最近良く見かけるこのナデシコ科の花は、ヨーロッパではフランネル草と呼ばれています。葉が銀の細かい毛で覆われていて、納得です。しかし、中国原産、日本では室町時代に文献に出てくるそうです。酔仙翁と呼ばれています。出自は嵯峨野の仙翁寺に咲いていたそうですが、他にも諸説あります。
土曜日の話ですが、母に誘われて、というか、「出ているので来なさい。」といずみホールの「宮城道雄をしのぶ箏の夕べ」に行ってきました。
「漂白の思ひ募りて・・・」と副題がありました。
「満州調」は初めて聞きました。1932年満州事変以降、高まる大陸熱に呼応して1936年に書かれたそうです。胡弓や、木笙で、いかにも中国風の曲でおもしろかった。
他には、「吼噦」は古謡に宮城道雄が箏をつけたもので、とても技巧的ですが、とてもよく揃って素晴らしかったです。
長沢勝俊作曲の「飛騨によせる三つのバラード」は、尺八の星田一山さんが、さすがの演奏でした。お琴のアンサンブルも良かった。
「大和の春」は中島警子先生のソロや、歌、笙、胡弓、打ちものがにぎやかに入る歌で、「あおによし 奈良の都は 咲く花の 匂うが如く 今盛りなり」という句が歌詞の中に入った遷都1300年にふさわしい華やかな曲でした。
ひさしぶりにお琴を聴いて、懐かしかった。母も69歳。足のせいで、椅子で弾いていましたが、まだまだ現役でがんばってて安心しました。