箱根旅

2006年11月10日 | diary
 
 
6日から2泊3日で、中学からの親友のIさんとのんびり箱根旅。
Iさんは暮れに、2人暮らしをしていたお兄さんを亡くしたばかりだった。
介護生活から解放された彼女をご苦労様というわたしからの想いを込めて誘ったのだけれど、最後に温泉に泊まったのは15年以上も前だという。
前日に電話を入れると、「嬉しくて」と少々興奮気味。
誘ったわたしも、誘い甲斐があるというもの。

 彼女とは、2人だけで様々な場所に旅をした。
そして結局結婚をすることなく、自分で選んだ運命だというけれど。
女性として輝いているはずの時にさえ病気になった両親のそれぞれの最期を自宅で看取って、次に看取ったのは20代の時に発病し働けなくなったお兄さんだった。

上り坂に差し掛かっていた自分の仕事を縮小してまで、家族にのめりこむ彼女がグループの中では理解されなかった。

結婚する機会は沢山あったけれど、結局いつも自分で決めるときに、必ずと言って良いほど誰かが病気になり、彼女は家族を選んだ。
わたしだって家族を愛し大事に思っているけれど、いざとなったらどんな本音が自分の中から出てくるのかは分からない。
逃げ出してしまうかもしれない。
彼女は自分に後悔はないし、やりきったという達成感に満たされているというけれど…。
別れ際の、独りの家に帰るときの顔が寂しそうだった。

 昔はダサかった箱根も、この何年かで自然と融合したお洒落な施設が沢山できた。
わたしは今年は2回目。
紅葉もぼちぼち始まり、今月の末ごろには山がもっと色づきそうだった。
芦ノ湖畔の、成川美術館から眺める富士山の美しさには驚き。
前日に大風が吹いたせいか、空気が澄んで富士山がはっきりと見え、地元の人も感激していた。

しかし、お年寄りが多い事に驚いてしまった。
70代以上はざら。
どこへいっても元気なお年寄りばかり。
わたし達は若手の方。
わたしも彼女と、そんな年代まで共に旅する事ができるだろうか?
コメント (4)
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