「東菊水」を出たボクとY澤さんは、2軒目へ向かう途中、「都合よく立ち飲み屋なんかあったらいいですね」などと軽口を叩きながら歩いていた。
すると、その2秒後に偶然立ち飲み屋が見つかるのである。
Y澤さんが、ぼんやりと遠く見える店舗を指さし、「あれ、立ち飲み屋じゃない?」と呟くのである。
確かに、椅子はないように見える。そして、ひとりの客が立って飲んでいるのが分かる。
念ずれば、願いは叶うのだ。
店の近くまできて、またもや我々は度肝を抜かれた。
何しろ、その店は、たこ焼きの立ち飲みだったからだ。東京には「築地 銀だこ」というチェーンの立ち飲みがあるが、専業のたこ焼き立ち飲みとは珍しい。
店内に入り、ポジションについて、ボクはまず「チューハイね」と叫んだ。すると、Y澤さんは、例の如く二本の指を突き出し、「ふたぁっつ」と後に続くのだった。
「キング・オブ・ブレンダーズ」のグラスに注がれた「チューハイ」は280円。
たこ焼きの他にもメニューは揃っていた。
興味深かったのが、「レバーペースト」。もちろん、バゲット付き。
およそ、たこ焼き屋とは思えないメニューである。
我々はもう一品、「チョリソー」。これも、なかなかいいライトメニューだ。
店はベニヤを組んだような簡素な作りだった。
「チューハイ」を2杯飲むと、ボクの記憶はなくなった。
だから、最後に食べたであろう「大玉 たこ焼き」(450円)の記憶もない。
ボクのスマホに保存されていた画像を元に想像して語るしかない。
その名の通り、玉が大きい。見事なたこ焼きである。多分、うまかった・・・だろう。
店の名前を全く気にもとめていなかったが、後日調べてみると「桃庵納」。
「もあな」と呼ぶらしい。
このキラキラネームみたいな名前は、ハワイ語だろうか。
たこ焼きとハワイにどんな関係があるのだろうか。
この店のとなりに「モアナ」というもつ焼き屋があるらしい。多分、姉妹店なのだろうが、たこ焼きとハワイの組み合わせは微笑ましい。
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