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BASEBALL馬鹿 BLOG

オレたちの「深夜特急」第2便 ~タイランド編Ⅲ バンコク~

2012-04-26 13:28:26 | オレたちの「深夜特急」
バンコクに戻ってきたわたしは、チャオプラヤー川のほとりにたたずんでいた。
9月の風は爽やかで、気候は暑くもなく、寒くもない、ちょうどいい季節だった。

カオサンの喧騒もバンコクならではだが、警察署の前の通りをチャオプラヤー川方向に行ったとおりにあるゲストハウスは静かなたたずまいでそれはそれでなかなかよい。
近所には、うまい麺屋さんもあるし、もっともカオサンが近いから、食べるものにもいっこうに困ることはなかった。
最近は市内に出るのに、バスを利用するよりもチャオプラヤー川を行く水上バスを利用する機会が多くなった。渋滞がなく、水面を滑る船のほうが涼しいからである。

バンコクの暮らしは相変わらずだった。
朝起きて、喫茶店でトーストとハムエッグを食べる。そうして、ジュース屋に行き、フレッシュな果物を搾ってもらい、タバコをふかす。午前中は近所のテラに行き、木陰でボーっとしたり、友人に手紙を書いたりした。

午後は、麺屋で日本の蕎麦に近い麺をすすり、そして水上バスで街へ繰り出す。そんな日課を続けた。たまにチュラロンコン大学に行き、大盛りの学食を食べながら、学生たちのおしゃべりを眺めたりした。
さぁそろそろ、旅立とうか。

このままバンコクに留まっていると、いつしか前に進む好奇心を失いかねない。
さぁ、西へ向けて。ロンドンに向けて。
いや、わたしの行き先は西ではない。アジアの熱い風が吹き付ける南に。
南に行ってみよう。

わたしは、その日のうちにSQのチケットを買い、シンガポール行きを決めた。
そうして、シンガポールから南風に吹かれながら、マレー半島を縦断する姿をイメージした。
ラオスで停滞してしまった心が再びざわめきだすのが、わたしにも分かった。


※当コーナーは、親愛なる友人、ふらいんぐふりーまん師と同時進行形式で書き綴っています。並行して語られる物語として鬼飛(おにとび)ブログと合わせて読むと2度おいしいです。
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2 コメント

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Unknown (熊猫)
2012-05-18 07:17:07
1年間の充電を終えて、「オレ深」が始まったよ。
また、再び旅に出ようぜ。
師よ。
返信する
遂に (ふらいんぐふりーまん)
2012-05-17 16:37:53
また始めたんだな、「オレ深」。

俺のシンガポールの旅は、アジアらしくない洗練された大都会においての孤独との闘いだったけど、さて師の旅はどんな事が起こるんだろうね。楽しみだよ。

返信する

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