声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(14)

2016-01-08 21:46:17 | 旅の楽しみ

『プロヴァンス料理』


オランジュを出てバニョールに帰り、夜7時過ぎバニョール市内のレストランに向かう。
こじんまりとしたレストランだ。

奥に暖炉があって、カウンター、客席には私たち以外に誰もいない。
照明は、壁にかかっているランプのみ・・レンガの壁とよく合っている。
メニューはもちろんフランス語。

オーダーの通訳をムッシュとマダムに任せて何が出てくるか楽しみに待つことにした。

ウェイトレスの女の子の足の長さにはビックリ。
さりげない白いシャツに黒のパンツ・・・シンプルなスタイルが彼女の魅力を一層引き立てている。

フランスに来て思ったことだが若い女の子はみんな凄くきれいだ。
お洒落も上手で、自分を良く見せる方法を知っている。

・・そんな話をマダムとしているうちに料理が出てきた。

ワインは「ジゴンダス」、少しクセのある味だが食欲をそそる美味しいワインで乾杯。
最初に出てきたのはサラダ。

私が頼んだサラダはサーモンのサラダのはずだが
トーストの上にボイルしたサーモンが3切れほど乗っかっている。
それにパセリ?がついているのだが、およそサラダのイメージには程遠い。

一切れ食べてみると、やや甘い。
トーストに蜂蜜がかかっているような甘さだ。

ボイルしたサーモンはやや塩味で、それとミックスされて微妙で不思議な味だが、なかなかイケる。

次に出てきたのがメインディッシュの鶏のシャンピニオン・クリームソースかけ。

オレンジ色と緑色のパテに潰したポテトが付け合せになっていて、
薄茶色のクリームソースには茶色の木耳のようなプヨプヨしたキノコが浮かんでいる。
色合い的には地味だが味は良い。

プロヴァンス料理は、日本人が思い浮かべる一般的なフランス料理よりも地味で飾り気はないが、味付けは私のような普段あまり洋食を好まない日本人の口にも合うようだ。

気取らない料理は、やはりプロヴァンスの家庭料理の味なのだろうか。

デザートは3種類のアイスクリーム?
ナッツ入りの白いバニラアイスの上にキャラメル味とラズベリー、オレンジ味のソースがかかっていて、美味しい。

お腹が一杯になって店を出る。

バニョール銀座?の夜は静かで人通りはない。
石畳のなだらかな坂道に街灯が映ってテカテカと光っている。
昔観たフランス映画のワンシーンのような風景だ。

きっと、昼と夜とではまた表情が違うのだろう。

明日も晴れるといいなぁ・・。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(13)

2016-01-08 21:27:56 | 旅の楽しみ
『バニョール観光~オランジュ』

ポン・デュ・ガールを出て一路、オランジュに向かう。

こちらもローマ時代の遺跡としては有名だが、この2000年前に造られた 建物で今でも演劇やオペラはもちろんロックコンサートまでが上演されているという。 
 
実際、『アイーダ』など有名なオペラがここで上演され、驚異のライブとしてDVDなども 発売されている。
一度是非ここで『アイーダ』を観てみたいものだ。

入ってすぐの受付では日本語の案内が聴ける機材の貸し出しをしているが
マダムに訊くと以前は、そんなものは無かったのだとか・・
日本人観光客が増えているということだろう。

それにしても、案内とゆっくり聴きながら・・というにはあまりにも寒い!

半円形の観客席の上から冷たい風がビュービューと降りてきて容赦なく顔を刺す。



写真を撮ったが、顔がかなり強張っている。

ステージ中央のローマ皇帝アウグストゥスの像を見上げながら「今度また来るね!」と
約束して古代劇場を後にした。






帰り際、近くのカフェで休憩。

30歳くらいの大柄な男性2人がカウンターにいる。
飾り気のない店内だ。
ピザとカフェオーレを注文する。

壁際の席では初老の夫婦らしき男女が並んで座っている。
奥さんは編物をしながら・・旦那は新聞を読みながらお茶を飲んでいる。

ここでは時間がゆっくり流れているようだ。

オランジュ観光のもう一つの目玉、「凱旋門」を間近で観る。



凱旋門といえばパリのものを思い浮かべるが、このオランジュの凱旋門は規模はやや小ぶりではあるが、
すぐそばまで行って下から見上げると戦士を象ったレリーフが施されていて、ローマ時代の戦いの様子を窺い知ることができる。

薄暗くなりかけた街に凱旋門のシルエットが浮かび、幽玄の美といった佇まいだ。

古代劇場にしろ、凱旋門にしろ、2000年も前のものが今でも自然にオランジュの街に溶け込んでいる。

そのさり気なさが、日本で暮らす私には、信じられない気がするのだ。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(12)

2016-01-08 21:22:20 | 旅の楽しみ
『バニョール観光~ポン・デュ・ガール』

1月7日(フランス時間)午前7時

疲れているから、ゆっくりでいいよとマダムに言われていたが午前6時に一度目が覚め、
次に目が覚めたのは7時だった。

外は、パリ・ドゴール空港で迎えた初めての朝同様まだ暗い。
朝の時間を有効に使うために、旅行日記の続きを書く。

手帳に鉛筆で小さな字を書き込むものだから目が疲れたらしく、また眠くなった。

マダムのノックで目が覚めると、午前10時30分・・・すっかりあたりは明るくなっている。

「今、フランス語のレッスンしているので来ないか?って電話があったんだけれど友達が来ていて、まだ眠っているからって断ったよ。」とマダム・・。

(あ~ぁ、残念。あのお城の中に入るチャンスだったのに・・・)
マダムのフランス語のレッスンは週2回。

昨日ここへ来る途中通りかかった時
「あれが、そうよ」と、
お城のようなお屋敷を指さして教えてくれたのだった。

木立の間から見えたその城は、
童話の世界に出てくるようなステキな白亜の城だった。
ムッシュが言うには、今は一般の企業が買い取って内部を社宅のようにして使っているのだとか・・・本当に羨ましい。

私は、ことのほか西洋の城に興味を持っている。
日本のお城には、それほど関心はないがヨーロッパの古城には興味津々で
死ぬまでに一度でいいから『欧州古城めぐり』をやってみたい・・。
そして鉄の大きな扉がギギギギィ~と音を立てて開くような古城に泊まってみたいと
思っているのだ。

10時からのレッスンに一緒に行けば中に入れたものを・・・寝過ごしてしまったことを心から悔やんだ朝であった。

気を取り直して、出かける支度をする。
心配していた天気は、まだ昨日の雪は残ってはいるものの晴れている。

マダムの作ってくれたクロックムッシュをほおばりながらこれからの予定をムッシュとマダムから聞く。

このところの天候不順を心配して、天気が良いうちに出来るだけ行っておこうと2人で色々計画を練ってくれている。

それを聞きながら、タップリのカフェオーレを飲む。
・・・なんとも幸せな気分だ。

とても濃くて、そのまま飲んでも甘いミルクと入れたての珈琲で作るカフェオーレは
日本で飲むカフェオーレとは、全く味が違う。

行き先はポン・デュ・ガールとオランジュの古代劇場、凱旋門・・・今日のメニューは決まった。

11時過ぎにマダムの運転する車で出発。

昨日は、薄暗くなりはじめた中を走ったので気付かなかったが、バニョール郊外はやはりブドウ畑がいっぱいだ。

ワイン用の葡萄の低木が規則正しく植えられたブドウ畑が続いている。

辺りの民家は、みんなこじんまりとしていてベージュ色の壁に茶色っぽい屋根。
窓は小さく、どの家も2階建ての同じような造りだ。
質素な暮らしぶりを思わせる佇まいだ。

マダムの車は絶好調・・・推定時速100km。

あっという間にポン・デュ・ガールに着いた。

所々凍っている駐車場には、誰もいない。
こんな寒い時期には、流石に観光客は来ないだろう。



ポン・デュ・ガールはマダムから以前写真を送ってもらって知ってはいたが・・
ローマ時代の遺跡で世界遺産にもなっている。

2000年以上も前の建造物だと聞いているが、その時代にコレだけの水道橋を造ったことが驚異だ。
近づいていくうちに、その大きさにまず圧倒される。
マダムから写真を送ってもらってはいたが、その横幅の広さが予想以上に広範囲であることにまずビックリする。

その歴史の古さを感じさせるものが落書き・・・今では考えられないことだが
200年以上も前の落書きがあちこちに書かれているのだ。



途中で見たオリーブの木は908年に植えられたものだという。
しっかりした幹の太さが長い年月を感じさせる。
コリーと木の下でオリーブの実を拾った。



ポン・デュ・ガールから観る反対側の景色も素晴らしい・・・。
川の岸辺にはオーベルジュが見える。

あと何年か先ここにくる時には、あそこに泊まるぞ。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(11)

2016-01-08 21:04:46 | 旅の楽しみ
『マダムのアパルトメントで』


アビニョンから車で約30分(100km/h)のバニョールは人口2万人の静かな街だ。

大雪でなければ、当初の予定ではアヴィニョンで夕食ということになっていたらしいが
Championg」に立ち寄る。

ここへ入ってまず驚いたのは、とにかく食材が豊富だということ。

チーズならあらゆる種類のチーズがド~ンと並べてあるし、壁一面がヨーグルトだけの棚もあって、商品レイアウトがとてもダイナミックだ。

肉やハムソーセージも、デ~ンと塊状態で置いてある。
それらを地元の人たちは日本のスーパーの2倍はあるかと思うような大容量のカートに
どっさりと買い込んで行く。

(これで10日分の食料?)と思う程の量だが、ムッシュに訊くとフランス人の標準家庭で
3日分くらいの食料なのだという・・。

折りしもフランスでは1月6日(今日)がカトリックの「公現祭」というお祭り?なのだそうで
ガレット・デ・ロアという紙で作った金ピカ王冠付きの、直径30cm以上もあるパイやケーキが入り口付近に所狭しと並べられていた。

マダムにねだって「ガレット・デ・ロア」を買ってもうらう。
これを食べる時、中に陶器の人形が入っていて、パイを切り分けた時に入っていた人が
王様の冠をもらえるのだそう・・。

レジではベルトコンベアのような台の上に自分で買った品物を並べて棒で仕切る。

前の客の清算が終わると、このベルトコンベアが動いて自分の番、というワケだ。
なかなか合理的なシステムである。

清算が終わって出口横のパン屋さんに立ち寄る。
マダムが「焼きたてのバケットは美味しいよ」といいながら差し出した。
その言葉通り、一口食べてみて驚いた。

外はカリッカリ、中はしっとりとして粘りがあって、程々の塩味・・。
やや薄茶色で、日本で普段食べているバケットよりも細くて食べやすい。
この地粉が、違うのだろうか・・。

フランスで食べた美味しいものNo.1を選ぶとすると、私は間違いなくこのバケットを挙げるだろう。

車から降りて、マダムのアパルトメント到着。

建物は古いが、セキュリティもきちんとしていて入り口の二重のドアを開けエレベーター
で10階へ・・・

本当は11階になるが、フランスではホテルでもそうだったように1階は0階なので、
マダムの家は11階だが、表示は10階なのだ。
(なんだかややこしい)

エレベーターを降りてブルーのドアを開けると、全く段差のない玄関、西洋の家の造りだから当たり前ではあるが、
段差のある玄関に慣れている日本人の私は(どこまでが玄関?)と少し戸惑ってしまう。

玄関コーナーで靴を脱ぎスリッパに履き替える。
マダムも私と同様で、玄関で靴を脱がないと気が済まないのだという。
改めて「日本人」を感じた瞬間であった。

さて、7年ぶりの再会のコリー(マダムの息子)どこにいるのだろう…。

「お~い、〇〇く~ん!」と呼ぶが出てこない。すっかり待ちくたびれて寝てしまったのかなぁ…。

玄関を入ったコーナーには、クリスマスの飾りが置いてある。
フランスのクリスマスは、日本と違って期間が長いのだそう…
木でできたサンタさんの人形の顔も、ヨーロッパしていてなかなかイイ。



部屋全体はオークル系の壁で統一されていて、天上が高いせいか広々としている。

部屋数も3つ、それに二十畳くらいのリビング、キッチンもバスルームも広い。
充分な広さだ。

リビングの壁際にノート型のパソコンが3つ並べてあった。
フムフム…ここでマダムはBBSに書き込みしていたのねぇ…。

その姿を想像してふと、可笑しくなった。(マダムごめん)

夕食はアンディーブのサラダとポークピカタ、それに先だってのイタリア旅行で買ってきたという美味しいサラミにパイ皮のシャンピニオンクリーム煮など。

それらが、あっという間に食卓に並ぶ。
(相変わらずマダムは手際が良い。)

大きな楕円形のテーブルにはプロヴァンス独特の色彩感で描かれたオークルの地にグリーンの葉とと濃紺のオリーブの実がデザインされたテーブルクロスがかかっていて、一層、料理を引き立てているようだ。
テーブルセッティングなどにも、センスの良さが感じられる。

久々の再会をシャンパンで乾杯!
アンディーブは白菜の芯のような形の野菜で、食べると少しほろ苦いが如何にも「野菜」
という味がして、とっても瑞々しい。

歯ざわりも良くて、病み付きになりそうな味だ。
胡瓜も日本のに比べると大きめだが、
香りも味も、昔の日本の胡瓜の味がした。

その頃になるとコリーが寝ぼけマナコをこすりながら起きてきた。

思えば前橋に遊びに来た時は4歳…すいぶん大きくなったものだ。
私のことを「お由美姐さん」と呼ぼうか「オバチャン」と呼ぼうかと悩んでいたらしい…

う~ん、BBSで参加していたコリーにとっては無理もない。
とりあえず、「オバチャン」に決定。これにて一件落着。

買って来たガレット・デ・ロアを切ってみる。
コリーが切り口から何やら取り出した。
(噂の人形だな…)
ところが人形だと思ったソレは2cm角の陶器のタイルのようなものだった。
鳥の絵が描いてある。

コリーがこれまでガレット・デ・ロアから出てきた人形を見せてくれた。
どれも3cmほどの小さな人形だ。

鳥の絵の描いてあるタイルというのは珍しいのかもしれない。
うちの息子たちに言わせるとレアもの、なのかも…。

肝心のガレット・デ・ロアのパイだが、すでにお腹がいっぱいだったため明日食べることにする。

マダムも雪の中、往復して疲れているに違いない。

今夜は、早めに寝て明日に備えることにしよう…それにしても天気が心配。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(10)

2016-01-08 20:59:05 | 旅の楽しみ
『マダムMとの再会~バニョールへ』



現地時間 1月6日 PM 3:30


アヴィニョンTGV駅は新しい駅だ。

建物は近代的で、いかにも新幹線の駅・・といった風情。
無駄なものは一切なく、合理的に創られている。

そうは言っても、やや湾曲した建物全体のデザインにはフランスらしい遊び心が感じられる。



構内では、突然の大雪で迎えが遅れているなどの事情がある人への
呼び出しが続いていた。

「マダム〇〇~・・・」日本人の名前ではないな、私の名前だとフランス語でも
読み辛いのかなぁ・・。

 そんなことを考えていると、いきなり後ろから、「ユミ~!」と聞き覚えのある声・・・

マダムMだった。

「あぁ~っ、Mさん!」と思わず、こっちも喜びのあまり大声を出してしまった。

後ろから、マダムの旦那のムッシュがニコニコ笑いながらやってきた。

5年ぶりくらいだろうか・・・ムッシュとは10年ぶりだ。
昔とちっとも変わらない二人に、一瞬フランスにいることも忘れてしまった。

駅構内のパン屋さんでリンゴのタルトを買ってもらいマダムの運転するルノーに乗り込む。

めったに降らない大雪で、ノーマルタイヤでの運転は大変だったようだ。
山越えの途中で引き返す車も多い中を「何が何でも行かなくっちゃ」と
普段の倍以上の時間をかけて迎えに来てくれたのだ。
マダムとムッシュに感謝。

 それにしても私ときたら、よりにもよってこんな大雪の日に南フランスに来るなんて
これまで自分は「晴れ女」だと思っていたのだが、今回の旅行で行くところ全てが雪
・・・私は雪女だったのか。

マダムの住むバニョールはアヴィニョンから車で30分と聞いている。

30分とは言っても、日本とは制限速度が違うので100km/hは出ているらしい。
その道が今回の雪でほとんど機能しなくなっている状態だった。

相変わらずノロノロ運転は続いている。
さすがにフランス車が多いが、トラックなどはドイツ車だ。

先の方で事故があったらしく、しばらくすると救急車が後ろからやって来た。
パトカーも来ているようだ。

フランスの緊急車両は赤ではなく青いランプを付けている。
サイレンも、日本の「ピーポーピーポー」ではなく3度くらい低くて「ボービーボービー」
と言う感じ・・・音が低い分、あまり緊急という感じがしない。

少し進んで行くと、バスが車線からはみだしているのが見えた。
スクールバスのようだ。
子供たちは大丈夫だったのだろうか・・・気になって見てみると、もう誰も乗っていない。
バスの車体にもダメージは無いようだ。

道の脇には妙な看板が立っている。

人間の形をした黒い「人型」だ。
頭から赤いニョロリとした髪のようなものがぶら下がった絵が描いてある。
目も鼻も口も描いてないだけに余計に無気味だ。

これがフランスの「歩行者に注意」を促す目印なのだという。
フランスでは車両が右側走行だ。
農村部では信号もめったに見かけない。
アヴィニョンからバニョールまでの間で見かけた信号は、僅かに2箇所だった。

主要交差点には「ロンポアン」(Round Point)というロータリーがあって
ここをくるくる回りながら、自分の行きたい方向へ出て行くという至ってシンプルで、かつ合理的なシステムが各所にある。

やたらと信号を作ればいい、という日本などと違って自分の責任に於いて考えて行動する・・

要するに成熟した交通ルールが根付いているのだ。

マダムとムッシュの説明を聞きながら駅で買ったアップルタルトをかじる。

直径10cmはあるだろうか・・酸味が利いていてリンゴの種の皮がそのまま入っている・・・手作りの味がした。

午後5時過ぎ、バニョール到着。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(9)

2016-01-08 20:51:58 | 旅の楽しみ
『TGV車中~アヴィニョン到着』


あと1時間でアビニョン到着の予定。

お腹がいっぱいになったらなんだか眠くなった。

反対側の座席には、30歳くらいの母親が生後半年くらいの乳児をあやしている。

 小さな囁くような声で「ポコポコポワ~♪」と・・・。
なんて、心地よい響きなんだろう・・。
フランスの子供たちは、こんな綺麗な母親の話すフランス語を聞いて育つのだ。

その様子を見ていたら、こちらまで気分がすっかり和んでしまった。
まもなく、下車の支度をしなくては・・・眠るわけにはいかない。
列車がアビニョンの一つ手前の停車駅「バレンスTGV駅」に到着した。

ここから大荷物をもった大柄な60歳くらいのオバサンが乗ってきた。

どうやら指定席は取っていないようだが、空いているから・・と私の隣に座った。
座席の出口を大荷物がすっかり塞いでしまっている。
通路を杖をついて歩いてきたお婆さんが迷惑そうな顔をして彼女を見た。

その反対側の赤ん坊連れの女性の前には、大学生風のブロンドの髪を後ろで一まとめにした若い女性が座った。
賢そうな美人だった。

いきなり彼女の携帯電話が鳴りはじめた。
うつらうつらしていた赤ん坊が目をさましてぐずった。

シンプルなメロディーの変な着信音だった。
この辺の流行歌か、民謡だろうか・・・。別のところから聞こえてきた着信音も
同じメロディだった。

PM2:15アヴィニョン到着5分前。

隣の大荷物オバサンに「すみません、次で降ります。通してもらえますか?」
と言ったが、ことばが通じないらしい。

斜め前の赤ん坊連れの母親が通訳をしてくれた。


教訓その4・・・フランスでは60歳以上の年配者には英語が通じない場合が多い。
頼みごとや道を尋ねる場合は、なるべく若い人に訊く方が無難である。


オートマティックおじさんに礼を言ってデッキに向かう。

ワイヤーを外し、荷物を取り出そうとするが、ギュ-ギュ-詰めの荷物置き場の一番奥にある自分の荷物を取り出すのは容易ではない。

悪戦苦闘していると、側にいたブルース・ウィリスにちょっとだけ似た男性が手伝ってくれた。
こちらの人は本当に親切だ。

彼は荷物を取り出すと「ホラ、アヴィニョンは雪だよ。その靴で大丈夫かい?」
と言ってホームを指差した。

本当に凄い雪だ。

これが南フランスの風景だろうか・・・。


PM2:20 アビニョンTGV駅到着

ホームに降り立つと、3cmは積っているだろうかキュッキュと雪を踏みしめながら
駅の構内に向かう。

こっちは降りた駅の出口には改札口はない。
切符は記念に持ち帰れるのだ。

バッゲージの重みで滑りそうになりながら、スロープを出口に向かう。
外へ出てみてビックリ・・・・本当にここが南フランス・アビニョンの駅なのだろうか。

駅の前は一面の雪景色、しかも何もない。
駐車場だけしか見えない。

まるで、これでは安中榛名駅だ。

この景色を写真にとって、見せたとしても誰もアヴィニョンだとは思わないだろう。
写真を撮ろうと思ったが、
「・・・らしくない。」と思ってやめた。
(後で、写真を撮らなかったことを後悔するのだが・・)

雪は、止むことなく降り続いている。
マダムは、ここから30分のバニョールから迎えに来てくれることになっているが
大丈夫だろうか・・。
いきなりの雪で、戸惑っているのではないだろうか。

駅の構内を見渡すと、私と同じように迎えが遅れている人が多いようだ。
こんなドカ雪じゃ、無理もない。

無事、マダムMが到着できることを祈りつつ・・・。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(8)

2016-01-08 20:43:45 | 旅の楽しみ
『ドゴール空港~アヴィニョンまでのTGV車内で』


パリ・ドゴール空港を11時24分発のTGVに乗ったものの、不安で落ち着かない。

不安そうな顔でデッキに立っていると
そばにいたイタリア系らしいオニイチャンが、にこにこ笑いながら私のバッゲージを
荷物置き場に入れてくれた。

こう言う時、やたら親切なのは怪しい。

そこで、バッゲージの滑車が壊れたのを理由に(本当に壊れていた)
自転車用のワイヤーで荷物置き場のステンレス製のバーに固定する。

ついでにオニイチャンに「この電車って、5012なの?列車番号が違うけれど・・・・」と
訊いてみる。

「俺も同じだよ」・・・そういって彼は私にチケットを見せた。

見ると彼のも5012だった。
「良かったぁ・・」といって彼に礼を言うと「君の席はあっちだよ」と
客車を指さした。

彼の言うとおり、私の座る予定の席は、荷物置き場の前の車両の一番奥だった。
(親切なオニイチャンだ。疑って悪かったかなぁ・・)

予約席に行ってみると、黒いコートのオバサンがドカっと荷物を置いている。

「あのう、すみません。そこ私の席なんですけどぉ・・」と言うと
快く荷物を移動してくれた。
(空いている指定席は誰が座っても良い事になっているらしい・・)

4人掛けの席の前には折りたたみ式のテーブルがあって
私のすぐ前の席ではベージュの薄手のスーツを着た白髪の太ったオジサンが新聞を広げていた。

斜め前には50代くらいの茶色の目をしたビジネスマン風の男性。
目が合ったので、英語が話せるか?訊くと、少しならわかるという。

時刻表を見せながら、列車番号が違っているがこの列車はアヴィニョンに停まるか
と訊くと「たぶん停まるよ」と答えた。
あのイタリア人っぽいオニイチャンより信用できそうだ。

ドゴール空港駅を出て約30分。

窓の外は閑散とした冬の農村風景が広がっている。
『世界の車窓から』のような風景を想像していた私には、少し物足りない気がした。

しばらくして、ようやく車掌さん風の男性がやってきた。
見た目だけでは車掌さんか、どうかわからない普通のダークスーツを着ているのだ。
日本と違って制服らしいものは着ていない。

彼は私のクーポンを受け取ると「メルシー、マダム」と言って丁寧に礼を言った。
良かった、この列車で間違いなかったんだ。


教訓その3・・・フランス国内では列車の番号や行き先表示が違っている時もある。そういう時は自分の勘を信じよう。

 
安心したとたん、お腹がすいた。

ビュッフェでサンドイッチでも買って来ようと思ってドアを開けて閉めようとしたら
閉まらない。

無理やり閉めようとしたら、親切な私の斜め前の男性が後ろから
「チョットマッテ」「チョットマッテ」と教えてくれた。

?・・・その言葉通りちょっと待っていると、ドアが自然に閉まった。
「オートマティック?」と振り向いて彼に訊くと「そうだ」と頷いた。

ビュッフェに行って見ると、昼時とあって5~6人の客が並んで順番を待っていた。
私の前の太ったオジサンもその中にいた。

次は私の番という時になって、反対側のドアから痩せた神経質そうな50歳くらいの
薄茶色のセミロングのカマキリのような顔の女性が割り込んで来た。

その様子を見た、私の後ろのメガネのショートカットの上品なマダムが
「あら、あなた皆並んでいるのよ」っと彼女を軽く嗜めた。

割り込みセミロング・カマキリは、ちょっと悪戯っぽく笑ったが、全く取り合わなかった。

その仕草に、注意したマダムも諦めたのか私を見て聞こえよがしに
「ああいう人がいるのは困るわね」と言った。

私も一応
「私は日本人なので、フランス語はわからないので注意はできなかった。でも、彼女のやり方はフェアではないと思う」と・・・
まるで中学校の授業で習ったかのような英語で答えた。
メガネのマダムは納得したかのように頷いた。


教訓その4・・・フランス国内でも英語は学校で習うらしい。
従って、中学2年くらいまでの英語がわかれば大体のコミュニケーションはできる。


チキン&チーズクラブサンドとオレンジジュースを買って、合計7.8ユーロ
サンドイッチは少々冷たかったが味はまあまあ。
でも製造年月日は3日前だ。
日本では考えられないことだが、フランスでは当たり前のことなのだろう・・。

自分の席に帰り、ふと思いついて先ほど私に「チョットマッテ」とドアの閉め方を
教えてくれた斜め前の男性に「あなたは日本語が喋れますか?」と訊いてみた。

「まさか・・」と彼は両手を挙げて笑った。

そうだ、やはりあれは聞き間違いだったのだ。
「チョットマッテ」はフランス語の「オートマティック」だったのだ。
一人でクククッと笑ってしまった。
前の太ったおじさんが怪訝そうな顔で私をジロリと見た。

車窓からは相変わらずフランスの田舎の景色が見える。

所々雪がうっすらと積っている冬の景色だ。
季節柄、緑が少ない。

窓から見える村々の中心には必ず教会のチャペルの高い塔がある。
建物も古さを感じさせる。
きっとこの辺の人たちは200年前から、変わらない静かな生活を送っているのではないか?
と・・思わせるような佇まいだ。

私の憧れるフランスの田舎の生活が・・・
そこにはきっとあるに違いない。                         

                                   

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(7)

2016-01-08 20:16:42 | 旅の楽しみ
『ドゴール空港・TVG乗場』

目的のTGV駅に着くと、11時24分の出発まで、待ち時間が2時間もある。
暫くベンチで休んで、人間ウォッチング。

さすがに、ここでも日本人は一人もいない。

電光掲示板で、自分の乗る予定の5012の列車番号を確認する。
あった・・・でも乗り場の表示は出ていない。



しかも、同じ時間にもう一つ「ニース行き」の電車が出ているらしい。
その下の但し書きを読むと、乗り場表示は列車到着30分前だと書いてある。

隣に座ってきたカップルがイチャツキ始めた。
ベンチがその都度揺れるのが嫌なので、場所を変えることにする。

総合案内所でTGVのチケットを見せて
同じ時間に2つ同じホームから電車が出るようだけれど・・・というと
北と南回りに分かれているのだという。
その表示も30分前にならないと出ないから、待っていてくれとのこと。

案内所においてあったプロヴァンス方面全般と、ドゴール空港発着のTGVが載っている時刻表を見ると、私が乗るのは季節列車らしい。

列車到着30分前、ジャストに乗り場が表示された。
見ると6と書いていある。
だが、同じ時間に出る別のニース行きも6だ。北と南に分かれているらしい。
構内中央にあったインフォメーションブースに行って、私の乗る予定の5012は北か南かと
訊いてみる。

英語は苦手らしい係りの女性が、北乗り場の方向を指差した。

その言葉を信じて、北乗り場へ・・・。
降りたホームの電光掲示板には、間違いなく私の乗る予定の列車番号が表示されていた。

ホームには時間が近づくにつれ、家族連れや犬連れの客で賑わいはじめた。
さすがに小型犬ばかりだ。
犬の乗車料金はタダなのだろうか・・。


ホームに設置されたモニターで自分の座席番号がどの辺りかを確認する。

AM 11:24 定刻通り、列車が入ってきた。

目の前に停まった列車を見て、ギョッとした。
おかしい、列車番号のところが5112になっている。私の乗る予定の列車は5012だ。
しかも行き先表示が「リトル・ヨーロッパ行き」となっているではないか・・。

どうしよう・・列車はまもなく出発だ。
これに乗り遅れたら、次はないかもしれない・・。

ホームには駅員はいない。

本当にこの列車でいいのだろうか、不安になって半分体を入れて中を覗き込んだ時
入り口の「リトル・ヨーロッパ行き」の表示の下のほうに小さな字で「ニース」という文字が見えた。

ただの表示換えミスかもしれない・・・ええいっ、イチかバチか取り合えず乗ってみよう。
間違ったら次で降りればいい。

ドアが閉まった。

世界一速い新幹線TGVは、
ゆっくりとシャルル・ドゴール空港駅を後にして走りはじめた。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(6)

2016-01-08 20:09:18 | 旅の楽しみ
『ドゴール空港~アヴィニョンまで①』


1月6日 AM4:00(現地時間)

疲れているのに目が覚めた。時計を見て、もう一度寝ることにしたが再び5時に目が覚めた。

髪を洗って、自然乾燥(案の定、ドライヤーはついていない)すぐに乾いたところをみると
相当乾燥しているらしい。

AM 6:30 朝食に降りる前に部屋からマダムの家に電話してみるが何故か通じない。
0発信しても案内の音声が続いているってどういうこと?

公衆電話から、もう一度電話するために一階に下りてみると、そこはロビーではなく客室だった。

フランスでは1階は地上から1階と数えるらしい、フロントは0階なのだった。

0階のレストランに行く。
ビュッフェスタイルの朝食だ。

クロワッサンと丸くて小さな菓子パンにチーズと生ハム、フルーツヨーグルトとコーヒーで朝食。

隣の席でフランス語を話す5歳くらいの女の子を連れたブロンドの母親。
斜め前は、黒人の男女5人ほどのグループ、他に太ったイタリア系らしい中年のオジサン2人組み。
早朝で、レストランはまだ閑散としていた。

朝食後、フロントで部屋の電話の調子がおかしいというとフロントからマダムの家の電話番号をダイヤルしてくれた。

・・・が、何故かそれでも通じない。

仕方がないので、公衆電話からかけてみるからと両替を頼み、10ユーロ札をコインに両替してもらった。

近くの公衆電話でかけると、すぐにマダムが出てきた。

久しぶりに聞く日本語だ。
不思議なことに、すぐに言葉が出てこない。

2日間日本語をろくに喋っていないだけで、こんなになるものかと・・・唖然。

マダムの声は相変わらずチャーミングだった。
4分以上喋ったので、1ユーロでこんなに長いこと通話できるのかと思ったら入れたのは2ユーロだった。
(日本円にして約250円)

ホテルを出たのが8時過ぎ、日本と違ってまだ外は暗い。

TGV行きのシャトルバス乗り場がホテルのすぐ前から出ているとフロントの男性が教えてくれた。
すでにバス乗り場にはロシア人のバレーボールチームらしい団体が30人くらい並んでいた。

ドゴール空港内のTGV駅は、ターミナル2の地下にあるのだが、ターミナル2はとっても広い。

どこで降りたらいいのかわからないが、とりあえずターミナル2行きのバスが着たら乗らなくては・・。
これに乗り遅れると大変だ。

ようやく到着したバスは予想以上に混んでいた。

団体客だと乗れるスペースが少ない場合、その点一人旅の私は有利である、
団体客を断ったバスに出発間際になって、ヒョイと飛び乗った。

TGVという案内が見えたら降りればいい。

岡田真澄に良く似た運転手は、何を訊いても答えない。
不親切なヤツだ。

しかし、乗客は親切で私の荷物の上げ下ろしを手伝ってくれた。
その男性客に礼を言って降りた場所は、目的の場所より一つ手前だった。

仕方がないので歩いて行くことにする。
案内板を見ると、TGV乗り場はターミナル2のずっと端っこのようだ。
地下何階にあるのかは書いてない。

途中、この時期にしては珍しい日本人団体客と出会った。
ツアコンに説明を受けている最中だった。
私もここで説明を聞いて・・・とも思ったが、やめた。

ここまで一人で頑張ってきたのに、ここで日本人に訊いたのでは、
これまでの努力が無駄になる。

自力で人に尋ねながら行くから、一人旅は楽しいのだ。

「TGV↓」の案内板を見つけ、エスカレーターで下に降りてみる。
なのに一番下まで行って見るが、駅らしいものはない。

近くを颯爽と歩いていた空港職員らしい黒人女性に「TGV駅はどこでしょう?」と
訊くと
「Upstairs and straight」

 ・・・と簡潔明瞭に教えてくれた。

そのスマートさに一瞬見とれてしまい、お礼を言うのも忘れてしまいそうだった。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(5)

2016-01-08 18:59:31 | 旅の楽しみ
『パリ・ドゴール空港にて』


現地時間1月6日PM10:30

無事バッゲージを見つけて、外に出る。

ホテル行きのシャトルバス乗り場は、出てすぐだと聞いては来たがそれらしいバスは見当たらない。
ゴミ箱の回収作業をしていたゴールデン・リトリバー連れの白髪のオジサンに訊くが、知らないという。

仕方がないので、パリのセンター行きのリムジンバス乗り場の係員に訊くと

「そのうちホテル・イビスのマークを付けた専用バスが来る筈だよ、No,5で待っているといい」

と教えてくれた。それにしても寒い。

午後11:30を過ぎた。

ヒルトンなどのバスは5分おきに来ているが、私の乗る予定のバスは待てども待てども来ない。

ここで一つの疑問が沸き起こった。

(待てよ、ヒルトンは高級ホテルだ。私が泊まるのはフツーの2つ星。ということは、
一社だけの専用バスではないかもしれない・・・)

勘は的中した。

ふと目の前を見ると、5m先に停まっている「ホリデーイン」の名前のほか数社のホテル名を付けたマイクロバスが停まっている。

そのバスの運転席の辺り、先端部分をよ~く見ると、見覚えのある赤と緑のマークが・・。
「ホテル・イビス」のマークだった。

運転手に、ホテルの名前を告げると、このバスでいいという。

名前が、また変わったのかと尋ねると「Ya、Ya!」・・・何を訊いても「Ya!」という。
顔はナイナイの岡村ソックリだった。

因みに、私が泊まる予定のホテルはHPでは「ホテル・イビス・パリ・シャルル・ドゴール」
と書いてある。ところがH.I.Sで予約した時は「イビス・ビル」だった。

・・・で、このシャトルバスには「イビス・アコール・ホテル」と書いてある。なんで?

もう、違っても何でもイイヤ、という気分でとりあえず行ってみることにした。

ところが、このバス、ターミナル1に停まり、またターミナル2に帰ってきて、
そして契約している各ホテル数社の前に停まるものだから、
ホテルがそこに見えているというのになかなか着かない。

30分もぐるぐる回って、ようやく着いた時は、すでに午前0時をまわっていた。

教訓その2・・・2つ星以下のホテルの場合。単独で専用バスを持っているところは少ない。
ナベット(シャトルバス)乗り場では要注意。


フロントで受付をしていると、同じバスから降りてきた日本人ビジネスマンらしき二人連れの
中年男性が(一人はフランス語がペラペラ)フロントの係員に「ここではない」と言われていた。

ホテル・イビスは空港敷地内に幾つかあることは知っていたが、それにしても紛らわしい・・。

バックパッカー風の日本人青年が心配顔で私を覗き込んで

「ここで良いんでしょうか?」と私にホテルのクーポンを見せた。

(私に訊いてど~する?)と一瞬思ったが、見ると私と同じクーポンに
「ホテル・イビス・パリ・シャルル・ドゴール」と書いてある。

「大丈夫みたいよ」と答えると安心したようだ。

どこでもそうだが、私は何故か人からよく道を訊かれるし、色々なことを尋ねられることが多い。
よほど旅慣れているように見えるらしいのだ。

部屋に入ってようやく落ち着く、

時間はもう夜中だ。

どうしようかと思ったが時間が遅いし、
朝一でマダムに電話することにしてバスタブに浸かって疲れを癒し、ベッドに入った。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする