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居酒屋さすらい 1417 - まるます家オマージュを感じる- 「兼屋」(さいたま市浦和区仲町)

2018-12-15 22:04:36 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

「居酒屋さすらい」のライフワーク、「立ち飲みラリー」。最近はめっきりペースが遅くなった。自宅から遠ざかってきたから。わざわざ、そこまで電車賃使って、リスタートするのも面倒になってきた。

「立ち飲みラリー」京浜東北線編の北行は浦和。南行は品川で止まっている。たまには浦和を攻めるかとT根を誘って出かけた。

浦和はビッグシティだ。行った立ち飲みは5軒を数えた。「実は、もう一軒、立ち飲み屋がありそうだ」。そんな情報がT根がもたらされた。多分、それが浦和シリーズ、最後の立ち飲みになるかもしれない。ただ、最近は立ち飲みと称して、全然立ちじゃない店があったりする。外から見えればいいが、たまに入ってみるまで分からない店もある。

京浜東北線のガード下に、その店はあった。見逃してしまいそうな小さな店。しかし、外から内観が見えない。果たして、立ち飲みか。こじんまりとした扉を抜けると、そこは確かに立ち飲みだった。

雰囲気的には、二軒目に来る店。洒落ているのか、適当なのか、分からない。マスターも変わってる人に見える。コンセプトもよく分からない。

とりあえず、カウンターにポジションして、メニューを考える。おや?ビールは「オリオン」があるのか。そして、「モヒート」。うむむ。ますます分からない。

「オリオンビール」は、ドラフトではなく缶。でも興味深いので、オーダーしてみた。

さて、つまみはどうするかとまたもやメニューを見る。ふむふむ。おや、「たぬき豆腐」。ますます、コンセプトが分からない。けど、「モヒート」と「たぬき豆腐」と言ったら、赤羽の「まるます家」。まさか、この店、「まるます家」にインスパイアされたか。だが、この二つだけを切り取って、そう結論付けるのは、まだ早い。たまたまの偶然かもしれない。まずは「たぬき豆腐」を頼んでみて、判断してみようか。

そうして、出てきたのがこれ。

似ている。カニかまが入っているところなんて、特に。だが、「たぬき豆腐」自体、あまり変わり映えしない料理だから、似ていると決めつけるわけにもいかない。しかも、似ているからって、別にどうということでもないのだが。

ただ、「まるます家」の「たぬき豆腐」との違いは、熱狂の差というべきか。「まるます家」のグルーヴ感に対して、「兼屋」の店内には、熱がなかった。酒場に行った高揚感が皆無だった。だから、「たぬき豆腐」が絶望的に味気なかった。

ただし、全ての店がグルーヴィである必要もない。静かに飲みたい客のニーズもあるわけで、そのための役割を担う酒場もある。けれど。

BGMは埼玉のFM放送、「795」。それほど、クリアではない音が店内に響きわたる。

「酎ハイ」をいただいた。

悪くない。いや、「たぬき豆腐」だって、悪くなかった。むしろ、おいしかった。でも、やっぱり気持ちが弾んでいかない。

ボクらは店を出ることにした。これ以上、お金を使う必要もなく。

店を出て、ボクらは「日高屋」を目指した。

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