「洒落者」を出て、向かうとこは決まっていた。
「餃子の王将」でなく、「餃子の王さま」。
はじめ、その店名を怪鳥から聞いた時、思わず吹き出しそうになってしまった。「王将」のバッタもんじゃないかと。けれど、その後知ることになるのだが、「餃子の王さま」は浅草ではかなりの有名店であることが分かった。
1954年創業の「餃子の王さま」に対し、「王将」は1967年創業。バッタもんはむしろ「王将」の方かもしれない。
いつも混んでいるといわれる「王さま」に首尾よく入れるだろうかと気を揉んでいたところ、案の定満席で、ちょっと外で待つことになった。それでも10分程度で、客が出て、自分はカウンターの奥に陣取ることが出来た。
当然、「王様の餃子」(420円)は外せない。そして、「チューハイ」(420円)をオーダー。「チューハイ」は、ビールメーカー由来の甘ったるいやつで、ちょっと興醒めしたけど、まぁそれは仕方ない。
ただ、「餃子」はもう見た目から違っていた。形といい、焼きといい。この焼き目から想像するに蒸してはいないのだろう。
一口食べて、他の餃子とは違うことを実感した。全くもって別格だった。ポピュラーな餃子は焼いた後、大抵特製の片栗粉水で蒸すことが多い。おいしいお店は羽がついたりするが、おおかたの店は、この作業でべちゃっとなることが多い。そういう餃子は昔から苦手だった。「王様の餃子」は、皮はパリパリして、餡もカリッとしていた。本当にいくらでも食べられそうな気がした。これは旨い。これになれたら、他はもう食べられないかも。
お店の雰囲気も良かった。ゆったりとして、忙しなさはなかった。女性だけのお客さんもいて、店内の空気は和やかだった。
「チューハイ」をおかわりして、次の展開を考えた。まだちょっと物足りない。もう一枚、「餃子」にするか。それとも麺で〆るか。熟考した結果。「ラーメン」(530円)にした。
見た目からして、素朴なラーメンである。なるとにワカメに支那竹。まさに東京ラーメンといった風情。味わいも優しく。酔ってきた体にじんわり沁みる。餃子もラーメンも旨い。ここはもう浅草に来たら、外せないお店だな。ただ、飲み物のチョイスはもう少し検討の余地がありそうだ。
「餃子の王さま」の店名に偽りなし。自分史上、最高の餃子、ここにあり。
王様、おうさま、ですか。
餃子の大王様、帝王様、女王様、将軍様、ありそうですね。
執権様はないかな。
カリッとして美味そうです。
是非、ジャンさんもお出かけください。
この王さまの餃子、調べると多めの油で短時間、揚げ焼きにしてるらしい。珍しい調理法だね。なお、肉餃子は一般的な水で蒸す餃子の焼き方らしいよ。
ベチャッとした餃子、最悪だよね。プロなんだからちゃんと焼けよって思う。焼くのが難しいからプロの店に行くっていう部分もあるんだし。
ちなみに昔、よく聞いてた深夜ラジオのラジオネームで「王座の行商」っていうやつがいたんだけど、このネーミングだけは何故か未だに思い出すことがある。王将に行くときに妻に使ったりして失笑されてるよ。
「餃子の王さま」は創業以来の作り方を守ってるらしい。これが、見た目の違いと、「おっ」と思わせる要因だと思う。
大体、町中華でいただく、餃子はべちゃっとしていて、「こんなもんなのかな」って思っていたけど、「王さま」の餃子を食べて、やっぱり旨い餃子はあるんだということを認識した次第。
「餃子の王将」は、京都発祥だもんね。
一度、自分で餡を作って、餃子を作った(皮は買った)けど、どうもいまいちで。回数をこなせばうまくいくのだろうけど、それきりやめたよ。どうも餃子に情熱はないかな。
「王座の行商」、うまいなー。
俺も昔は焼きはベチャとか焦げとか、更には味も今一つだったから、王将の方が明らかに美味かったけど、今は焼きに関しては王将で持ち帰るより俺が焼いたほうがうまいと思うようになった。(焼き立て&自分の好きな焼き方にできるからだと思うけど。)
味の方も、味付けをかえたり、肉汁重視とか野菜多めとか、色々バリエーションを変えられるし、時には皮自体も自分で作ったりで、市販のものとは全く違うものが食べられるし、今はほぼ自家製だな。
皮を買えば、作るの自体はそんなに面倒でもないから、(まあ、包むのになれないと時間かかるけど)師もまた作ってみれば?
ちなみにうちは明日実家で俺主催の自家製餃子&中華パーチーだよ。
自分の場合、餃子にそれほど情熱的にならないし、家族もそうだから、我が家ではマイナー扱いだし、だから上達もしないし。多分、ウチの場合はそんな感じが続くと思うよ。
ただ今回のように、「餃子ってこんなもんか」という思いを払拭できたのは、あらたな発見だった。旨い餃子はあるんだと。
今日はご実家でパーチーか。それは楽しみだね。一人十個とか食べるのかな?
翁にも特製餃子を用意してたりして。