親不孝?

2009年05月10日 | diary
人恋しく…それは友人のメールに、最近よく使われているフレーズだ。
2,3日前に送られたメールにも「人恋しいこともあり…」と。
とても気になる、そんな彼女の胸の内。

というのも、友人はシングル介護真っ只中なのだ。
身近に兄弟や親類がいても、結局いつも顔を合わせているのは父と娘。
波風が立たないわけがない。
友人は買い物以外はほとんど外に出ることも無く、最近はネットスーパーを利用しているので、あまり人に会うことが無いという。
心配になり、即電話を入れてみたら、思いのほか明るい声が聞けて一安心をした。

しかし、「死にたい」と言う父親の話題には、2人で笑うしかなかった。

というのも、私の父も最近はすぐ死にたいと言うのだ。
父の発する言葉が、気持ちと裏腹なのは分かってはいるけれど、言葉にされてしまうと聞いている方が戸惑ってしまう。
身近に娘がいて、老親は年相応に老いてはいるけれど、有難いことにはこれといった持病も無く、ちゃんと夫婦で生活を営めるなんて、そんな幸せなことは無いと思うのだが。

生きている意味が無いとか、体が思うように動かないとか言われても。
私だって、若いときのようには、体は動かないし…

老いを未だに受け入れられないのか、現実を見たくないのか
運動をするデイケアもやめたので、一日中座りっぱなしでは筋肉も落ちるばかりだし、座りながら出来るケアハウスで習った運動を勧めるけれど、やる気はまるでなし。
元々ワンマンだった父は、意見されることが嫌い。
まして、年を重ねるごとに両親はマイナス思考になった。
それが更に拍車がかかっている。
これも老人性うつの一種なのかしらと思ってはいても、私も気分良くお相手することも、ましてご機嫌もそうそうはとれず
「そんなに死にたければ、病院にいくの止めれば」と、つい言ってしまう親不孝な娘なのだ。

親不孝な娘は、なるべく両親のそばには近づかないようにしている。
クラ~イ2人のそばに寄ると私の気が吸われてぐたっとなり、人の感情を諸に受けやすい私のほうが参りそう。

私の周囲では、私だけでなく満遍なくこの問題に友人達が悩んでいる。
中学からの仲良し3人組のうち、2人はやっと介護生活が終わった。
それなのに、2人とも介護が終わっても、その時の後遺症がそれぞれ体や心に残り、今も悩んでいる。
私が介護される側になる頃には(想像するのも怖ろしい)世の中も環境も良い方向に向かっているかしら。
コメント (4)
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