居酒屋とは呼べないものの、これまで2回ほど訪問し、おいしい中華をいただいた「碧麗春」。今回、3回目の訪問となった同店について、そろそろ掲載しておく必要があるだろうと考え、採りあげる事にした。
「碧麗春」と書いて「ビーリィチュン」と読む。
芝のセレスティンホテル内にある上海料理店だ。
豪壮な木の扉に達筆な楷書で彫られた金の文字。そして、その隣の白壁には、中国の絵巻を想像させる絵。けっこうな風格を漂わせる店だが、実は至ってカジュアルだ。
店内は相当広い。
テーブル席はアレンジ自在、ちょっとしたボックス席もあって、用途は様々だ。
白くて明るい雰囲気もグッド。
そしてビールの多様さと紹興酒のうまさが特筆だ。
生ビールは「ブラウマイスター」と「スーパードライ」。
瓶が「クラシックラガー」に「青島ロ卑酒」に「ギネス」。「ギネス」が中華に合うかは、さておいて、このラインナップはさすがである。
料理も申し分ない。
上海といえば、もちろん「小龍包」。蒸気が漏れる熱々の蒸籠ではこばれてくる。以前、上海では一度だけ豫園で「小龍包」を食べた。その本場の味などもう忘れてしまったが、まぁ、何はともあれ本当にうまい。
ビールを飲み干したら、もう紹興酒に。白いポットで出てくる、熱燗のそれは「かめだし5年加飯酒」と呼ばれるもの。中華街にて300円で売られているフルボトルのそれよりも断然まろやかだ。
正直、わたしはもうこれだけで十分である。
上海といえば忘れてならないのは「上海蟹」。だが、残念なことに、わたしは食べたことがない。宴会の予算が潤沢ではないため、上海蟹抜きのコースが展開されるのだが、オレンジ色の憎いやつ。夕刊フジのようなキャッチコピーの小柄な蟹をいつか食べてみたいと思う。
同店においてもうひとつ特筆すべきなのは牛肉と冬瓜らしきものを炒めたとろみ風の煮物。料理の名前は分からないが、これも素朴でおいしい。
どれを食べてもはずれはなし。
〆は時々担々麺が登場する。BザイのOさんが言うには、この店には3種類の担々麺があるという。そのいずれもコンプリートしたOさんは、「どれもうまい」と言っていた。
ちなみにこれらは汁ありの担々麺だった。
コックの服でホール係を担当する女性は超美人。
我らが宴会で鼻の下を伸ばす輩が何人か。実は、自分もそうだったりして。
ここセレスティンホテルは、薩摩藩の下屋敷だったとのこと。
ホテルの前の道を突き当りまで行くと、そこには江戸無血開城を果たした勝海舟と西郷隆盛会談の碑がたっている。三菱自動車本社の角のところだ。
この薩摩藩邸、どれほど大きかったのか。
空恐ろしい。
と、思いながら、紹興酒がすすむ、すすむ。白いポットを何度もおかわり。ついつい飲みすぎてしまいそう。
あぁ、やっぱり中華が最強だよ。
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