国立西洋美術館で開催されている『ルーブル美術館展』の招待券を2枚戴いたので、珍しく火曜日休みの夫と上野に出かけた。
多分、チケットを戴かなかったら、この美術展は行かなかったかもしれない。
あの膨大なルーヴルの中から、いったいどんな作品をセレクトするのか、又フェルメール展のように何時間も並ぶ危惧もあったし…。
しかし、出かけてみれば並んでいる人も無く、内部はそこそこ混んでいたけれど意外にゆっくりと鑑賞を堪能することができた。
さすが、フェルメールの「レースを編む女」の前は混雑。
光と影、明と暗を描くことで有名な、ラトゥールの代表作「大工ヨセフ」も期待通りだった。
父親のヨセフが、息子の十字架刑を暗示する大工道具の錐で、木材に穴を開けている姿、そしてそれを蝋燭の光の中で眺めているイエスの静謐な姿には感動さえ覚えた。
好きなハルスの作品もあった。
この画家の描く肖像画は、どれをみても生き生きとして描かれた人の性格や内面が伝わってきてハルスの絵にはいつも惹きつけられる。
絵画らしい絵画を鑑賞した、というのが今回の感想。
美術館を出て見渡せば、上野公園の桜は、ソメイヨシノではないけれど、既にちらほらと花がほころび「オオカンザクラ」と記された桜は美しく満開だった。
ランチは、上野では有名な洋食屋さん『黒船亭』へ。
今回は1組待つだけで、即座れラッキー。
私は和風ハンバーグ、夫はロールキャベツ、オードブルも取ってビール。
ここはハーフにもして下さるので、色々味わっている人もいる。
会計を済ませると、まだ10人以上待っていた。
黒船亭を出て、次に向かったのは黒船亭から数分歩いたところにある『旧岩崎庭園』へ。
なかなか行く機会がなく、やっと今回実現した。
日本の洋館って好き。
庭園というけれど、ここは明治時代にイギリス人建築家のコンドルが設計した三菱の創設者である岩崎久弥の邸なのだ。
岩崎家の家紋である、三階菱が彫られている。
その家紋が、今の三菱スリーダイアモンドに変化していったらしい
イギリスのジャコビアン様式で、タイルはミントン、壁紙は復刻した金唐紙革、床は寄木細工。
贅を尽くしたお邸だ。
室内はイスラム風あり、カントリー風ありと、そして併設された和館の書院造との相性もなかなか。
そして、次は岩崎庭園の真裏にある湯島天神へ。
湯島の白梅というけれど、もうほとんど梅は終わっていた。
合格を願う絵馬、そして反対側にはお礼参りの絵馬、いずれにしても絵馬の多さにはさすが湯島天神!
湯島からメトロ千代田線で帰路へ。
久々の、東京見物
さすが、疲れましたぁ~~。