雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

こんどの敵は「ピントはずれ」(つづき)

2013年04月10日 | 機材
昨日のブログは、徹夜による睡眠不足から途中で投げ出してしまい
申し訳ありませんでした。

結局8日夜は朝まで晴れ、「マルカリアンチェーン近傍」10分を20枚、
残った時間で「アンタレス近傍」 5分で16枚をNFD400mmで撮影しました。
画像取り込みしてわかった結果は・・・いずれも”ピントはずれ”だった。
昨日はお見せしていない 「アンタレス近傍」の1枚画像
全体画像をザッと見ると、近くのM4を含めそれなりに写っていると思ったのだが・・(上が北)
拡大してみると・・・、やはりピントを外してる!

今回の撮影は、 たまたま晴れて「もうけもの」という気持ちで”手抜き”をしたのでは?
そんなことはありません!!(キッパリ)
NFD400mmでは、3月9日撮影の「シーガル星雲」でも
5分25枚がピントはずれとなっており、その教訓から今回も慎重におこなったつもり。
(「シーガル星雲」の画像は3/11記事に掲載)

今回の撮影における”ピント合わせ”について検証してみる。
■  ピント合わせ用ツールと方法は
手作り「バーティノフマスク」によるピント合わせ。
マスクのパターンが細すぎるため、切り抜きが無理と考えOHPシートにプリントしてあります。
OHPシートとは、会議などのプレゼンで使っていた投影用透明シート。今は液晶プロジェクタが一般的。)
手作りバーティノフマスクによる星像(拡大済み)・・・)マルカリアンチェーン撮影時  ()アンタレス撮影時
(撮影後の液晶プレビューで拡大して見た画像は、もう少し小さ目のイメージかな)

改めて見ると、アンタレス撮影用の方は中心線が左に少しズレている事がわかるが・・・?
kissDXの場合、モニタも小さく、バリアングル液晶でないため、苦しい姿勢で確認となる事が多い。
直接TST撮影した画像でピントを確認する事はファジー過ぎて使い物にならない中で、
バーティノフマスク」 は、救世主だったのだが・・・
実際に撮影される星像はもっとシビアだった。

ここで疑問が出た。もっと焦点距離の長いR200SSではピントはずれがあまり発生していないのは、なぜ?

)現在使用している自作の「バーティノフマスク」。右上の一番大きいのがR200SS用で唯一パターンを切り抜いている。
(他はすべてOHPシートへのインクジェットでのプリント。)
)R200SS用のでのバーティノフマスクによる星像(拡大済み)。 光条の線がスッキリしているような・・・

OHPシート”は記載できる様にするため、表面がやや不透明で
切り抜き”に比べればパターンの明瞭度はかなり落ちる。
それがバーティノフマスクによる星像を劣化させているかも知れない。

■  ピント合わせの精度を上げるための対策は
最近のデジ一眼なら
 ライブビューによる最適ピント位置の検索・・
 パソコン接続によるライブビュー画像の拡大
などが考えられるが、kissDXではいずれも不可能。(せめてライブビューは欲しい)
やる気になれば、カメラのカードを抜いてパソコンで撮影画像を確認する事も可能だが
何度も繰り返す場面が容易に想像できる。

”小物”づくりが得意なわたしとしては
OHPシートでは無い、「バーティノフマスク」でも作ろうかな?
そうと決まったら、さっそく100円ショップにでも行って使えそうなものが無いか探してみます。


撮影できたピンぼけ画像は、もったいないので画像処理(ごまかし?)技術を駆使して
明日のブログでお見せする予定です。(期待は厳禁!)


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昨夜も寝る前に空をみたら、同じような透明度で星が見えていた。
とにかく眠かったので、”このあとすぐ曇ってくる”はずと言い聞かせて床に入った。

雲上くもがみ

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6 コメント

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Unknown (まるこう)
2013-04-10 14:25:46
おそらく、OHPシートの厚さ分ピントがズレているのではないでしょうか。
R200SSなど望遠鏡で長焦点だと厚みの影響が相対的に少ないと考えられますね。

切り抜きが一番良さそうです。
返信する
切り抜きに近い方法で (雲上(くもがみ))
2013-04-10 15:45:08
まるこうさん、こんにちは。
なるほど、パターンがプリントされている表面と、
そのあと通るOHPの厚さ分だけピントがずれて不明瞭になるわけですね。(なっとくです。)

今、考えているのは切り抜きでは無く、ラッピングや植木などで使う巾3mm程度のテープ(細い針金入り)をスリット状に並べる作戦です。
うまく行ったらまた報告いたします。
アドバイスありがとうございました。
返信する
細い針金入りの部材で経験あり (ただよし)
2013-04-10 20:42:25
こんばんは。ただよしです。
細い針金入りの部材で作成経験あります。私は失敗しました。理由は、針金の周りのビニール(?)の部分が微妙に波打ってしまったためでした。
そこで材料を変更し、黒色の結束バンド(インシュロックタイ)を使って作りました。適度に固く、ニッパーで容易に切断できるので加工が楽でした。
参考になるか分かりませんが、私の体験を書かせていただきました。
工作、頑張ってください。応援しています。
返信する
グッドアイデア! (雲上(くもがみ))
2013-04-10 21:51:16
ただよしさん、こんばんは。
今、目の前に家内に100円ショップで買ってきてもらった”針金の周りにビニール”があるのですが・・
実はただよしさんのいわれる”浪打”が気になっていました。
結構、ハードに使うので、できた時は良くても、”浪打”は出てくると思います。
”浪打”が出ると光の干渉が原理の「バーティノフマスク」には、
OHPシート以上の悪影響が出そうな気がします。
インシュロックタイは普段使い慣れているのに思いつきませんでした。
黒くて細いやつを見つけてきて、それで行ってみます。

すばらしいアイデア、ありがとうございました。
完成したらブログで報告させていただきます。
返信する
結局、拡大してみてます。 (ミッチー)
2013-04-11 20:48:05
ああ、ホームセンターで買ったPPシートみたいなのをちまちま切り抜いた記憶がよみがえってきました(笑)。
とか言っても、僕はバーティノフマスクは補助的に使う感じです。
ピント合わせのときだけ、カメラをUSBでパソコンとつないで、大きい画面で確認しています。バーティノフマスクである程度ピントを寄せたら、はずして、FocusCheckerっていうソフトで何度も確認しています。
同じく、ライブビューがないのでとても手間なんですが、ここまですれば自信満々で撮影できます(笑)。
返信する
マスクだけでは・・・ (雲上(くもがみ))
2013-04-11 22:02:37
ミッチーさん、こんばんは。
バーティノフマスク結構いいとこまでできました。
作り始めたら木工細工とタイラップ(インシュロックタイともいいます)の組み合わせになりました。

ミッチーさんの言われる通り、りっぱなマスクができてもカメラモニタでは限界があります。
作りながら考えたのですが、マスクでおおよそのところに合わせたら、ピントをわずかずつ動かしながらTST撮影して、カードを抜いてパソコンで確認しようかと思っています。
(kissDXでもユーティリテーで画像確認が可能なら、そっちで)
ピント位置の把握には、レンズに以前「天文ガイド」の付録のバーニャ付の目盛りを貼り付ける予定です。
返信する

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