福島へ

2011年12月08日 | おでかけ

        
     
              冬景色


1年ぶりに、夫と共に福島にいる息子を訪ねた。
息子は親が来ることは、内心は迷惑らしいが(苦笑)
その気持ちもわかるけれどね。
しかし震災以後、息子のいる福島がどうなっているのか知りたい想いもあり。

会社の社宅となっているアパートよりも、小洒落たワンルームマンションに入る人が多く、去年訪ねた時は10室以上も無人となっていた。
現在は地元の被災者家族を受け入れたらしく、既に満室。
地区の広い空き地にも、仮設住宅が建ち並んでいた。

県外にいると震災、津波、原発や放射能問題など、それらが少しずつ私たちの心の中から正直なところ、薄れつつあるのを感じる。
しかし福島に入れば、目前には未だ乗り越えられない問題ばかりと言うことを突きつけられる。

何度か訪れた海岸まで足を延ばしてみた。
震災後10ヶ月近く経とうというのに、時間が止まってしまっているような印象だ。
人影も見えず、今は瓦礫も撤去されているけれど、家も土台を残すだけで、津波にあわなかった高台に建つ家にも人がいるのかいないのか。

    


そして復興への青写真は、出来つつあるのだろうか。

     

海に目を向ければ、何事も起きなかったように、波間にはカモメが漂っているばかり……

     

海岸からの帰りに、昼食をとる店をさがしていたら、やっと和食レストランを見つけた。
海を臨む高台に建つ、結構お高そうな店構え。
ところがメニューは「復興支援メニュー」と称してオール700円。
天ざるを頼んだら、わぁ~、スゴイ量の天ぷら。
海苔のかかったざるそばに、五目御飯までもつき、お店の方が多かったら詰めて下さいとプラスティックの折り箱を下さった。
食べきれないほどの天ぷらを早速包んだ。
周囲が壊滅的だった中で、奇跡的に助かったお店だとか。
なのに、ひとり助かってしまい申し訳ないという気持ちで、近くの方々、道路を往来する方のために安く、そしていっぱいお腹を満たしてもらいたいと言う。   

 

コメント (2)
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