雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

11月の3夜目は、C11鏡筒バックフォーカスの検証から

2024年12月07日 | 上越天体写真友の会
8月に 約30年間休眠状態にあったC11鏡筒が突然やってきて、
(まか)されたものの あまりの大きさ重さに
ところ変わって、我が家で粗大ごみになるのか?」と一時は思ったのですが、
お仲間からのご支援や、幸運にも恵まれて11月には本番撮影までこぎつけました。

現時点での撮影方法は
EM-200 Temma2M赤道儀の搭載能力及び まもなく後期高齢者の私の体力も考えて
オートガイドはあきらめて 赤道儀まかせのノータッチガイドで、
30秒の短時間露光で32枚を1セットで4セットを基本に撮影する事によりガイドエラーもなく、
ほぼ歩留まり100%の撮影画像が得られています。
おまけに4セットで128枚撮影するのですが 総露光時間はわずか1時間余りで、
冬の夜長なら一晩で6タイトルも撮影が可能です。
( 先月11月は3日と9日の2夜だけで11タイトル撮影 )
この時期に11タイトルも画像ストックができるというのは、わたしのブログ始まって以来です。


そんな11月にもう一夜、25日は雲予報は芳(かんば)しくないものの 検証くらいはできそう、
ということでC11鏡筒で気になっていたバックフォーカスの検証を行いました。

C11鏡筒にF6.3レデューサー装着時の各部の寸法
やってきた時は電動フォーカサーだったのですが、軽量化のためモーター部をとり外しました
シュミットカセグレン方式のC11鏡筒は鏡筒背面のピントノブ(上の写真の左下隅)を回して
主鏡を前後に移動させることにより、ピント調整を行います。
(ピントノブを時計方向に回すと主鏡が下がり、反時計方向で主鏡が前に移動します)

他のニュートン方式などの反射望遠鏡では主鏡や副鏡は固定されているため、
接眼部のピント装置を使って カメラの受光面を焦点位置に合わせるだけです。
一方シュミットカセグレンでは接眼部のカメラまでの位置(バックフォーカス)に応じて、
主鏡の位置を変化させることによりピントを合わせることができます。
ここで当然疑問が発生します。
主鏡移動でピントさえ合えば、バックフォーカスはユーザーの自由でいいのか?
光学の知識に疎(うと)い私でさえ、
鏡筒の設計時点では 最も高性能が得られる主鏡位置や、
そこから得られるバックフォーカス値が定められていた事は想像に難くありません。

そこでネットで検索してみたのですが ・・

セレストロン F6.3レデューサーのバックフォーカス では
●C6鏡筒の論議ではバックフォーカス105mmらしい
●バックフォーカス値でF値が変化するがC8鏡筒では105mmがF6.3に近い
●C11ではレデユーサープレートから5.475インチ(139mm)
といった具合で
C11+F6.3レデューサーでの最適なバックフォーカスがどうなるのかはっきりしません。
そこで、逆説的に
レデューサーを付けて撮影した写野がF6.3になるバックフォーカス
が 適正値になるのでは? とネットに書かれていたので
やってみました。
最初の画像の構成で繰り出し量()を0㎜~17.5㎜まで2.5㎜間隔で変化させて
ピントノブを回してピント調整(確認はバーティノフマスク)して撮影した結果です。
検証は繰り出し量を2.5㎜ずつ変化させて行ったのですが、0㎜・10㎜・17.5㎜(最大)だけを図示
ステラナビを使って撮影画像の写野から焦点距離を割り出しました

検証した結果、F6.3(焦点距離1,764㎜)相当となったのは
繰り出し量10㎜(バックフォーカス104.5㎜)となりました。
取り付けてあったフォーカサーの繰り出し量の中間付近でF6.3が得られたのが偶然なのかは、
まだ前の使用者に聞いていないのでわかりません。

実は光軸調整の追い込みについても、バックフォーカスの検証を行う前に検証してみたのですが・・
ステラショットのライブビュー画像から ↓

ステラショットによる はくちょう座デネブの撮影画像から ↓
上段は繰り出し量0㎜、下段は17.5㎜
暗いドーナツの穴がわずか右上に偏っているようにも見えるのですが、星像のゆらぎもあり再調整はしませんでした。
( 同心円のリングより目立っている斜めの光条はなにが原因でしょう? )


この25日の夜は、雲予報では日が替わった午前1時ころには雲が出るというものだったのですが、
3時過ぎまで3タイトル撮影できましたので 次回以降に。


= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
庭の植木の冬囲いも冬タイヤへの交換も終えているのですが、
まだ炬燵(こたつ)は出していません。
ここ最近は星空が縁遠くなったという天候が続き、
いよいよ天体写真撮影も長い冬休みに入りそう。

夏には家の周りで咲き誇る高砂百合が、なぜかいまごろ2輪だけ風にゆれていました。
「にいちゃん寒いよぉ~」という声が聞こえてきそうです


にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へにほんブログ村
いつもポチッとありがとうございます。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« M78 ウルトラの星雲 モザ... | トップ | アンドロメダ銀河と伴銀河M11... »

コメントを投稿

上越天体写真友の会」カテゴリの最新記事