声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

巧みな表現

2016-06-30 19:21:11 | Diary
ビートルズの来日から50年。

先日オンエアされたNHKアーカイブスを観ていて、なんとも不思議な感慨を覚えました。

とても秀逸な番組だと思うと同時に、

その中で、印象的な著名人のコメントがあったので

甚く共感し、急いでメモした私でございます。



ビートルズを撮った写真家の浅井慎平さんの

《過去のものは不意を突かれた時がいい
聴こうと思って聴くのではなく
街角を歩いていた時に聞こえてくるのが良い》

…これは、まさにそうなのです。

ビートルズの音楽だけでなく、過去の様々な音楽が、CMなどで流れてくると一瞬ドキッとする…

過去の名曲は、不意打ちで聞かされる瞬間がたまらなく新鮮です。



武道館公演の様子を記述した三島由紀夫の
ビートルズ見物記では、

ファンの少女達の様子を

《その一人は時々、髪を 掻きむしって前の方へ垂れてきた髪のはじを噛んでいるが、アイラインが流れだしている恨むが如き舞台をじっと眺めている顔は、まるでお芝居の累である。》

と、冷静にスケッチしています。

う〜ん、さすが三島由紀夫…

唸ってしまうほど素晴らしい表現。


…あぁ、わかります。

あまりにも大きな感動に、少女達が感情の処理ができずにいる様子…、

その場所にいながら手を伸ばしても届かない、
そういうもどかしい気持ちもあるのでしょうか。


ちなみに当時の私は、田舎の小学生。

確かにTVのニュースで観た…

映画館のスクリーンでも、来日のニュースを何度も見た(当時の映画館ではニュース番組を最初に流していました)記憶はありますが

なぜ、あんなにオネエさん達が大騒ぎするのか不思議でならなかった…。

その偉大さを知ったのは、ずっと後の事でしたが、

大学時代に新幹線の中に、妹から借りた4枚組のアルバムを忘れてきたのが

今でも苦い思い出です。(~_~;)





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