雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

つくりかけの帆船(ふね)第10号(とりあえず最終回)

2013年09月14日 | 木製帆船
わたしのブログではジャンル違いで、あまり人気のなかった
木製帆船シリーズも今回を持ってとりあえず最終回となります。
(これまでの製作記録は、カテゴリー ”木製帆船”でごらんください。)
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木製帆船(フランス戦艦 ラ・クローンづくりの過程を写真中心でお見せしてきました。

前回(第9号)で製作記録は終わっていたのですが、
その後も天体写真を再開するまでの間、製作は続いていました。
つくりかけの帆船(ふね)は、最下段のマストを建てたところで
寝室のタンスの上で何年もほこりをかぶっていました。
5年以上放置され、ほこりまみれです。
シリーズ最終回にあたり、この姿ではあまりにかわいそう。

きれいにしてあげました。













ごらんのとおり、まだシュラウド(縄梯子)も縦のロープしか張れていません。
帆は付ける予定はないのですが、まだ上段のマストとヤード、
山ほどのロープを張らなければなりません。

実はマストとヤード(マストに十文字に付ける帆桁)は、もう作成済です。
(単身赴任中、寮の部屋でコツコツ作っていました。)


天体写真が絶望的な雪国の冬の間にコツコツやるか、
それとも体力気力の限界を自覚した時の、老後の楽しみとするか・・

「つくりかけの帆船(ふね)」 初回記事は こちら

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ブログ開設後、月1回程度のペースで連載してきました。
「 天体写真はむずかしくてわからないけど、帆船シリーズはいいね。」
といってくれた”O”さん、ありがとうございました。
天体写真の合間に製作が進むようなら、また報告させていただきます。

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「アンドロメダ大銀河 絵巻」 じゃなくて、”掛け軸”?

2013年09月12日 | 天体写真(系外銀河)
前回、ブログが重くなり過ぎるという事で掲載を見送った
アンドロメダ大銀河絵巻」です。
(銀河に沿って切り取ったものを、40%に縮小しました。)


これでもか! というくらい更に色を濃厚にしてみました。

まだ、モザイク合成する前の画像をお見せしていませんでした。
< 西 側 >
< 東 側 >
(撮影DATAは、前回記事を参照ねがいます。)
できるだけ銀河全景を入れるため、南北方向(画像では左右方向)も少しずらしています。


の真似をして、もっと掛け軸っぽくしたかったんですが・・

ほんとの掛け軸になっちゃったので不採用。


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月に1・2度撮れるかどうかという天気ですので、
同じ画像を何回も使いまわしさせていただいております。

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撮ったどー! 『 アンドロメダ大銀河M31 』 

2013年09月10日 | 天体写真(系外銀河)
前回記事  を書いた日の夜、
思いがけず撮影する事ができました。
ふとんに入ろうとした時、やけに虫の音がにぎやかで窓を開けたところ
雲の切れ間から星が見えていました。
昼間の雨で透明度も良く、雲が切れそうな予感から0時半ころから設営開始。
ちょうど南中直後だった「アンドロメダ銀河」をモザイク撮影する事ができました。
1時半ころから撮影を開始、薄明が始まる4時頃までの実質2時間半でした。

露光時間は短いものの、当分は撮らなくていい「アンドロメダ座大星雲」となりました。
等倍画像でお見せできればいいのですが。  (画像クリックで拡大表示)
撮影DATA: 2013/09/09am 01:26’~ VixenR200SS(f=800mm F4.0)バーダーMPCCⅢ
露出 10分×15枚(東側7枚、西側8枚モザイク合成)  ISO 1600 LPS-P2FIL Cooled 60D (気温18℃ 冷却-6℃)
EM-200USD赤道儀 OrionSSAG ガイドスコープGS-60S PHD Guiding ステライメージ7

なんとか等倍画像に近いものをお見せしたいという事で、
ちょっとお遊びをやってみました。  (画像クリックで拡大表示)
銀河全体画像の右下に見える、恒星雲NGC206付近のクローズアップ画像です。

面白そうだったので調子にのって、先ごろ話題になったすばる望遠鏡の
超広視野主焦点カメラで撮った画像と比較してみることにしました。
超広視野主焦点カメラ(HSC)の画素数は8億7000万画素。
わたしの使用カメラEOS60DのCCD約50枚分になります。
更にすばる望遠鏡の集光力は、わたしのR200SS反射望遠鏡の実に1600倍になります。

銀河全体のどこの部分かわからなくても、どっちが私の撮った画像かはわかりますね。
( 画像クリックで拡大してみると、すばる画像のすごさが見えてきます。)
銀河全体画像の右上に見える、矮小楕円伴銀河M110のクローズアップ画像です。
伴銀河の下に、はるか彼方の銀河が小さく写っているのを見つけました。

銀河全体画像の中央やや下に見える、伴銀河M32
アンドロメダ銀河本体M31より地球に近い側に位置しているそうです。

銀河全体画像の中央やや上に見える、銀河外縁部です。
赤い散光星雲や塵の黒い帯も見えています。

銀河に沿って長く切り取った「アンドロメダ座大銀河絵巻」も用意したのですが、
ブログが重くなると悪いのでやめました。

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撮影できるとは思っていなかったので、ほんとに幸運でした。
秋の虫さんに感謝です。
今回も「親亀子亀方式」でのオートガイドでしたが、
ジャストピントで星像が鋭かった分、流れが目立ちました。
ガイド結果については別途、分析して見たいと思います。

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難物 『アンドロメダ座大星雲』 をどう撮るか

2013年09月08日 | 天体写真(系外銀河)
今では「アンドロメダ大銀河」と呼ばれるのが一般的ですが、
わたしはフィルム時代の呼び方「大星雲」の方がなぜか愛着を感じます。

この銀河は名前くらいは誰でも聞いたことのある有名なものですが、
天体写真としては意外にやっかいな対象だと私は思っています。
どこが、やっかいなのか?
他の銀河と同様見かけが小さく、暗いのか
そんな事はありません。
見かけの大きさは月の6倍もあり、肉眼でも中心部がボーっと見えるほどの明るさです。
TAMRONズームレンズ(f=17mmF5.6) 3分 kissDX 2008.12.19
三脚とバルブ撮影が可能なカメラなら、誰でもその姿を簡単に写す事ができます。
(光害のある都市近郊ではちょっときびしいかも?)

CanonEF100mm(F4) 3分x5枚コンポジット kissDX 2007.11.10
更に望遠で撮影ができる機材があれば、1,2分でその形まで捉える事ができます。

このように写す事は簡単なのですが、見栄えのする写真を撮ろうとすると難物なのです。
現在の私の主力反射望遠鏡ビクセンのR200SS(f=800mm)で拡大撮影しようとすると・・・
わずか20秒露光で銀河中心部と二つの伴銀河を確認する事ができます。
しかし、広がった周辺部は非常に淡いものです。
昨年の撮影では銀河全体が収まらないため、西側と東側に分けて撮影しました。
< 西側 >
< 東側 >
共通DATA: 2012/10/14am  VixenR200SS(f=800mm F4.0)ビクセンコマコレクタ3 露出 5分×16枚 
ISO 1600 LPS-P2FIL kissDX(SEO-SP2)
EM-200USD赤道儀 OrionSSAG ガイドスコープGS-60S PHD Guiding ステライメージ7

この2枚を Microsoft Image Composite Editorでつないでみました。
( 画像は北が上になるよう、回転移動してあります。 )
西側下部が欠けないよう、東西でもっとずらすか、南北にこだわらず写野を決める必要がありそうです。
今回の再処理にあたっては、年老いた星の中心部を黄色、
若い外周部が青みがかるよう意識して画像処理を行いました。

昨年「天体アルバム2012」に登録した画像は、銀河の淡い部分に重点を置いて処理したものです。

天文雑誌の入選作品でも、さまざまな色合いの「アンドロメダ大星雲」を見る事ができます。
わたしが撮影対象として”難物”だと考る理由の一つでもあります。
ほかには・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
● 渦巻の腕が非常に繊細でノッペリしている事
● 銀河中心核と外周部の輝度差が著しい事・・
● モザイクする場合、撮影時間が倍必要な事

淡い周辺部を描き出すには5分露光では不足と思いますので、
今年は露光時間をもっと伸ばして再挑戦してみます。
冷却デジカメ60Dの低ノイズ化にも期待しています。

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9月もダメなら、10月があるし・・・

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Step7 「FlatAide」 に甘えるな。(私の画像処理)

2013年09月07日 | 画像処理のはなし
”Step7”と言われても、もう忘れられている人がいると思います。
7月頃にブログ掲載する写真が撮れずに、苦肉の策で連載した記事の続きです。
( これまでの記事は、カテゴリー ・画像処理のはなし よりご覧ください。)

ステライメージ7での処理の記事が一段落した事で、終わる予定だったのですが
連載当初の記事には、FlatAideの処理についても掲載する予定だった事を思い出しました。
7月以降相変わらず撮影ができない天候が続いていますので、
間が空きましたがFlatAideの機能の紹介くらいはできるだろうということで・・

Step 7 背景フラット処理
使用ソフト FlatAide(フラットエイド)
FlatAideは、びんたんさんが作成されたフリーソフトで、下記よりダウンロードできます。

下の画像はステライメージ7で、マルチバンドシャープまで処理の終わったものです。

右下はからす座にある衝突する銀河で有名な「触角(アンテナ)銀河」です。  (北は下の方向) kissDX(SEO-SP2)

既にステライメージでの処理は完了しているのですが、ご覧の通りデジカメのCCD面のゴミや
カブリなどの背景むらがあり、大変見苦しいものとなっています。
以下、この画像についてFlatAideでの処理を行ってみます。
( 処理する画像はFlatAideで処理が可能なTIF形式で保存しておきます。 )

①. 星像検出
フラット化する背景から除外する”星”のしきい値と、”星雲・銀河”のレベル値を指定します。

フラット化から除外される部分がピンクで表示されます。
背景にうっすら色が付き始めるくらいの方が、自然なフラット処理になります。

②. 星像消去
背景のむらを検出するため、対象外の星や星雲・銀河が消去されます。

③. ぼかし処理
処理する境界が際立たないよう、”ぼかし”処理を行います。
わたしの場合、[ぼかし最弱]を選択する事が多いです。

④. 補正実行
背景色のレベル指定は大変重要です。何度かやり直す中で最適値を見つけます。

⑤. 補正実施後
背景色RGBのレベルを同じにしたため、背景の色づきが無くなっています。
うっすら明るかった上下のむらは、ほとんどわからなくなりましたが、
ゴミによるスポットむらはまだ少し残っています。

このようにFlatAideは大変有能なツールですが、入念な周辺減光やカブリ処理
できれば事前にフラット処理も行った上で使うことをお勧めします。
タイトル通り、FlatAideに甘えるな! です。

参考に他のFlatAide処理画像を掲載します。

処理前
処理後
M63ひまわり銀河    まだ処理の余地がありそう。(北は上の方向) kissDX(SEO-SP2)


処理前
処理後
M51子持ち銀河    背景むらはかなり改善されましたが・・ (北は下の方向) Cooled60D


処理前
処理後
マルカリアンチェーン  Cooled60D不具合で修理してから、右下のカゲリが目立ちます。(北は下の方向) Cooled60D

次回は  私の画像処理 最終回
Step8 最後の仕上げは、D.P.Pでこってりと  の予定です。
 

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これだけ晴れないとグチも出ないようになりました。
かわりに腹が出てきました。
先日の謙信公祭の写真で市展にでも応募しようかな・・、
なんてふとどきな事を考えています。

雲上くもがみ
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