれた。
なんか、気まずくなった会の雰囲気もあり、一押しだった「やきとりセンター」は、それほど楽しくなかった。それとも、俗っぽい、いかにもチェーン店という雰囲気に興醒めしたのかもしれない。
「やきとりセンター」は、もういいかな。
説教酒するやつもいるし。
そして、人はどんどん、ひとり酒に流れて行く。
結局、職場飲みは仕事の延長になってしまい、日頃思っている不満や鬱憤が、更に鬱積することで、トラブルが生じるという悪循環。
やっぱり、ひとり飲みが一番です。