近年のカレーシーンはすっかり、南インド、或いはスリランカブーム一色。そういうブームに乗っかりたくないっていう気持ちは常にあった。だから、ここ何年も「アーンドラ・キッチン」から、足が遠のいていたのだろう。
なんとなく、久しぶりに行ってみようと思った。会社の女子に、ここのカレーを紹介して、「アーンドラ・キッチン、よかったですよ」と言われたこともあるし、たまには、チャパティを食べたいとも思った。あぁ、それともビリヤニでもいいかな。そう考えてたら、無性に行きたくなって、居ても立ってもいられなくなった。
3年ぶりか、4年ぶりか。
ずいぶん長いこと、ご無沙汰してしまった。
Aランチセット(790円)は、二品のカレーを中心にしたランチ。ごはんとパンを選ぶことが出来る。ごはんはバスマティ、パンはナンかチャパティ。この両方がついてくる。
そして、サラダとラッシー。これで790円。これよりも高価なセットもあるが、ボクはこのAセットで十分だと思う。
Aセットの二つのカレーは、選択制。幾つかのカレーから選ぶことができる。
ボクは、「マトン」と「マサラ」を選んだ。
パンは、もちろんチャパティ。しかも、皿にはバスマティ米もついてくる。
二品のカレーは抜群に旨かった。濃厚なコク。チャパティをちぎる手が止まらない。うまいよ。ホントにうまいよ。
マサラもマトンも、具材の違いだけでなく、微妙に味が違う。その違いをどう表現していいか分からない。そうすると、お店の人が、「これ、サービスね」と言って、もう一品カレーの小皿を置いていく。
やや、緑がかったカレーは、一瞬「ザグ」かと思ったが、そうではなかった。これはまた、クセのあるカレーだった。まさに、スパイスカレーの迷宮。
しかし、何故ボクにサービスのカレーをくれたのか。周囲の席は満席。ならば、他にサービスしようと思う人はたくさんいたはず。食べっぷりがよかったから。それとも安いランチを選んで、憐れなサラリーマンと見られたから。いくらでも理由はあるだろう。
でも、それよりも嬉しかったのは、ごはんのおかわり。ごはんが足りなくなってきた頃合いを図って、お店の人が、銀のお盆にバスマティを入れてくれる。あぁ、懐かしい。南インドの人たちは、その長細いごはんをぎゅっと握り、カレー汁に浸して、もくもくと食べていた。ボクはあの時の記憶を思い返していた。
出来ることなら、ボクも手を使って食べたかった。でも、カレーがまだ熱く、手は使えない。昔、南インドで見た彼らって、どうしていたっけ?どうしても思い出せなかった。
しかし、なんという旨さ。
久々にインドカレーを堪能してしまった。ちなみに、同点には、ドーサもサンバルもある。南インドは、ミールスだけじゃない。
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