【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

壮大なロマンの花~水仙

2009-03-09 18:30:00 | 香る庭の花綴り


   青空、なかなか長続きしません。
  今朝はもう一面真珠色の空になりました。

   午前中は、真珠色の空から太陽も顔を
  覗かせていましたが、いつ頃からでしょう・・。

   つい先程、空を見てみましたら・・。
  音もなく静かな雨が、降り出していました。
  今は又、やんでいるようですが・・。

   それでも朝一番に庭に出てみますと・・。
  ツンと、いつにも増して鼻腔をくすぐる、
  強い沈丁花の芳香・・。

   視線を巡らせると、
  お向かいの沈丁花が、今丁度、満開です。

   そして、我庭にも白い水仙に遅れる事、
  1ヶ月余り・・。

   アンの言う、金色の水仙が開花しました。
  ただ、この水仙・・残念な事に芳香は、ありません。

   これまで何度か水仙の事は、取り上げていますが、ここでもう一度。
  水仙の属名は、「Narcissus」(ナルキッサス、ナルシサス)。

   ギリシャ神話の人物名から来ている事は、周知の事と思います。
  ギリシャ神話と言えば・・。

   様々な神々、女神、物の精(ニンフ)、はたまた英雄、そして人間達が活躍し、
  陰謀を企て、恋をし、殺戮(さつりく)した壮大な物語です。

   その中で、愛の女神 「アフロディテ」、太陽の神 「アポローン」
  英雄 「ヘラクレス」 は、特に有名ですね。

   美青年、ナルシサスには多くのニンフや、乙女達が恋をしましたが、
  彼は受け入れず、泉に映る自分の姿に見惚れて死んで行ったと言います。
  そして、1本の花になった・・。「ナルシスト」 の名は、ここからでしたね。

   そうそう、彼に恋した一人、エコー(木魂の精)は絶望のあまり憔悴し、
  声だけが残ったとされています。
  木魂がなぜか・・物哀しいのは、こういう事だったのですね。

   「仙人は、天にあるを 『天仙』、地にあるを 『地仙』、
  水にあるを 『水仙』 と言う」
 ~ 「中国古典」 より

   綺麗な花の姿と芳香が、まるで仙人のような所から命名されたとされています。
  この可憐な水仙に、古今東西、こんな物語が秘められているなんて、水仙ならではですね。



   “・・・楽しい親しみ深い家々が花に囲まれており、
  花は側を通ると、「ごきげんいかが?」 と声をかける。
   木々は手を振り、黄昏時には窓が目くばせをする。・・・”

                                         【「丘の家のジェーン」 1.】

   もう春ですね! ここに来て、すみれ達が、こぞって咲いてくれています。
  先日も記しましたが、香り付き。こちらも、可憐さでは水仙に負けていませんものね。