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「づめかん」という名前の立ち飲み屋が葛南地域を席巻しているという情報が友人からもたらされた。
行徳と浦安に店があるのだという。立ち飲み屋でチェーン展開するのは、「立ち飲み 日高」くらいのもので、あとは小規模なローカルチェーンがあるくらいだ。
例えば、串揚げの「へそ」は全4店舗、大阪の店舗を含めると5店舗である。ボクが知る限り、この店がローカルチェーン多店舗展開の筆頭である。次に小岩を中心とする「くら」という店は現在4店舗。23区内を広範にカバーする「晩杯屋」も4店舗。小岩を本店とする「でかんしょ」は3店舗。上野アメ横で出店する「たきおか」3店舗と続く。
立ち飲みのローカルチェーンは何故か城東、或いは葛南地域に多い。「くら」は江戸川区。「でかんしょ」も小岩に拠点を構える。そして「づめかん」。修業した店員が巣立って、店を構えるのだろうか。
ちょうど、立ち飲みラリーの東西線編を執り行おうと思っていた矢先、行徳の店舗の情報がもたらされた。東西線編の東行き下りは前回、南行徳で無念の店舗無しを記録した。次はその行徳に向かうのだが、浦安の店舗があることを無視できない。南行徳から浦安に戻って、その「づめかん」とやらを迎え撃とうと思ったのである。
東西線の浦安駅はかつて「ばんちょう」という立ち飲みがあった。だが、店は西船橋に移転したらしい。浦安の駅前は比較的開けているが、何故か立ち飲み屋は多くない。地元の力が強いのだろう。
久々に浦安駅を降りて、一風呂浴びる。その足で「づめかん」に向かった。
「メトロセンター」、つまり東西線の高架下にあるちょっとしたモールがあるのだが、そこにくだんの立ち飲みがある。
16時からのオープンというのがうれしい。
オープンして間もないのだろうか、店舗はきれいだが、ベニヤで作られたセットのような店である。厨房を囲むカウンターもあるが、やや広めの店舗は自作の丸テーブルが中心である。これも恐らくベニヤなのだろうが、それを丸く切り取って、からし色に着色。切断部分がふぞろいになっていることから、恐らくスタッフが自作したものだろう。テーブルの足の部分は、サントリー金麦の幟で巻かれていて見えないが、恐らく瓶ビールケースだろう。瓶ビールケースとテーブル板をどのように固定しているか分からないが、手作り感溢れるテーブルだ。
打ちっぱなしの三和土。配管むき出しの天井。チープだが、好感は持てる。
ボクはそのテーブルに陣取った。すぐに女の子の店員がオーダーを取りに来る。
まずは生ビールと思ったが、ビールはなく、「金麦」(2014年4月以降は260円の模様)。これが250円。
ほほぅ「酎ハイ」は150円(同160円)か。これ、完全に「くら」の流れを汲んでいる。だが、「くら」がチケット制であるのに対し、「づめかん」は現金制である。したがって、「くら」は1,000円で1,100円分の飲食ができるが、「づめかん」は額面どおりで立ち飲む。
「金麦」1+「酎ハイ」×2で550円。残り450円のあてはかなり豪華だ。
しかも、ホッピー。「くら」にはホッピーがないが、この店には「ホッピー」をラインナップ。
ホッピーセット300円に「ホッピーの中身」は僅か50円。ナカは「居酒屋さすらい」史上最安!これまでは上野アメ横「呑む三」の90円が最安である。だが、実際に50円のナカを頼むとあまりにも少なかった。したがって、ナカは「ダブル」(100円)でのオーダーが現実的である。
そうすると、ホッピーセット+ナカ(ダブル)×2で500円。残り500円をあてに使うという戦略もあり得る。
しかも、メニューの黒板に目をやると、100円メニューも豊富だ。
例えば、「あつあげ」、「冷奴」をはじめ「はるさメンマ」、「キューリとワカメの酢の物」、「白身フライ」と粒ぞろい。串焼きが1本100円というのは、お得感がないが、100円メニューは手厚い。
しかも150円メニューも「ポテトサラダ」、「ガツ刺し」、「ポテトフライ」とラインナップ。有効なセンベロを行うにあたっては、150円メニューをどのように組み込んでいくかが、成功への道となるわけだ。
例えば、100円×1+150円×+200円×1=450円。
そこで、200円メニューを探すと、「イカ下足唐揚げ」、「さばの塩焼き」、「甘エビ刺し」など、海鮮系が揃う。この辺は、当日の仕入れにもよるだろうが、カテゴリによって、値段が区分されているのがいい。
そうそう、串焼きは1本100円だが、3本では250円になる。このメニューも充実したセンベロを達成するには使いたい一手であろう。
そうして熟慮した末、熊猫はホッピーを選択。あてを550円とし、「もつ煮」の250円+「ガツ刺し」+「はるさメンマ」で勝負した。
「もつ煮」はややしょっぱくて、いい出来ではなかったものの、熱々のものが食べられたし、春雨とメンマをあえた創作系のあてもなかなかよかった。
ホッピーのナカは、口が臭くなる系の焼酎。だが、この値段なら文句はいえまい。
若いスタッフがてきぱきと仕事をする。この値段だから、当然人件費は抑えるのだが、そのスタッフらも楽しく仕事をしているのがうかがえる。
その雰囲気はまるでサークルだ。
「たきおか」や「晩杯屋」のようなワクワク感は少ない。だが、ちょっと1杯には十分使える店である。
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